市長記者会見 令和2年2月12日
2月市長定例記者会見
【令和2年2月12日(水曜日)午後2時30分~】
市長発表事項
発表項目
2月定例市議会提出案件について ・令和2年度 予算と主要事業の概要
まず予算の方から説明させていただきます。内容が多すぎて全部説明するのは大変なので、特に私の思いがこもったようなところを抽出して説明させていただければと思います。
主に前回の第1期まち・ひと・しごと創生総合戦略の今までの成果と見えてきた課題を整理させていただいております。まず、平成27年度から5年間、地方創生ということではじまったんですけども、5年間で着実に成果が見えてきた部分がございます。ここに載っていますけど、誘致企業だとか企業の設備投資、また宿泊客も過去最高を更新しております。農業産出額も今のところ増加していますし、若い人の地元定着率も増加しています。また、まちなか人口についても、大幅に減少してきていたのが、減少緩やかになりつつあります。若い世代の子育て等の支援につきましても、待機児童が特に年度当初っていうよりも年度の中間で非常に多かったんですけども、大幅に改善されてきたと思います。あわせて、健康寿命の延伸に向けた取組をはじめ、成果が出つつあると総括しております。
逆に見えてきた課題もあります。女性が就業しやすいサービス産業の生産性がなかなか高くならないことについて、女性の流出は抑えられている感じがあるんですけども、産業の部分が追い付いていない感じがします。あとは外国人宿泊客。これは海外の情勢にもよるんですけども、伸びが減ってきて逆に減少に転じたなということ。それと基本目標3.では、待機児童数は減ってきていて、認定こども園などの施設数は増えてきたんですけども、保育士さんが足りないということで、施設はあるけどもクラスを開設できないという人材不足の面が目立ってきています。
こうした課題も見えてきた中で、第2期総合戦略の概要をまとめています。まず、人口ビジョンをどうするかということで設定しました。人口ビジョンについては第1期の平成27年に国の人口予測をもとにたてました。黒い線が国の人口予測でございます。それに対して我々はケース4が一番望ましい姿だとしています。和歌山市は県庁所在地として、人口30万人は下らないということが必要だと考え、人口ビジョンを設定させていただきました。第2期においてもこの赤い点が、第1期の国の人口予測に対して多少上振れしています。今のところ、この望ましい人口ビジョンに沿った形で人口減少が減りつつあるのかなと思っているんですけども、次の5か年においても何とか新しい人口ビジョンに近い形で推移させていこうと考えています。特に県全体の人口が減ってくるなかで、県内における和歌山市の人口比率がどんどん高くなってきます。そうした中枢中核機能はさらに高めていく必要があると考えています。今後、長期総合計画に基づいて、「安定した雇用」「住みたいと選ばれるまち」「子供たちがいきいきと育つまち」「誰もが安心して住み続けられる」、この4つの視点で、持続可能で未来に希望のもてるまちの実現に向けて、総合戦略を策定したところでございます。
ここから令和2年度の予算に入ります。令和2年度の予算につきましては、これまでの取組により見えてきた成長を原動力にして、これからさらに「ひとへの投資」を重点化していき、より住みやすいまちになるように地方創生に弾みをつけるような予算にさせていただきました。
個別の分野に入ります。8ページお願いします。先ほども申し上げたんですけども、農業産出額について、付加価値の高いものに転換することによって増えてきています。一方漁業の方、和歌山っていうのは新鮮な魚介類が非常に売りだと思うんですけども、漁獲高、水産業の産出額が減りつつあります。一番の理由は担い手不足ということで、今後は漁業の担い手の育成をしていきたいと思っています。漁村での生活体験、試行的な研修への参加、基礎技術を学んでいただく実践研修、そうしたことを通じて担い手不足の解消につなげていきたいと思います。もうひとつ、ブルーツーリズムの推進ということで、和歌山は鯛とか非常においしいものがあるんだけど、なかなか全国ブランドにならないので、プレスツアー等を実施していって、和歌山の鯛やアシアカエビは本当においしいということを全国にPRしていきたいと思っています。
和歌山市には農産品や水産品で良いものがあるんだけど、直売所がない状態です。今回、四季の郷を夏休み前の7月にオープンさせたいと思っているんですけども、和歌山市ではじめての道の駅がオープンすることになっています。和歌山市の本当に良い農産物、水産物を実際に直売所で買っていただけるし食べていただけるレストランもあります。また農業体験もできる新しい道の駅が7月にはオープンすることになります。食と農と観光が一体となっています。あわせて中央卸売市場は段階的に整備を進めており、7月に総合食品センター棟がオープンします。一般の人も入っていただくことができ、お寿司屋さんもありますので飲食もできて買い物もできます。将来的には南側の大きな用地に道の駅等を整備していき、和歌山における大きな販売拠点、憩いの場としての道の駅を整備していこうと考えています。
今年は東京オリンピックが開催されます。まず和歌山市において4月の聖火リレーは、和歌山県内での1日目にマリーナシティに到着することになります。さらに和歌山県での2日目は和歌山城を出発、和歌山駅までの間のコースになります。イベント等をやって、オリンピックとパラリンピックに向けて盛り上げていければと思っています。また、民間の方と協働してみんなの想火プロジェクトということで、これは谷さんという方が、今まで竹あかりとかやっていただいている方が竹あかりのイベントをやることになっています。これを和歌山市も協働でやっていくことによって、さらにオリパラを盛り上げていこうと思っています。あわせて、オリパラの事前合宿のサポートに入りたいと考えております。カナダのオリパラチーム、オーストラリアの陸上オリンピックチーム、さらにもう1、2チームの合宿誘致ということで、現在調整しているところでございます。そうしたなかでオリパラを広く、和歌山でも魅力発信につなげればと思っています。
観光客へのおもてなしを強化していきます。昨年、ねんりんピックが和歌山で開催されました。そうしたなかで今年は東京オリンピック・パラリンピック、また大型クルーズ船がくるということで、さらにおもてなしを強化していきたいと考えています。クルーズ船についてはコロナウイルスの関係で、少し不透明感が漂っているんですけども、今年10月には今まで和歌山に入ったことのないような17万t級の超大型船MSCベリッシマが初入港ということで、世界でも最大級になる船ですので非常に期待しています。何とかここでおもてなしをして各国の人に和歌山の良さを分かってもらえたらと思います。それと和歌山といえば和歌山ラーメンが有名ですので多言語版のラーメンマップの作成に入ります。またビッグデータを活用して観光客の方がどういった行動をとられているか調査します。携帯の位置情報取得により、どこからどういったところに行かれているかというところを分析して、今後の観光振興に生かしたいと考えております。今までそういった分析をされたことはなかったようです。
1月14日のアジサイ植樹に見られるように、HYDEさんが非常に大活躍してくれており、HYDEさんの聖地巡りをする方が多くなっています。スタンプラリーも非常に好評で、1,000人以上の方が参加してくれたとのことです。わずか2週間ほどですけど、それぞれのHYDEさんの聖地を巡っていただいております。今回、本庁舎1階にあるふるさと観光大使の就任記念ギャラリーを拡充していきたいと思います。HYDEさんが愛用されたものを市が一部購入したりして、さらに充実させていき、ぜひ一つの聖地にできればと思っています。また、関空周辺の市と連携して外国人の観光客誘致のためのレンタカーといったことを、周辺都市と連携して進めていきたいと思っています。レンタカー利用者向けのモデルルートを描いています。
来年は紀の国わかやま文化祭があります。東京オリパラもありますので、友ヶ島での芸術祭、無人島での芸術祭をやろうということで東京大学の川添先生ともいろいろ調整をしていました。今年の秋に、友ヶ島の良さを出せるような若手芸術家によるアート作品を展示することで、友ヶ島の無人島の良さを世界に発信できればと思っています。今年やっていただいた堀米ゆず子さんは世界で非常にレベルが高く、マスタークラスということで参加されました。こうした方と子供たちをはじめとした地域の方とも交流を深めていき、さらに堀米ゆず子さんが最初目指されていたような芸術村を推進していきたいと思っています。また、加太の船着き場については、トイレを修繕したにも関わらず汚いということで、男女分けたりして、機能性をあげていこうということで整備をします。あわせて第4砲台は非常に良い場所なんだけど、少し危険もあって閉鎖していたんですが、整備を進めることで来年度内には完成させたいと考えております。
いままで拠点整備を中心にやってきました。歩きたくなるようなまちにしようということで、特に和歌山城を中心として、和歌山城とかぶらくり丁とか中心商業地への導線、歩いて楽しくなるような区間をつくっていきます。和歌山城の目の前に銀行があります。その銀行が県道の歩道整備の拡幅によって移転することになっています。市役所の隣なんですけども、跡地を購入させていただいて、その前を割と自由に使えるような広場にしていって、例えば食べてもらえるような、簡単な飲食物を販売するコーナー、またキッチンカー等も置いていただきます。食を通じて、和歌山城ホールであるとか、さらに北の整備予定の京橋親水公園に向かって、まち歩きを楽しくするような導線をつくることに着手します。
先日、新しい市駅がオープンするということで、南海電鉄さんはキーノ和歌山、我々は和歌山市民図書館ということで、本に親しめて学びながら楽しめる全く新しい拠点ができあがります。それを今後、さらに南側の駅前周辺に広げていこうと思っています。整備を進めているんですけども、そこから、線から面へというふうに再開発等を進めていきたいと考えております。以上の南海和歌山市駅前の再開発に向けての検討に加えてJR和歌山駅。これもまだまだ十分活用できていませんので、この再開発に向けての検討。また県庁前交差点の再開発の検討。これらの3つの検討を次の目標として、事業化を進めていきたいと思っています。
和歌山市のシンボルである和歌山城の魅力をあげていくんですけども、まず懸案となっている天守閣の耐震化の問題です。建替えも含めて文化庁と随分協議を進めてまいりました。天守閣を木造で復元できないかということで、文化庁と協議はやってきたんですけども、なかなか資料とか柱の跡だとかそうしたことが揃わないということで、復元整備はなかなか難しいのではということを文化庁から言われております。復元整備よりはレベルが落ちるんですけども、復元的整備に向けて木造再建はすぐにはいかない話なので、文化庁と協議を進めていき、木造再建を視野に入れながら、当面急がれる耐震化に着手したいと考えております。和歌山城の文化財価値を損なわないような、より魅力が上がるようなそんな和歌山城の耐震化に取り組めればということで予算を計上させていただいております。それと和歌山城公園動物園。みさき公園の動物園がなくなる可能性があるということで、みさき公園の動物を引き取れないかということで協議を進めています。あわせて、この予算でできるだけ動物園をリニューアルさせていこうと思います。さらに和歌山城におけるARを活用した誘客ということで、これは去年、友ヶ島でエイベックスさんにやっていただいています。今回、和歌山城についてはエイベックスさんに入ってもらうかどうか確定はしてないんですけども、和歌山城であればテーマを忍者として、ARを活用することにより新しい魅力を創出し、誘客を図っていきたいと考えております。また、さらに和歌山城の魅力を上げるために、和歌山城公園園路の整備も行います。和歌山城ホールとあわせた一体的な整備になります。
中心市街地には空き店舗等が多いんですけど、これまでのまちなかイロドリ事業では、空き店舗をお試し利用していただくことによって随分と空き店舗が減ってきました。それとリノベーションスクールということで、リノベーションによっても民間の力もあり、空き店舗が新しい価値を見出して、地域全体の価値を上げつつあります。そうしたなかで地域全体の価値を向上させる取組をさらに強化していこうと思っています。水辺を生かしたまちづくりだとか、近くの京橋親水公園は現在、市営駐車場になっているんですけども、そこを水に親しめるような親水公園にすることによって、1つの魅力の場所になります。歩道も並行して整備することによって、ガードマンを雇わなくてもやりやすくなります。ラーメン屋台をはじめとしたイベントを開きやすくなりますので、公園と道路、歩道の整備をしていきたいと思います。空き家については、今誘致した学生については、できるだけまちなかに住んでいただくのが便利だし、住んでいただくようにと、大学と色々連携はしています。郊外の大学、和歌山大学は学生が多いんですけども、大阪から通われる方は和歌山を知らずに卒業していく方も多いので、できるだけ和歌山の真ん中に住んでいただくために、できるだけ安く適格な費用で入居できるような空き家を活用した学生のシェアハウスを、和歌山大学さんとともに今後進めていきたいと思っております。和歌山大学さんだけでなく、和医大さんとかの方にもできるだけ和歌山市の良さを知ってもらうことで、将来は和歌山市で活躍していただけるし、出ていっても和歌山の良さをPRしてもらえるので学生のまちなか居住を進めていきたいと思っています。
和歌浦ベイマラソンwithジャズが20回目を迎えました。当初はJAZZマラソンin和歌浦という形で始まって、それが和歌浦ベイマラソンwithジャズになりました。今回が3つ目の名称になります。20回目を迎えるので、装いを新たにします。今まで、中央市場から雑賀崎の工業団地をまわっていただいていたんですけど、観客の方からすると、ランナーを見にくい場所でした。今回、ハーフマラソンの出発点を和歌山城にするための調整をしています。名前も和歌山ジャズマラソンになり、今年の11月8日に開催するために調整を行っています。つつじが丘のところは、特に若い人とか子供さんが遊べるようなスポーツ公園を、つつじが丘テニスコート周辺に整備することを、継続で進めていきます。
ここから子育てへの支援、子供たちがすくすくと育つような環境づくりが要点になっています。子供たちを安心して育てられるサポートについて、現在、特別な支援が必要な児童が増えています。そうした方のため、民間の保育所へ加配保育士の補助率を上げることによって、民間でも特別な支援を必要とする子供たちを受け入れてもらえるような制度を整備します。
子供たちを健やかに育てるためには、児童虐待や不登校防止についての取組を強めるということで、この1月から和歌山市のこども総合支援センターを強化しました。和歌山市子ども家庭総合支援拠点を整備して色んな関連機関、特に和歌山市の場合は関連機関が多くて、例えば保健所等では、子供さん、妊婦さんのケアをやっていますし、そうした中で連携を強めていって、児童虐待を防止するために寄り添いを強めていく。それが早期の気づきにつながるということで、子供の虐待防止を強めていきたいと考えております。あわせて不登校の子供たちに対する支援であるとか、子供たちを中心にした取組を強めていきたいと考えております。里親宅へのショートステイなんかも、一時的に里親になっていただくことによって、状況がより分かるかと。こうした取組も進めてまいります。
貧困の連鎖の防止について。子供の実態調査を県と共同でやったんですけども、貧困の連鎖が数字として表れてきました。そうした生活困窮世帯に向けて、特に子供の学習を支援していこうということで、子供の学習生活支援を新たに設けることになりました。今後、こうした動きを強めていきたいと考えております。
学校設備の整備ということで、情報化社会に反して、日本の子供たちに情報学を取り入れられていないというか。去年国際的な試験があり、結果は我々日本人が遅れているという結果になっています。そんななかで文科省のGIGAスクールということで子供1人に1台、パソコンを配置しようとしています。和歌山市ではそれに先立って、Wi-Fi環境をすべての教室に広めていこうということで、非常に高額の予算で学校のICT環境設備の整備に取り組んでいこうと考えています。それに引き続いて、子供に1台ずつパソコンをということで進めていこうと思っていますが、まず第1段階としてICT環境を整備していきます。それと青で書いているのが英語教育の推進、これはALTとの生きた会話。やはり読み書きも大事なんだけど、会話ができないと、ということでALTを小学校に増やすことで対応しようと予算化しています。あわせて本に親しんでいただくということで、市民図書館がオープンしました。小学生から中学生になるにつれてどうしても本を読む機会が少なくなってきます。小学生の時からしっかり癖をつけていただこうということで、公立小中学校に学校司書を配置していこうと考えています。
教育に向けてさらに充実させていこうということで、特別非常勤講師の派遣になります。それぞれの専門分野の方が小中学校で教えていただけるようにしていきます。もう1つは若竹学級の充実。和歌山市内でも子供の数は減っているんですけども、地域によっては子供の数が増えているところがございます。また女性の社会進出等で学童保育を望まれてる方も多くなってきています。そうした全ての方を受け入れられるように、教室の増設のための予算でございます。
ここから大きな4項目目の章になります。誰もが安心して住み続けられる持続可能なまちでございます。今回、1月に花山交差点付近で漏水がありました。多くの市民の方に断水予告等での影響で、混乱を招き、ご迷惑をかけました。今回、その検証を進めてきたんですけども、今回の原因は直接的に老朽化もあるんですけども、大型車両の荷重も載ったことによるものではないかという考えもあります。しかし、やはり全体的には幹線の水道管の老朽化というところをさらに進めていく必要があると。今回、予算の大幅増額をさせていただきました。そうしたその配水管の幹線を中心とした配水管の増、また配水池については防災対策を行って停電時にも配水ができる、また高台給水施設についても停電時に給水ができると、そういった自家発電設備等の設置を行っていきます。
防災行政無線の再整備があります。5か年計画で、アナログからデジタルへと防災行政無線を聞こえやすくしようということと、もう1つは増強していって、今まで山の方では聞こえづらかったんですけども、市内全域で聞こえるようにということで100%の可聴を目指していました。この5か年かけたのが、2年度にはほぼ完成することになります。一部、小規模なものは残るんですけども。雨の日とかでも以前よりは聞こえやすくなります。あわせて避難所の機能強化、市立和歌山高等学校を避難所として活用しやすいようにということで、トイレの洋式化に取り組みます。
ここで新しいのが、京奈和自動車道を第二阪和まで延伸させるという活動をやってまいりました。国ともいろいろ調整していくなかで、これを延ばすだけではなかなか和歌山の道路の状態、特に沿岸部にある物流等の交通混雑があり、中心市街地を横断してしまう、そうしたことが解消しにくいのではないかと。今回、国では地域高規格候補路線ということで、和歌山をぐるっとまわる自動車専用道路等の和歌山環状道路構想があるんですけども、それを和歌山市都市計画マスタープランに位置付けたいと思っています。和歌山環状道路ということで、物流をスムーズにして、また生活道路としても渋滞を緩和していきますし、将来的には自動運転は自動車専用道路から入ってくると思うので、はやく取り入れるためにも、自動車専用道路等を含め、環状として整備していって、和歌山市内の周辺部のどこからでも道路にさっとのれるようなことを、これからマスタープランに位置付けて、整備と国への要望等を強めていきたいと思っています。
空き家について、発生の未然防止、使える空き家の活用、危険な空き家の除却に取り組んでいきます、危険な空き家は特に台風21号から増えてきました。市内でも至るところで空き家の除却は進んでいるため、こうした予算の増額。あわせてできるだけ学生の方にもまちなかに住んでもらおうと考えているんのですが、アクセスの問題もあって、和大等の学生には住んでもらえなかったんですけども、シェアハウスをしてもらうことによってまちなか居住を推進していこうとする施策を打ち出しました。
誰もが安心して暮らせる環境づくりということで、障害者の方は車で来た時に、雨が降っていると、公共施設に入る時にどうしても屋根がないために傘をさしたりして、車いすで施設に入るのが大変な状況でした。それをできるだけなくしていこうということで、和歌山市の所有する公共施設については、障害者用駐車場のスペースへ雨除けのシェルターの設置を検討し、いくつか整備を進めることになりました。また安心社会の構築ということで、犯罪被害者支援条例を制定させていただきます。以前、カレー事件等に関連して、犯罪被害者への支援の話がでてきました。我々も研究していって、見舞金等も含めた犯罪被害者等の支援条例を今回の議会で提案させていただくことになりました。それと骨髄バンクへの登録促進。これは提供者が会社に迷惑をかけるとか、いろんな面で不便があるため、そうした方に奨励金を交付させていただくことによって、負担に伴う不便を解消させていただきます。それと自殺未遂者への支援と合わせて安心社会を構築していきたいと思います。
高齢者の施策になります。高齢者はやはり不安を抱かないようにということで、不安のない社会をしっかり構築していこうと考えております。特に一人暮らしの方については非常に多くなってきていて、現在36000人近い方が、高齢者の一人暮らしになっています。こうした方への対策を強化していきます。それとあわせて、消費者被害が非常に多くなっています。特に特殊詐欺等の被害が多くなってきているとのことで、消費者被害の未然防止のため、消費生活センターを中心とし、各関係機関と連携して見守り活動を行う消費者安全確保地域協議会を設置し、市民の方が特殊詐欺にあわないように呼び掛けていったり、相談にのっていくことになりました。
これからの高齢化社会は健康長寿を目指して、体操をはじめとした運動の促進等しっかり対策をしていきたいと考えています。あわせて、和歌山市が全国的に低いのが、特定健診やがんの早期検診です。特定健診についてはAI等を利用して、その人に合ったような受診勧奨できたらと。ナッジ理論等も使っていきます。大腸がんについては、県とともにできるだけ検診が増えるようにしていきます。非常に死亡率があがってきている訳ですが、特に受診率が低い状態ですので、今後、受診率の向上に努めていきます。肺がんの集団検診についても、無料化していくようにします。
今回こういった予算で、今までの成長を原動力にして、さらにひとへの投資を重点化することによって、住みやすくて住みたくなるまちづくりを続けていくために地方創生に弾みをつける予算だと考えています。
(財政局長)
まず予算の概要でございます。一般会計予算で63億7,000万円、4.1%の減、特別会計予算で12億6,000万円、1.3%の増、公営企業会計予算で11億3,000万円、2.7%の減、総予算合計すべての会計で62億3,000万円、2.1%の減になっております。次は目的別の状況になっております。それぞれの割合を示しております。続きまして、目的別でそれぞれ青のところが増えた費目になっております。総務費、衛生費、消防費、公債費等で増えています。続きまして、下のところが減となった費目でございまして、民生費、土木費、教育費という形でそれぞれの増減の内容を書いております。続いて性質別の歳出になります。義務的経費の割合と投資的経費の割合を示しています。続きまして、義務的経費がどれくらい伸びたかということで1番上に義務的経費で13億4,000万の増ということで扶助費、人件費等で増えています。投資的経費が66億4,000万円の減ということで、市街地再開発事業等により減っています。続きまして歳入の状況になります。自主財源と依存財源、率は前年度とほぼ同程度となっています。自主財源につきましては市税で5.6億円の増、その他の財政調整基金で33億3,000万円の減になっています。依存財源では地方交付税で臨時財政対策債を含めまして2億6,000万円の減、市債で建設事業債の減少ということで11億1,000万円、国県支出金でそれぞれの補助事業の増減によりまして35億8,000万円の減になっております。以上でございます。
日本製鉄株式会社和歌山製鉄所の第1高炉稼働休止に関する要望について
日本製鉄株式会社和歌山製鉄所が2022年までに、第1高炉の稼働を休止されるという突然の発表がありました。和歌山市としてもこれは大変なことなので、見直していただきたいということで、さっそく日本製鉄株式会社と県内選出の有力な国会議員の方、さらに経済産業省に要望を行ってまいりました。再考ということで日本製鉄にお願いしたんですけども、これは国際的な鉄鋼の戦略から入っている話で、なかなか見直すことは不可能に近いことだと思います。できるだけ影響を小さくしていただけるようにということで、特に雇用の問題、地域経済に与える問題等について要望させていただきました。今のところ、会社の返答では、直接、雇用については大きな問題はないとのことですけども。今後、さらに発展していく場合には関連企業等の問題も出てきます。こうしたことを注視しながら、県、国と協力して影響を最小限に抑えていくように努力していきます。
発表項目は以上でございます。よろしくお願いいたします。
記者の質問事項
日本製鉄株式会社和歌山製鉄所の第1高炉稼働休止に関する要望について
(記者):この日本製鉄への要望についてなんですけれども、なかなか見直すのは難しいという日本製鉄からの返答ですが、和歌山市としては見直しを求めていった、要望したわけですけれども、それは難しいという返答があって、そこについてはいったんしょうがないなというふうに受け入れたということですか。
(市長):しょうがないと思っていないです。ただ2022年ということですので、やはり世界の経済状況が変わるかもしれませんし、粘り強く見直しを求めていきたいと思っています。
(記者):高炉の件で、これからも見直しを出来れば求めていくということですけども、日本製鉄は株式会社なので、自分たちも生き残るために必死で、今回も苦渋の決断だったと思うんですけども、会社としてかなり大きな決断だったと思います。そこを方針を変えてくれとか変更してくれっていう場合はなんか補償とか、補償というか支援なり、そういうのは考えてらっしゃるんですか。
(市長):これはそのレベルの話ではないと思います。今、国際情勢では、鉄鋼はあまり良くなく、また原価高もあり、ダブルパンチだと思います。日本製鉄も社運をかけて決断されたことだと思っているので、今後何かするならやっぱり、国際情勢が大幅に変わらない限りなかなか難しくて、何らかを補填するとかそういう問題じゃない感じがします。
(記者):休止になった場合は、影響を与えるのが少ないようにしてほしいということですけれど、市としてなにかできる事とかはないんですか。
(市長):これは今、我々も早速、関連企業の皆さんにヒアリングを開始しました。今回、スラブの減産に関係していると思われるので、スラブの減産がどんな企業に影響があるかというところを把握していったんですけれども、今のところ関連企業は非常に少ないということがわかっています。元々和歌山製鉄所っていうのは、スラブを製品にして海外にも出してた会社ですので、その製品化の過程で起こる雇用も、関連企業も斡旋していますので、スラブの生産が減るからと言って少ないなというのが、今調査できている範囲です。ただ、どこにどういった影響があるか分からないし、今後さらに第二弾第三弾があれば、カバーしていかなきゃいけないんで、注視していかないといけないと思うし、もし今回の休止によって非常に大きな影響があったのであれば、要は融資であるとか、そうしたところは関連企業に対してやっていかなきゃいけないと思っています。
2月定例市議会提出案件について ・令和2年度 予算と主要事業の概要
(記者):事前に内示資料で頂いていた38番と、今日頂いた資料の水道管のところなんですけれど、金額が違うのかなと思うのですが。33ページのところなんですけれど、多分これ管路整備課しか含まれていなかったのかなと思うのですが、今日頂いた資料の方の、水道企画課を足して配水管の整備ということで正しいでしょうか。
(財政課長):今日のパワーポイントの方に載せてあります、水道企画課を合わせた額でお願いいたします。
(記者):今日の額は全部公営企業会計ということでよろしいですか。
(財政課長):はい、その通りです。
(記者):確認させていただきたいんですけれど、管路整備課の予算が15パーセント増なのか、水道企画課と管路整備課を足した予算が前年度から15パーセント増なのか。今もし分からなければ後でいいので回答いただけますか。
(財政課長):はい、後ほど回答させていただきます。
(記者):ありがとうございます。それともう1点お伺いしたいんですけれども、14ページのコスプレイベント等への支援とあるんですけれど、先月でしたかね?観光発信人を任命されたりですとか、コスプレの支援には力を入れているのかなという印象を受けるんですよ。具体的にこれやりますっていうのが決まっていたら教えていただけますか?
(市長):観光発信人の委嘱の時にコスプレイヤーの山本太陽さんとRUMINEさんという衣装師の方が来られたんです。その衣装師の方が全国的にも活躍されているということで、某テレビ局の全国放送版でやってたんですけれども、その中でコスプレイヤーはイベント的にやれるところが少ないらしいんですよ。無人島の友ヶ島でイベントをやっていただいて、コスプレイヤーに非常に人気のある場所になって、観光客も増えたんです。今後、それをさらにもっと広げていけたらと思っています。コスプレっていうのもサブカルチャーのひとつになるので、サブカルチャーとして、本当のカルチャー、文化芸術と合わせて、和歌山の本当の文化芸術のよさを分かってもらえるところもあります。それ以外の場所っていうと限られてくるんだけど、和歌山の文化芸術を、サブカルチャーとして、さらに盛り上げてもらえるような支援で、場所の提供等をやっていこうという趣旨です。
(記者):ありがとうございます。最後、ひとつだけ。冒頭にも市長言われたかもしれないんですけれども、新年度の今回の予算、市としてはどのように取り組んでいきたいというのが、総括してあれば教えてください。
(市長):令和2年度の予算について、これまでの5年間、第一期の地方創生でいろんなことを進めてきました。成長が見え始めてきていますので、その成長を原動力にして、さらに人への投資を重点化することによって、住みやすく、住みたいと思われるまちを目指して、今後地方創生への弾みをつける予算ということで、このような内容にさせていただきました。
(記者): ありがとうございました。
(記者):よろしくお願いします。先ほどと関連して、友ヶ島の芸術祭の件、今年に秋にあるということなんですけれど、そのちょっと手前に書いてある、エイベックスがやったARが整備されましたよね。一回企画展みたいなのが終わって、せっかく整備されたんで、芸術祭でもそういうものを活用してやっていこうっていう流れなんですかね?
(市長):エイベックスさんにやっていただいた友ヶ島でのARと今回の芸術祭とはまだ調整が取れてなくて、できれば一緒に合わせてやれればと思います。今回の無人島での芸術祭っていうのは、日本を代表するような若手の芸術家たちでやっていただいて、それをどう発信するかというところはエイベックスさんの力も大きいと思うんで、その点は協力してやれればと思っています。
(記者):分かりました。芸術祭はイメージ的に一日というよりは、それなりの期間やっていくイメージですか?
(市長):集中期間というのが1か月あって、その後も残るものもあるので、そういったことを今後ずっと残していきたいと思っています。
(記者):あとひとつ。エイベックスさんのARの件なんですけれども、今回継続ってことで予算ついてますが、今後の展開イメージはどんな風になっていますか?
(市長):すみません。まだ調整中ということになります。
(記者):なんかやるとなると、もしかして補正加えてということになるかもしれない?
(市長):予算上はもう追加するつもりはないです。もともと和歌山の無人島でいろんなことやりたいよという提案でしたので、企業努力で頑張っていただきたいなと思います。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者):予算についてなんですが、まず17ページの城前広場の整備ということで、1億5,000万円ぐらい。これは土地の取得代がほとんどを占めているんですか?
(市長):整備費だけです。土地の取得は今年度完了しています。もともとの歩道を広げる部分は県で用地を買っていただいて、その後残った土地については市のほうで取得しています。
(記者):その城前広場でいろんな食べ歩きができるようなってことですが、これはどれぐらい具体的に決まってるんですかね?どんなものをつくるっていうのは。
(市長):紀州材を利用したようなテナントみたいなのをつくろうとしています。これは設計までは、まだ進んでないんですけれども、イメージとしてはこういうものをいくつか並べて、キッチンカーも配置できたらと考えています。何社かヒアリング等はやらせていただいているので、十分現実性があるものだと思っています。
(記者):市のお金でお店を建てるっていうことですか?
(市長):この建物、簡単なものについては市の方で建てて、そこにテナントを募集するっていう形です。キッチンカーはもちろん、車が乗り入れられるような、荷重に耐えられるような整備をするので、キッチンカーも入ってもらえるということになってます。
(記者):ありがとうございます。あと、20ページになるんですが、空き家をシェアハウスとして活用というのは、これは市として予算をつけてない事業なんですか?市は何をするんですか?
(市長):これは民間の住宅アパート等でも公営住宅にできるように法律が改正されています。今後、そこへ学生さんを入れられないかと。学生さん自体は収入が少ないというか、ほとんどない状態ですので、学生専用の住宅として、整備は市の方である程度補助を出させていただこうかと。そういう中で、より低廉なシェアハウスを提供できれば、学生さんもまちなかへ入って住んでくれるんじゃないかなと思っています。これは、和大とは少し協議していて、乗り気になってくれています。やはり和歌山大学は地元の大学であることから、もっと地域貢献したいという思いを持っていただいているので、ぜひ実現していきたいと思ってます。
(記者):確認ですが、すでにある公営住宅への補助の枠組みの予算を使うっていうことですか?この段階での予算は無いっていうことですか?
(市長):今年度は不動産の関係の方とか大家さんとかと協力させていただいて進めていきたいと思っています。準備とかかかるので、うまくいけば今年度、補助無しでスタートできるし、どうしてもやっぱり補助必要だということであれば、来年度から予算化していきたいなって思ってます。
(記者):ありがとうございます。あとすみません、36ページの道路のところなんですが、環状道路都市計画マスタープランっていうことなんですが、これどういうことなんですか?
(市長):市の都市計画のマスタープランというのは、長期的な計画を市の計画としてしっかり位置付けようというのがマスタープランです。今後、都市計画審議会で審議していただいて、和歌山市の構想として、やはり自動車専用道路等の環状道路が必要というところを都市計画上にちゃんと位置付けていただく。それが今後の国に対して要望をしていくなかで強い大きな要素になっていきます。和歌山市の思いとして高速の環状道路をしっかり位置付けていき、一挙にはできないんですけど、段階的に整備していって、自動運転は高速道路等から普及しはじめてくるので、それに間に合わせられるように、できるだけ整備を進めていければという要望をしていきたいと思ってます。
(記者):マスタープランって特別優先していくっていう意味じゃなく、都市計画に入れていくよっていう意味なんですか?
(市長):マスタープランは都市計画法上に位置づけられています。マスタープランを作って、その後都市計画っていう形で、これは都市計画決定、施設の決定をすることになるんですけど、その施設決定の前段階として構想的にマスタープランを位置付けています。いままで、和歌山南インターや和歌山インター周辺をこの産業道路にするため、第一段階として、都市計画マスタープランを位置付けてきました。
(記者):ありがとうございます。あとすみません、前後するんですが、19ページの動物園のリニューアルなんですけれども、市長が先ほどちらっとみさき公園の動物が引き取れるかもっていう話なんですが、これは予算の額は動物の取得費用も入っているのかと、みさき公園から動物を引き取るっていうのはもう決まっている話なのかどうか?
(市長):予算には入ってないです。あくまでも引き取りということで、動物の種類や、施設の関係で大々的な改修が必要になる場合は難しいので、限定されます。和歌山城は史跡として文化庁からなかなか許可が下りないっていうのが現状なんです。そういうのもあって、大型の動物を飼育するような園舎とかは厳しいので、今まで飼育している動物を足すとか、そのような形で充実できればと思ってます。今後のみさき公園についてはまだ決定してないので、簡単に話が進むとは思っていませんが。
(記者):分かりました。じゃあ予算額としては施設の整備費であって、みさき公園の話はできれば無料で引き取りたいという希望?
(市長):そういうことです。
(記者):すいません、また戻るんですが、8ページの漁業の担い手のところで、今、市長ちょっとお話しいただいたんですが、今この事業が必要な意義と、必要性というところを少しお話しいただけますか?
(市長):和歌山はやはり水産だと思ってます。新鮮なお魚とか魚介から貝であるとかエビであるとか。そうした新鮮な水産物が売りなんですけど、なかなかそこがうまくPRできてません。もう一つは、後継者不足で漁業をやる方が急減しています。これは農業経営者よりもかなり減少していて、そうした後継者不足への対処をしっかりやっていきたいと考えております。
(記者):ありがとうございます。最後に、予算が少し関連する話なんですが。クルーズ船の入港の問題で、いま新型コロナですごく大変そうだなっていう感じなんですが、和歌山市としてコロナに限らず、感染症患者が乗っていると分かったクルーズ船、外国船籍だったりするクルーズ船が和歌山を出発したり、到着地であったりした場合に、まず受け入れる方針であるかどうかと、どういう支援体制を自治体としてしたらいいかというお考えでしょうか?
(市長):感染症予防法があって、国が決定する部分が大きいと思います。あと、和歌山港への入港については、県が港湾管理者ですので、県の判断になってきます。そのようなことから、市の判断は入らないんじゃないかなと思ってます。このような事態が早く終わってほしいなっていうのが率直な思いです。
(記者):自治体として何かやらなければいけないと考えていることはありますか?
(市長):そのコロナウイルス対策ですか?
(記者):コロナに限らず、こういう感染者が発覚したクルーズ船が入港した場合にですね、和歌山市としては何ができるというか・・・
(市長):和歌山市としては正確な情報を集めることだと思います。それと船会社等との連携を密に取っていく。もう一つは寄港されて、そこに接続されるっていうことであれば、保健所の設置市になっている和歌山市としては、保健所とその対応をしっかり決めていく必要があると思います。
(記者):新年度予算の投資的経費の中でですね、観光振興に関する予算がそれぞれちりばめられていると思うんですけども、関西の中核の自治体の中で、市長は和歌山市っていうのは観光が、他の市に比べ遅れているっていう認識があるんですかね?それと、なんか盛り返したいとか、そういう思いってのはあるんですかね?その辺をちょっと聞かせてください。
(市長):和歌山市は本当に観光資源としていいものを持ってると思っています。ただ、それが十分PRされていないとも感じています。今インバウンドがどういった行動をとられているかっていうと、やっぱり和歌山市で宿泊されて、市内を巡られる方も多いんですけど、宿泊だけされて、そのまま高野山や熊野、南の方に行かれてる方も多い。そのような状況下で和歌山市の良さをさらにPRしていかなくてはと思います。観光面に加え地域活性化につながっていきますので、あらゆる施策を観光に投じていきたいと思います。
(記者):予算の件で、「漁業の担い手育成」についてなんですが、これ今まで農家さんのほうは継続事業でいきますが、今回これガクッと漁獲量が減っているとかそういうことがあって漁業の方に支援されるのかなと思うんですが、その辺いかがなんでしょう。
(市長):今回特に減ったということではなくて、漁業の振興については、今まで育てる漁業ということで、漁礁なんかも放り込んで、いろんな支援をしてきました。漁港整備であるとか他にも様々なことをやっているんですけど、そんな中で今回、この和歌山産のお魚とかをもっとブランド化していってPRしたいという思いもあり、今回のブルーツーリズムの推進等を入れました。そして、担い手の育成についてはもう今までも行ってきてたんだけども、さらに強めていって、どうすれば若い人が漁業に入っていけるか。特に県外からも来てもらえるかというところについて、試験的に生活体験しませんかとか、実際の技術を学んでみませんかというアプローチで、県外からも呼び込めればということで、施策として出しました。
(記者):県外からも呼び込みたいということなんですが、生活体験っていうと、泊まる場所が必要だと思うんですけれども、何か施設みたいなものを作られるんでしょうか。
(市長):並行して進めているんですけど、例えば加太であれば、南海電鉄さんとともにリノベーションで空き家の活用をできないか検討しています。移住定住とも関連するんだけど、空き家等を利用して、そういう担い手に移り住んでいただくという考えもここに入っています。
(記者):この体験にいらっしゃった方には、リノベーションしたような住居なりを提供するような形になるんでしょうか。
(市長):提供とまではいかないです。リノベーションはそれぞれ民間の方がやっていただいているので、民間ベースの話になってきます。それを活用していただく方がその費用を負担することになるので、提供するっていうところまでは和歌山市ではやっていないです。
(記者):わかりました。39ページの犯罪被害者等支援条例の制定ということなんですが、カレー事件の被害者の方からのヒアリングで考えられたものだと思うんですが、そういった過去の事件、カレー事件の被害者の方なんかは、支援対象なんかに含まれるんでしょうか。
(市長):当初、カレー事件は2000年の時に基金を設定してました。で、県の方の基金いただいて、設定していたんですけど、その2000年を契機として一般化していこうということで。その時に犯罪被害者の支援っていうのを一本化したいと思っていたんです。ところがなかなか犯罪被害者の定義等の調整に手間取ってきました。ようやく、いろいろ弁護士さんとか相談した中で、定義もはっきりしてきたということで今回、犯罪被害にあった方への支援をしていくことになります。カレー事件の被害者は当然含まれます。ただ見舞金とかの対象については、カレー事件の時は終わっていて、健康上の相談を受けるというところはやっていますので、それは並行して新しい条例の中でやっていくつもりでございます。
(記者):あとすみません。33ページに戻るんですが、この配水管の整備っていうのは今回の花山の漏水の件は関係なく、これまでやってこられた継続事業ということなんでしょうか。
(市長):継続事業です。ただ、今回の断水問題を受けて増額しました。今後この老朽化対策、特に幹線系の老朽化対策については、促進していこうということです。
(記者):じゃあ去年までやられてたペースよりも、早いペースで終わるように力を入れられているんでしょうか。
(市長):その通りです。
(記者):すみません。もう一点。これから、今年度予算から人への投資をしていきたいということなんですが、これ保育とか福祉に力を入れているということなんでしょうか。
(市長):これはさまざまな要因があるんですけれども、一つは大規模な公共施設の改修等が随分、完了になってきました。それに充てていた予算を今後、さらにソフト的な人への支援ということで、子育てや子供たちのたくましい成長、あと教育や高齢者対策と、様々なところでさらに重点化していき、県内外問わず、より住みやすいと思ってもらえるようなまちに近づけていければと思い、人への投資をを重点化させていただきました。
発表項目以外について
(記者):断水問題があって、最後に会見で市長が自らの給与を減給するという話があって、あれはおそらく市議会の同意も得ないといけない話になってくると思うんですけれども、今回条例改正に関して何かアクション起こされるとかその辺・・・
(市長):その減給問題についてはもう明言させていただいており、議会へと考えています。追加議案として出していければと思っています。
(記者):事前に例えば議会と調整して、その調整が上手くいっていないので、ということですか。
(市長):うまくいってないということではないんですけれども。
(記者):うまくいってないという言い方もあれですけど。
(市長):うまくいっていないということではなくて、まだ調整が全部済んでいないので。ちゃんと説明する場が必要。私の責任についても、検証についても説明させていただいたうえで、なんとか議案として出していきたいなと思っています。
(記者):議案は通ると思いますか。おそらく市議会の中には、市長のスタンドプレーじゃないかって認識されている人も僕はいると思うんですけれども。
(市長):スタンドプレーとか、それはもう全く考えていないです。今までも例えば懲戒処分だとかは過去にありました。私は、自分自身がどう判断したか、どこに欠点があったとかいう立場で常に考えています。今回は、その断水があるかもしれないというところが、やはりもっと早い時点でやろうと思えばやれたと思っています。その中で自分の行動、特に危機管理というのはトップの責任が一番大きいので、トップとして実際にこうすべきだったかどうかというのは自分自身で検証しました。その中でやはり最初の部分で、甘かったという認識があって、その反省を込めて今回自分自身のペナルティを科したもので、全然そのスタンドプレーとかいう風には思っていないです。その辺は今回、いろんな検証もしてきましたので、その検証を通じて議会の皆様にご理解いただければと思っています。
(記者):この間の会見で断水地域の方には余計な水を使わせてしまったということで減免を考えているということだったが、あれはどうなったか。
(市長):我々がお金をいただいてサービスを提供させていただいているのに、その部分が使い物にならなかったということで、その余分な使用できなかった水については減免させていただくということです。ただ、戸別の使用料を聞くことは難しいので、数を一律にして、影響のあった地域の方に減免させていただくということになっています。企業局は何か補足があるか。
(記者):発送したというのは、水道の料金を請求している人に。
(企業局):2か月に1回の請求で、1月分と2月分の請求、2月分と3月分の請求をします。この2月分をいくらか減免するということなんですけど、その前に全世帯3万5千世帯にはご迷惑をおかけしましたということと、減免のお知らせをします。その後、請求する時は、実際の請求額、減免後の額の通知を出させていただきます。
(記者):3万5千世帯すべてにハガキが届くということ。
(企業局):そうです。
(記者):断水のお知らせの時は、水道契約者のみということでしたけど。
(企業局):一緒です。水道契約者のみです。直でやっているところと、管理会社を通してる水道もあるんです。それは管理会社に通知がいきますけども、減免額はその戸数を乗じたものになります。
(記者):集合住宅とかに住んでいる人には、届かないんですか。
(企業局):直で行っている集合住宅でしたら届きます。ただ、管理組合が一旦お支払いして、戸別にその管理会社が徴収しているというところもあるんです。そういう所は管理会社にしか届きません。
(記者):管理会社の方には契約している、住んでいる賃貸の人にもお知らせしてくださいとかそういうのは。
(企業局):ちょっとできないかなと思うんですけど。
(記者): ハガキに明記すればいいのかなと。
(企業局):たぶん手書きになるかなと。契約者様に全て送るつもりですので。たぶん、誰が住んでいるかは把握できてないので。
(記者): 住んでいる人は把握できないかもしれないですけど、契約者の中に賃貸に住んでいる人が含まれるので、賃貸に住んでいる人にも知らせるべきだと思うんですけど、そのあたりいかがでしょうか。私も賃貸に住んでいるんですけど、払っている水道料金から減免されるというのは分からないわけじゃないですか
(市長):印刷していなかったら、それはまだ間に合うと思います。
(企業局):検討します。
(記者): 関連してなんですが、一律で減免するということですが、何分について減免するんでしょうか。
(市長):3でだいたい1日分。
(企業局):蛇口を開けると1時間約900リットル、それが3時間で2700リットル。あと今回、断水で水を貯めておられた方も多いということで、プラスアルファしまして全部で3というかたちで計算させていただいています。
以上
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