【2~3面】 ************************************************** # 特集 雨に備える ************************************************** 雨が多い季節になりました。近年、雨の降り方は局地化・集中化・激甚化の様相を示しつつあり、毎年全国各地で多くの被害がもたらされています。 市では大雨による水害を防ぐため、治水対策の強化などの取組を進めています。 災害が起こってからではなく、日常からご家庭でできる準備を考えてみましょう。 (写真)平成24年6月21日~22日梅雨前線豪雨による水害(和田川流域) 和歌山県防災航空隊 撮影 ************************************************** # 日常から準備しておくこと ************************************************** -------------------------------------------------- # 自宅が危険なエリアかを知る -------------------------------------------------- 市作成のハザードマップ(洪水、内水、土砂災害)で、自宅や周辺、避難経路が危険のある場所かを確認しましょう。 各種ハザードマップは市役所や支所・連絡所、サービスセンターで配布または市ホームページ(ID:1036426)からも確認できます。 各種ハザードマップ -------------------------------------------------- # マイタイムラインを作る -------------------------------------------------- マイタイムラインとは、避難に備え、次のような「いつ」「何をするのか」を時系列に沿って決めておく防災行動計画のことです。 ▼避難先 ▼避難を始めるタイミング ▼避難開始までの行動や準備 「和歌山市マイタイムライン」では、避難に必要な知識を習得しながら、マイタイムラインを作成することで、適切な避難行動を整理できるようになっています。 市ホームページ(ID:1034861)で、作成例をはじめ、作り方について紹介していますので、ぜひ、家族で話し合ってマイタイムラインを作成しましょう。 ■問合せ先 地域安全課 電話番号435-1005 和歌山市マイタイムライン マイタイムラインの作り方はこちら -------------------------------------------------- # 設備の点検・清掃や非常用備蓄 -------------------------------------------------- 日常から家の修理や補強、溝の掃除などは、台風の接近や大雨が予想される前に済ませておきましょう。また、非常用持ち出し品や非常備蓄品(7日分を目安)の食料や水、生活必需品などを備蓄しておきましょう。 台風が接近してきた時や、大雨が予想される時など、「いざ」というときは、気象情報に十分に注意し、早めの行動を心がけてください。 ■問合せ先 総合防災課 電話番号435-1199 ************************************************** # 水害対策を進めています ************************************************** -------------------------------------------------- # 河川改修で浸水防ぐ -------------------------------------------------- 【前代川】 西山東地区を流れる前代川では、流域の浸水被害が深刻で、平成29年の台風21号では116戸が浸水被害を受けました。 市では、前代川の河道改修および和田川へのバイパス河川整備を行い、令和2年度に整備が完了しました。 2メートルから7メートルに河道断面を拡幅し、本川である和田川へ放流することで治水安全度の向上を図っています。 前代川旧河道 川幅を2m→7mに拡幅 前代川新河道 【永山川】 西山東・東山東地区を流れる永山川による浸水被害を軽減し、治水安全度の向上を図るため、現在、平尾川合流点から下流の河道改修や橋梁の架け替えを進めています。 ■問合せ先 河川港湾課 電話番号435-1090 -------------------------------------------------- # 雨水を地下に貯留 -------------------------------------------------- 和田川流域の浸水対策のため、和田川雨水地下貯留施設を整備し、令和2年度から運用を開始しています。 都市計画道路 松島本渡線の下に整備した直径4.5メートル・長さ約1.2キロメートルの雨水地下貯留管で雨水を一時貯留し、ポンプで和田川へ流す仕組みです。 これにより、宮街道から南、和田川にかけての松島本渡線東側の広いエリアで浸水被害の軽減を図っています。 ■問合せ先 下水道施設課 電話番号435-1095 タンク内部 直径4.5m×長さ約1.2km 最大貯留20,000立法メートル(小学校のプール80杯分)の雨水を貯留可能 ポンプ場 和田川 (1)雨水を一時的に貯留 (2)ポンプで排水 -------------------------------------------------- # 「国営和歌山平野農地防災事業」を推進 -------------------------------------------------- 和歌山市では、農林水産省の国営和歌山平野農地防災事業を推進しています。 この事業では、排水機場や新たな排水専用のバイパス水路などの整備を行うことで、農地と住宅地が混在する農村地域の排水対策に取り組み、農地とその周辺地域の湛水被害の軽減を図っています。 事業は平成26年から行われており、本市での主な事業内容は次のとおりです。 【紀の川北部】 ▼六箇井水路の排水専用バイパス水路(七瀬排水路、高川排水路)を整備し、紀の川への放流能力が向上 【紀の川南部】 ▼四箇井水路に流れ込む雨水を紀の川へ速やかに放流する水路や樋門を整備し、千旦樋門ではこれまでの約12倍の雨水を紀の川へ放流(整備中) 【和田川周辺】 ▼排水機能を強化した米田排水機場、名草排水機場(整備中)とそれらに繋がる排水路を整備 詳しい事業内容は、農林水産省近畿農政局和歌山平野農地防災事業所ホームページ内の「和歌山平野だより」でご確認ください。 昨年8月12日~22日、和歌山市で400ミリを超える降雨が観測されました。これは、平年8月の月間降水量の約4倍もの雨が11日間で降ったことになります。 農林水産省和歌山平野農地防災事務所によるシミュレーションでは、本事業で整備した施設がなかった場合、山口地区や紀伊地区等の広範囲で水害が発生するほどの大雨であったものの、整備した排水路等により湛水被害が大幅に減少したと報告されています。 ■問合せ先 耕地課 電話番号435-1051 (写真)整備した高川排水路からの放流(令和3年8月) これまでの整備により、昨年8月の大雨(10年に1度の雨量)でも湛水被害軽減 (写真)整備した七瀬排水路からの放流(令和3年8月)