表紙 紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想 令和6年3月和歌山市 目次 第1章 基本構想策定の背景と目的 1頁 1.バリアフリー基本構想の背景と目的 1頁 2.高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の概要 2頁 第2章 紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想の概要 3頁 1.基本構想の位置づけ 3頁 2.基本構想の内容 4頁 3.基本構想の計画期間 5頁 4.上位・関連計画等の概要 5頁 第3章 紀ノ川駅周辺地区の概況 12頁 1.位置 12頁 2.人口 13頁 3.公共交通機関の状況 17頁 4.道路の状況 20頁 第4章 バリアフリー化の現状と課題 21頁 1.アンケート調査 21頁 2.まちあるきの実施 31頁 3.紀ノ川駅周辺地区の問題点と課題の整理 35頁 第5章 バリアフリー化の基本理念と基本方針 37頁 1.バリアフリー化の基本理念 37頁 2.バリアフリー基本構想の基本方針 37頁 第6章 重点整備地区、生活関連施設及び生活関連経路の設定 38頁 1.生活関連施設 38頁 2.生活関連経路 41頁 3.重点整備地区 43頁 第7章 特定事業及びその他事業 44頁 1.目標年次 44頁 2.特定事業 45頁 第8章 バリアフリー化の推進に向けて 51頁 1.心のバリアフリー 51頁 2.進行管理体制 51頁 3.段階的・継続的な取り組み 52頁 資料 53頁 1.策定の経過 53頁 2.紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想に係る協議会規約 54頁 3.協議会委員名簿 56頁 1頁 第1章基本構想策定の背景と目的 1.バリアフリー基本構想の背景と目的 (1)背景 我が国の総人口に占める高齢者人口の割合は、1950年(昭和25年)(4.9%)以降一貫して上昇が続いており、1985年(昭和60年)に10%、2005年(平成17年)に20%を超え、2021年(令和3年)は28.9%となりました。 国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、この割合は今後も上昇を続け、第2次ベビーブーム期(1971年(昭和46年)~1974年(昭和49年))に生まれた世代が65歳以上となる2040年(令和22年)には、35.3%になると見込まれています。 このような状況の中、国では高齢者、障害者等の移動上及び施設の利用上の利便性及び安全上の向上の促進を図り、公共の福祉の増進に資することを目的として、2006年(平成18年)12月に施行された高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律に基づき、ハード・ソフト施策の充実や、高齢者、障害者等を含むすべての人が暮らしやすいユニバーサル社会の実現を目指しています。 ※資料:内閣府 2022年(令和4年)年版 高齢社会白書より (2)目的 和歌山市(以下「本市」という。)においても、紀ノ川駅周辺のバリアフリーの現状について、アンケートやまちあるき等を通じて「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づいた「紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想」の策定を行い、バリアフリー化を推進し利便性を向上することを目的とします。 2頁 2.高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の概要 2006年(平成18年)12月20日に「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(以下「バリアフリー法」という。)が施行されました。この法律は「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律(ハートビル法)」(1994年(平成6年)9月施行)と「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(交通バリアフリー法)」(2000年(平成12年)11月施行)を統合・拡充した法律で、高齢者、障害者等の円滑な移動及び建築物等の施設の円滑な利用の確保に関する施策を総合的に推進するため、基本方針並びに旅客施設、建築物等の構造及び設備の基準策定のほか、市町村が定める重点整備地区において、高齢者、障害者等の計画段階からの参加を得て、旅客施設、建築物等及びこれらの間の経路の一体的な整備を推進するための措置等を定めています。 その後、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機とした共生社会等の実現を図り、全国におけるバリアフリー化を一層推進するために2018年(平成30年)に法改正が行われました。この改正では、理念規定が設けられ「共生社会の実現」、「社会的障壁の除去」が明確化されたほか、「心のバリアフリー」として、高齢者、障害者等に対する支援(鉄道利用者による声掛け等)が明記されています。 更に、2018年(平成30年)の「ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律(ユニバーサル社会実現法)」の公布・施行や東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした共生社会実現に向けた機運醸成等を受け、「心のバリアフリー」に係る施策などソフト施策等を強化するため、2020年(令和2年)に法改正が行われました。この改正では、公共交通事業者など施設設置管理者におけるソフト対策の取組強化として、公共交通事業者等に対するソフト基準への適合義務が設けられています。また、国民に向けた広報啓発の取組推進として、「車両の優先席、車椅子用駐車施設、障害者用トイレ等の適正な利用の推進」が国や国民等の責務として規定された他、市町村等による「心のバリアフリー」の推進に関する内容が盛り込まれ、2020年(令和2年)6月に一部施行、2021年(令和3年)4月に全面施行しました。 3頁 第2章紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想の概要 1.基本構想の位置づけ 紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想は、バリアフリー法及び移動等円滑化の促進に関する基本方針に基づき作成されています。また、上位計画である「和歌山市長期総合計画」「和歌山市都市計画マスタープラン」をはじめ、関連する「和歌山市地域福祉計画」などとの整合を図りながら策定しています。 図2-1 紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想の位置づけ 紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想 目標年次:2028年度(令和10年度) ・重点整備地区における移動等円滑化に関する基本的な方針 ・重点整備地区の位置及び区域 ・生活関連施設及び生活関連経路並びにこれらにおける移動等円滑化に関する事項 ・実施すべき特定事業その他の事業に関する事項 関係法令 ・高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法) 上位計画 ・和歌山市長期総合計画 ・和歌山市都市計画マスタープラン 関係条例 ・和歌山県福祉のまちづくり条例 関係計画 ・和歌山市地域福祉計画 ・和歌山市障害者計画 ・和歌山市障害福祉計画及び障害児福祉計画 ・和歌山市高齢者福祉計画及び介護保険事業計画 ・和歌山市地域公共交通計画及び和歌山市都市・地域総合交通戦略 4頁 2.基本構想の内容 バリアフリー法における基本構想は、旅客施設を中心とした地区や、高齢者、障害者等が利用する施設が集まった地区(重点整備地区)において、公共交通機関、建築物、道路、路外駐車場、都市公園、信号機等のバリアフリー化を重点的かつ一体的に推進するために市町村が作成するもので、重点整備地区における移動の連続性の観点から「面的・一体的なバリアフリー化」を図ることをねらいとしたものです。 バリアフリー法(第25条等)で規定されている基本構想に明示すべき事項は次のとおりです。 (1)重点整備地区における移動等円滑化に関する基本的な方針 (2)重点整備地区の位置及び区域 (3)生活関連施設及び生活関連経路並びにこれらにおける移動等円滑化に関する事項 (4)市町村が行う移動等円滑化に関する情報の収集、整理及び提供に関する事項 (5)実施すべき特定事業その他の事業に関する事項 (6)①(5)と併せて実施する市街地開発事業において移動等円滑化のために考慮すべき事項 ②自転車等の駐車施設の整備等移動等円滑化に資する市街地の整備 ③その他重点整備地区における移動等円滑化のために必要な事項 (7)基本構想の評価に関する事項(スパイラルアップに向けた継続した取組) ※(1)(4)(7)については任意記載事項 (画像 重点整備地区のイメージ)出典:国土交通省「移動等円滑化促進方針・バリアフリー基本構想作成に関するガイドライン」 5頁 3.基本構想の計画期間 計画期間は、2024年(令和6年)度から2028年(令和10年)度までの5年間とします。ただし、2028年(令和10年)度以降も継続的にバリアフリー化を進めていくものとします。また、本計画は、2026年(令和8年)度に進捗状況の調査等の中間評価を実施し、必要があると認められるときは、見直しを行います。 4.上位・関連計画等の概要 (1)第5次和歌山市長期総合計画 和歌山市長期総合計画は、長期的展望に基づく、まちづくりの基本的な方向性を定める「基本構想」と、基本構想を具体化するために、基本的な政策・施策を体系的に示す「基本計画」、そして、基本計画で定める政策・施策を着実に実施するため、向こう3年間で実施する具体的な事務事業の内容等を定める「実施計画」の3段階で構成された本市の最も上位に位置づけられた行政計画です。 計画の概要 目標年次 ・2017年度(平成29年度)~2026年度(令和8年度) めざすべき将来都市像 『きらり輝く元気和歌山市』 具体的な都市像 1.安定した雇用を生み出す産業が元気なまち 2.住みたいと選ばれる魅力があふれるまち 3.子供たちがいきいきと育つまち 4.誰もが安心して住み続けられる持続可能なまち 本基本構想に関係する事項 分野別目標 4 誰もが安心して住み続けられる持続可能なまち ・政策4-1コンパクトシティの実現 ・施策4-1-2公共交通体系の充実 ・施策4-2-2生活道路の整備 ・政策4-6安全で安心な市民生活の確保 ・施策4-6-1交通安全対策の推進 ・政策4-9将来に向かって希望の持てる福祉社会の形成 ・施策4-9-2高齢者の生活の充実 ・施策4-9-3障害のある人の自立と社会参加の推進 6頁 (2)和歌山市都市計画マスタープラン 和歌山市都市計画マスタープランは本市の都市計画に関する基本方針として、和歌山市長期総合計画及び和歌山県都市計画区域マスタープランに即して、まちづくりに係る具体性のある将来ビジョンを確立し、地域別にあるべき将来像を示すとともに、課題に応じた整備方針、地域の都市生活、経済活動等を支える諸施設の計画等をきめ細かく総合的に定めています。 計画(マスタープラン)の概要 目標年次 ・2015年度(平成27年度)~2025年度(令和7年度) 基本目標 ①中核都市として多様な機能と魅力を持つまちづくり ②多様な拠点がともに高め合うまちづくり ③交通ネットワークの充実による連携のまちづくり ④誰もが安心、安全で快適に住み続けられるまちづくり ⑤自然や歴史文化を活かした観光と交流のまちづくり ⑥環境に配慮し、次世代に継承するまちづくり ⑦市民や多様な主体の連携で行うまちづくり  本基本構想に関係する事項 都市整備の基本方針 ・道路の整備方針 ・公共交通機関整備の方針 ・駅前広場及び駐車場整備の方針 ・公園の整備方針 ・人にやさしい都市づくりの方針 ・安心で安全な都市づくりの方針 北部地域の将来像とまちづくりのテーマ 『新たな魅力形成に向けた活気にあふれるまち』 7頁 (3)和歌山県福祉のまちづくり条例 和歌山県福祉のまちづくり条例は、福祉のまちづくりについて、県、事業者及び県民の責務を明らかにするとともに、県の基本方針を定めてこれに基づく施策を総合的に実施し、及び障害者、高齢者等が安全かつ円滑に利用できる施設等の整備を促進し、もって県民の福祉の増進に資することを目的としています。 同条例施行規則では、公共的施設等の整備基準を定めています。(紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想においてもこれらの整備基準に適合した計画を策定していきます。) 条例の概要 条例の理念 障害者や高齢者等の行動や社会参加の機会を阻んでいる様々な障壁を取り除き、すべての人が自らの意思で自由に行動し、主体的に社会参加ができ、共に地域社会で快適に暮らせる福祉のまちづくりを推進します。      本基本構想に関係する事項 施策の基本方針 ・すべての県民が福祉のまちづくりについて理解を深め、積極的にこれに参画するよう県民意識の高揚を図ること。 ・障害者、高齢者等が自らの意思で自由に行動し、安全かつ円滑に利用できる施設等の整備を促進すること。 8頁 (4)和歌山市地域公共交通計画及び和歌山市都市・地域総合交通戦略 住民ニーズや移動実態等を把握しながら今後のまちづくりに必要な公共交通ネットワークのあり方、それを実現していくための取組みや役割分担を明らかにし、市民や交通事業者等と共有化していくことを目的として策定され、すべての人にとって使いやすく持続的な公共交通を創出し、魅力的で住み続けられるまちづくりに貢献していくことを基本理念として取り組んでいくものです。 計画の概要 計画期間 ・2019年度(令和元年度)~2023年度(令和5年度) ※2024年度(令和6年度)改定予定 基本理念 『すべての人にとって安心、安全に利用できる持続可能な公共交通ネットワークの構築』  基本方針 1基幹的公共交通軸の活性化 2基幹的公共交通軸へのアクセス向上 3すべての人が使いやすい公共交通利用環境の向上 4公共交通の維持・活性化 本基本構想に関係する事項 施策⑤各交通事業者間のシームレスな乗り継ぎ環境の確保 施策⑰公共交通の待合環境の向上 施策⑱鉄道、バス、タクシーのバリアフリー化の推進 施策⑲公共交通における安全対策やインフラ老朽化対策の推進 施策⑳観光分野との連携による公共交通に関する情報提供の充実 施策㉑多言語表記による外国人観光客への情報提供の充実 施策㉒公共交通従事者のホスピタリティの向上 9頁 (5)和歌山市地域福祉計画 市民、団体・事業者、市・関係機関等が連携して地域福祉を推進するうえで共有する「地域福祉推進の基本的な考え方」として、「基本理念」と「基本目標」、取り組みをすすめるうえでの「役割分担」と「エリア」を定めるとともに、「基本目標」を実現していくための「取り組みの方向」として、「みんなで取り組む方向」と、市民、団体・事業者と協働して「市が取り組むこと」、また、取り組み全体を効果的にすすめるために「先導的に取り組む事項」も定めています。 基本理念のもとお互いを尊重し、ともに支えあう意識をもって参加し、各々の特長を活かしながら協働することで、和歌山市らしい福祉を創出するとともに、本市の地域福祉を持続的に推進していくため、「SDGs(持続可能な開発目標)」がめざす「誰一人取り残さない」社会の実現を福祉の視点に取り入れ、地域共生社会の実現に取り組んでいきます。 計画の概要 計画期間 ・2020年度(令和2年度)~2024年度(令和6年度) 基本理念 『お互いを尊重し、支えあう元気な福祉のまちを、わたしたちの参加と協働で創出します』 基本目標 ①地域での生活を支えるサービスや活動を充実します ②地域福祉の担い手と協働のしくみを広げます ③安全で快適に暮らせる地域の環境をつくります 本基本構想に関係する事項 基本目標 ③安全で快適に暮らせる地域の環境をつくります ・取り組みの柱10快適な生活環境をつくります ・取り組みの柱11安全に暮らせる地域をつくります 10頁 (6)和歌山市障害者計画、和歌山市障害福祉計画及び障害児福祉計画 和歌山市障害者計画は、本市の障害者施策を総合的かつ計画的に推進するための基本計画であり、市民、関係機関・団体、事業者、市(行政)が、それぞれに自主的かつ積極的な活動を行うための指針となる計画です。 障害福祉計画及び障害児福祉計画は、国の基本指針に基づき、障害のある方の地域生活を支援するためのサービス基盤整備等に係る2023年度(令和5年度)末における成果目標を設定するとともに、各種サービスの必要量を見込み、その提供体制を確保するための方策について定める計画です。 計画の概要 計画期間 第5期和歌山市障害者計画 ・2021年度(令和3年度)~2026年度(令和8年度) 第6期和歌山市障害福祉計画及び第2期障害児福祉計画 ・2021年度(令和3年度)~2023年度(令和5年度) ※2024年度(令和6年度)改定予定 基本理念 『ともに生き・ともに暮らせるまちわかやまし』 基本目標 1ともに理解し合う地域づくり 2地域での生活を送るための支援体制づくり 3社会参加・自立に向けた支援体制づくり 4すべての人にやさしいまちづくり 本基本構想に関係する事項 基本目標 1ともに理解し合う地域づくり 施策 (1)広報啓発の充実 基本目標 2地域での生活を送るための支援体制づくり 施策 (1)相談・情報・コミュニケーションの充実 (4)スポーツ・文化活動等による社会参加の促進 基本目標 4すべての人にやさしいまちづくり 施策 (1)生活環境の整備 (2)防災・防犯対策の充実 (4)行政サービス等における配慮 11頁 (7)和歌山市高齢者福祉計画及び介護保険事業計画 2018年(平成30年)3月に策定した「第7期和歌山市高齢者福祉計画及び介護保険事業計画」において「高齢者が尊厳をもって、心豊かに自立した生活を送ることができる安心と共生のまちづくり」を基本理念に掲げ、高齢者が住み慣れた地域で自立し、心身ともに健康で、安心・安全に暮らせるまちづくりを進めてきました。 「第8期和歌山市高齢者福祉計画及び介護保険事業計画」についても、第3期から継承してきた基本理念を継続して掲げるとともに、2040年(令和22年)を見据えながらも、2025年(令和7年)に向けて第5期から取り組みを進めてきた地域包括ケアシステムをより一層推進し、中長期的な視野に立った施策の展開を図るものとし、高齢者に対する福祉施策及び介護保険事業、並びにそれ以外の高齢者に係る施策を包含した高齢者施策の総合的な計画として策定しています。 計画の概要 計画期間 ・2021年度(令和3年度)~2023年度(令和5年度) ※2024年度(令和6年度)改定予定 基本理念 『高齢者が尊厳をもって、心豊かに自立した生活を送ることができる安心と共生のまちづくり』 基本方針 1高齢者が住み慣れた地域で自立して暮らすことのできるまちづくり 2高齢者が心身ともに健康な生活を送ることができるまちづくり 3高齢者が安心して安全に暮らすことのできるまちづくり 4介護保険サービスの充実と安定運営 本基本構想に関係する事項 基本方針 3高齢者が安心して安全に暮らすことのできるまちづくり 重点施策 カ、安全で快適に暮らせる環境づくりの推進 施策 (1)心のバリアフリーの推進 (2)人にやさしいまちづくりの推進 12頁 第3章紀ノ川駅周辺地区の概況 1.位置 本市は、紀伊半島の北西部にあり、北はみどり豊かな和泉山脈ののどかな山並みに囲まれ、西は風光明媚な紀淡海峡に面し、紀の川の河口に位置しています。 高野山(高野町)や関西空港にも近く、大阪市内からは約70キロメートルにあり、鉄道ではJR阪和線、南海本線で、道路では阪和自動車道を利用して約1時間の距離にあります。 市域は、南北17.5キロメートル、東西29.0キロメートル、総面積208.85平方キロメートルで、中央部を紀の川が流れ、河北と河南に分かれています。  (図3-1和歌山市の位置 地図) 13頁 2.人口 (1)人口及び高齢化率の推移 本市の人口は、1985年(昭和60年)の401352人をピークに減少傾向となり、2020年(令和2年)には356729人で約11.1%の減少となっています。 将来的にも減少が続き2045年(令和27年)には約30万人にまで減少すると見込まれています。また、高齢化率は2020年(令和2年)時点で31.1%となっており、このまま上昇し続けて2045年(令和27年)には35%を超えると推計されています。 (図3-2 人口及び高齢化率の推移グラフ) (注)2020年(令和2年)までは総務省「国勢調査」(2015年(平成27年)及び20200年(令和2年)は不詳補完値による。)、2025年(令和7年)以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(2017年(平成29年)推計)」の出生中位・死亡中位仮定による推計結果 出典:【実績】国勢調査 【推計】国立社会保障・人口問題研究所 14頁 (2)年齢階層別人口  本市の年齢階層別人口は、1980年(昭和55年)から年少人口(15歳未満)が減少、老年人口(65歳以上)が増加し続け、2000年(平成12年)には年少人口を老年人口が上回る少子高齢社会が到来し、2020年(令和2年)には年少人口が11.96%、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)が56.98%、老年人口が31.06%となっています。 (図3-3 年齢階層別人口比率の推移グラフ) 出典:国勢調査 15頁 (3)地区別の高齢化率 本市の高齢化率は、2022年(令和4年)で30.9%と全国平均の高齢化率28.9%を上回っています。市内の高齢化率は地区により差があり、雑賀崎・田野・加太地区は約50%と高齢化率が高く、近年開発が進んでいる貴志地区では約20%と高齢化率が低い傾向となっています。 今回バリアフリー基本構想を策定する紀ノ川駅周辺の野崎・楠見地区の高齢化率は全国平均値よりは高く、本市平均値の30.9%に近い比率で、野崎地区は30.5%、楠見地区で32.5%となっています。 (図3-4 地区別の高齢化率グラフ) 出典:全国値は2022年(令和4年)版高齢社会白書より、その他は住民基本台帳(2022年(令和4年)12月31日現在)より 16頁 (4)障害者数の推移 本市の障害者手帳所持者数は、2022年度(令和4年度)において、2021年度(令和3年度)よりも微減となっていますが、精神障害者保健福祉手帳所持者は2017年度(平成29年度)の2585人から約1.5倍増加の3790人となっています。 2022年度(令和4年度)では身体障害者手帳所持者が16646人、療育手帳所持者が3711人、精神障害者保健福祉手帳所持者が3790人となっています。 (図3-5 障害者手帳所持者数の推移グラフ) ※資料:和歌山市障害者支援課、保健対策課 各年度3月31日現在 17頁 3.公共交通機関の状況 (1)和歌山市の鉄道網 本市の鉄道網は、西日本旅客鉄道株式会社による阪和線、紀勢線、和歌山線と南海電気鉄道株式会社の南海本線、加太線、和歌山港線、及び和歌山電鐵株式会社による貴志川線の7路線で形成されています。 (図3-6 和歌山市の鉄道網 地図) 18頁 (2)旅客施設の乗降客数 2022年度(令和4年度)の1日あたりの平均乗降人員は、JR和歌山駅が30000人を超えて最も多く、次いで、南海和歌山市駅の約14000人となっています。 2020年度(令和2年度)は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、市内全駅の乗降客数は2019年度(令和元年度)の75%に減少しました。 紀ノ川駅では、2018年度(平成30年度)に2823人と3000人に迫っていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2021年度(令和3年度)には2259人と80%まで減少しました。2022年度(令和4年度)は2437人と回復傾向にあります。 (図3-7 旅客施設の乗降客数グラフ) ※資料 西日本旅客鉄道株式会社、南海電気鉄道株式会社、和歌山電鐵株式会社より 19頁 (3)和歌山バスの輸送人員 本市の路線バスは、和歌山バス株式会社と和歌山バス那賀株式会社によって運行されています。JR和歌山駅と南海和歌山市駅の2つの主要鉄道駅を中心として放射線状にバス路線が形成されており、両駅間を10~15分間隔で運行しています。 2022年度(令和4年度)の年間輸送人員は2社合わせて約557.9万人で新型コロナウイルス感染症の流行前の2019年度(令和元年度)と比べると約67.7%に減少しています。 紀ノ川駅周辺地区を通る路線は、南海和歌山市駅から鳴滝団地・川永団地を結ぶ六十谷線で、県道152号紀ノ川停車場線と県道150号紀ノ川停車場平井線上に、梶取東・紀の川駅前・市小路、平井の4つの停留所があります。 (図3-8 路線バスの輸送人員グラフ) (図3-9 バス路線図 地図) ※資料 和歌山バス株式会社、和歌山バス那賀株式会社より 20頁 4.道路の状況 和歌山市の主要道路網 本市の主要道路網は、国道24号、26号及び42号を骨格に、主要県道、一般県道により市内各地や近隣市町を結ぶ道路網が形成されています。 紀ノ川駅周辺地区の主要な道路としては、北側を東西に主要県道粉河加太線が、また、東側には第二阪和国道、西側には県道152号紀ノ川停車場線及び県道150号紀ノ川停車場平井線がそれぞれ南北に通っています。 (図3-10 和歌山市の主要道路網 地図) 21頁 第4章バリアフリー化の現状と課題 1.アンケート調査 (1)調査の目的 紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想を作成するためには、地区のバリアフリー化の問題点を把握しなければなりません。そこで、普段から道路や施設を利用している地元の住民や高齢者、障害者等に問題点をお伺いするために、アンケート調査を実施しました。 (2)調査概要 期間:2023年(令和5年)7月3日~2023年(令和5年)7月21日 対象者:①紀ノ川駅周辺の住民、②紀ノ川駅利用者 配布方法:①住民基本台帳からコンピュータの無作為抽出による配布、②紀ノ川駅利用者に配布 配布部数:1050部 (3)アンケート回収 回収方法:アンケート配布時に同封している返信用封筒による返信 回収部数:354部 回収率:33.7% (4)調査結果 ア 回答者の属性 年齢 ・無回答10人3% ・10歳代4人1% ・20歳代29人8% ・30歳代33人9% ・40歳代28人8% ・50歳代49人14% ・60~64歳26人7% ・65~74歳94人27% ・75歳以上81人23% (図4-1 回答者年齢グラフ) 22頁 居住地域 ・無回答16人 楠見地区 ・駅から500m圏内104人51% ・駅から1km圏内73人36% ・駅から1km圏外27人13% 野崎地区 ・駅から500m圏内19人18% ・駅から1km圏内61人57% ・駅から1km圏外27人25% ・その他27人(西脇地区、貴志地区、大阪府) (図4-2 回答者居住地域グラフ) 障害者手帳所持(複数回答) ・無回答13人 ・身体障害者手帳所持12人 ・療育手帳所持4人 ・精神障害者保健福祉手帳所持4人 ・持っていない322人 (図4-3 障害者手帳所持人数グラフ) 23頁 身体的不便(複数回答) ・無回答14人 ・足が不自由47人 ・手が不自由2人 ・耳が不自由21人 ・目が不自由9人 ・身体全体が疲れやすい45人 ・その他6人(病気で平衡感覚が不調、息切れ、めまい) ・特になし244人 (図4-4 移動時の身体的不便グラフ) 外出時の付添 ・無回答13人4% ・必要12人3% ・遠方外出時必要23人7% ・必要ない306人86% (図4-5 外出時の付添グラフ) イ 紀ノ川駅周辺でバリアフリー化が必要と思う施設はどちらですか。(複数回答) ・無回答53人 ・道路158人 ・公共施設47人 ・駅241人 ・その他(河北コミュニティセンター、郵便局、駐輪場、踏切、平井福祉会館、市小路会館、コンビニ・レストラン等) (図4-6 バリアフリー化が必要と思う施設グラフ) 24頁 ウ 紀ノ川駅周辺の道路について、困っていることはありますか。(複数回答) ・無回答26人 ・歩道がない142人 ・歩道の幅が狭い167人 ・歩道に傾斜や段差がある75人 ・信号機の位置(高さなど)が不適切8人 ・信号機の設置場所が不適切14人 ・路上駐車が通行の妨げになる58人 ・案内標識が分かりにくい22人 ・電柱や標識が通行の妨げになる43人 ・照明が少ない、またはない105人 ・側溝にフタがなく危険である35人 ・道路の表面の状態が悪い(でこぼこ等)134人 ・立て看板や歩道上のはみ出し商品が通行の妨げになる13人 ・放置された自転車が通行の妨げになる20人 ・点字ブロックが整備されていない、または分かりにくい41人 ・ルールやマナーを守らない自転車・バイク・車が怖い110人 ・ベンチなど休憩する場所がない94人 ・その他30人(駅前に車の待合スペース(駐車スペース)がない、道幅が狭く、車の通行量も多いため危険、カーブミラーが見えにくい(角度、樹木)、またはない、学生の自転車通行マナーが悪い(スピード、並走等)、歩道と車道との段差が危険、横断歩道、信号機がない、踏切の遮断時間が長い(立体交差ではない)、タクシー乗り場がない) ・特になし19人 (図4-7 道路で困っていることグラフ) 25頁 エ 紀ノ川駅周辺の公共施設(公園、コミュニティセンター、連絡所など)について、困っていることはありますか。(複数回答) ・無回答66人 ・入口までに段差がある29人 ・入口に自動扉がない11人 ・通路が通りづらい46人 ・通路に段差がある23人 ・階段が使いづらい41人 ・垂直移動が階段しかない46人 ・トイレの使い勝手が悪い35人 ・案内表示が分かりにくい16人 ・ベンチなど休憩する場所がない 53人 ・照明が暗くて見えにくい34人 ・車いす対応などの多目的トイレがない34人 ・点字ブロックが整備されていない、または分かりにくい27人 ・障害者等用駐車区画が整備されていない26人 ・その他24人(駐車スペースが少ない、洋式トイレが少ない(ウォシュレットが設置されていない)、駐輪場が少ない(停めにくい)、トイレが古い(清潔感がない)、公園に未就学児が遊べる遊具が少ない) ・特になし115人 (図4-8 公共施設で困っていることグラフ) 26頁 オ 紀ノ川駅について、困っていることはありますか。(複数回答) ・無回答30人 ・駅前の道路から改札口までに段差がある60人 ・券売機の使い勝手が悪い24人 ・改札口が通りづらい27人 ・1番ホームに段差がある42人 ・2番ホームに段差がある28人 ・跨線橋に段差がある37人 ・跨線橋の階段が使いづらい98人 ・ホームが狭い24人 ・待合スペースがない92人 ・トイレの使い勝手が悪い49人 ・案内表示が分かりにくい21人 ・電車の時刻表が分かりにくい33人 ・電車の通過や到着が分かりにくい21人 ・ホームから改札までの垂直移動が階段しかない158人 ・電車乗降口とホームの段差・間隔が大きい19人 ・点字ブロックが整備されていない、または分かりにくい20人 ・その他57人(2番線側に改札口がない、6両編成の場合、一部ホームに屋根がない、駅前にベンチがない、学生が駅前で座り込み通行しにくい) ・特になし38人 ・利用したことがない17人 (図4-9 紀ノ川駅で困っていることグラフ) 27頁 カ 紀ノ川駅の利用状況 利用頻度 ・無回答13人4% ・週5日以上37人10% ・週2・3日程度37人10% ・月3・4日程度88人25% ・ほとんど利用しない155人44% ・利用しない24人7% (図4-10 紀ノ川駅の利用頻度グラフ) 駅をよく利用される方の目的(複数回答) ・無回答2人 ・通勤・通学50人 ・買い物52人 ・娯楽73人 ・習い事46人 ・業務・打合せ13人 ・その他4人(図書館の利用、家族の訪問) (図4-11 紀ノ川駅の利用目的グラフ) 28頁 駅をよく利用される方の交通手段(複数回答) ・無回答0人 ・徒歩137人 ・自転車68人 ・バイク10人 ・自家用車7人 ・バス2人 ・タクシー0人 ・車いす2人 ・シニアカー0人 ・その他3人(家族の送迎) (図4-12 紀ノ川駅まで(から)の交通手段グラフ) 紀ノ川駅を利用されない方の交通手段(複数回答) ・無回答1人 ・徒歩44人 ・自転車58人 ・バイク25人 ・自家用車125人 ・バス7人 ・タクシー20人 ・車いす1人 ・シニアカー1人 ・その他5人(家族の送迎) (図4-13 紀ノ川駅を利用されない方の交通手段グラフ) 29頁 紀ノ川駅を利用しない理由(複数回答) ・無回答3人 ・車で送迎しにくい52人 ・利用する用事がない102人 ・行きたい場所に行ける路線がない6人 ・特急・急行が停車しない42人 ・駅がバリアフリー化されていない14人 ・自宅から駅・バス停が遠い23人 ・バス停から駅までが遠い4人 ・電車とバスの乗り継ぎが悪い11人 ・紀ノ川駅・バス停に行く途中の道路の問題があり行きにくい18人 ・その他22人(和歌山市駅まで行く方が便利、バイク置き場が遠い、駐車場がない、一人で移動することが困難) (図4-14 紀ノ川駅を利用しない理由グラフ) キ 心のバリアフリー 認知度 ・無回答20人6% ・良く知っている68人19% ・聞いたことはある159人45% ・知らない107人30% (図4-15 心のバリアフリーの認知度グラフ) 30頁 推進に必要な取組(複数回答) ・無回答40人 ・広報・情報媒体等を活用した広報・啓発151人 ・障害のある人に配慮した情報の提供155人 ・コミュニケーション支援事業の充実(意思疎通支援者、手話通訳、要約筆記者、盲ろう者向け通訳介助員の要請及び派遣等)135人 ・人権教育や福祉教育の推進(学校教育、社会教育、地域活動、イベントでの啓発活動、講演会等)124人 ・交流教育の推進(障害の特性に合った合理的配慮について考え、障害のある人もない人も共に学び合える交流及び共同学習)134人 ・教職員の資質向上(専門性の向上を目指すなど特別支援教育の充実)99人 ・その他21人(学校や家庭での話し合い、障害のある人が住みやすい地域づくり、困っている人を見かけたら声を掛ける、企業での出前講座やセミナー) (図4-16 心のバリアフリーの推進に必要な取組グラフ) 31頁 2.まちあるきの実施 (1)目的 紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想策定にあたり、本地区のバリアフリー化の問題点を把握することを目的としてまちあるきを実施しました。   まちあるき終了後は、各々が感じた意見を持ち寄り問題点を集約したマップの作成、意見発表などの作業をワークショップ形式により行うことで、紀ノ川駅周辺において移動の支障となる箇所を共有しました。 (2)調査概要 日時  2023年(令和5年)7月26日水曜日 まちあるき 9時30分~10時45分 ワークショップ 11時~11時50分 場所 1.まちあるき ①河北コミュニティセンター~紀ノ川駅~紀の川駅前郵便局~市小路公園~河北コミュニティセンター ②河北コミュニティセンター~福島公園~和歌山福島郵便局 ~河北コミュニティセンター 2.ワークショップ 河北コミュニティセンター (3)参加者 地域住民7名(内、65歳以上6名) 障害者団体等の代表4名 和歌山大学1名 南海電気鉄道(株)1名 和歌山県2名 和歌山市15名 合計30名 32頁 (4)まちあるき・ワークショップの様子 (画像1紀ノ川駅構内)(画像2紀ノ川駅前郵便局付近)(画像3市小路公園内) (画像4河北コミュニティセンター内)(画像5福島公園内)(画像6和歌山福島郵便局前) (画像7河北コミュニティセンター内まちあるき説明風景)(画像8、9河北コミュニティセンター内ワークショップ意見交換風景) (画像10、11、12河北コミュニティセンター内ワークショップ発表風景) (画像13、14グループで作成した問題点を記載した地図) 33頁 (5)調査結果 画像 グループで作成した問題点等を記載した地図(紀ノ川駅周辺) 画像1県道150号-横断歩道を設置してほしい。 画像2標柱-標柱があるため車いすで通行しにくい。 画像3県道150号路肩-水路の上を通行できるようになり良くなった。カラー舗装が一部はがれている。点字ブロックが一部はがれている。 画像4市道130号-道幅が広くきれいで良い。 画像5市小路公園入口-グレーチングの目が粗い。 画像6県道152号踏切-駅側にも歩道を設置してほしい。踏切内に点字ブロックを設置してほしい。 画像7市小路公園トイレ-小便器に手すりがない。洋式トイレにしてほしい。 画像8県道152号路肩-グレーチングの目が粗い。凹凸が多く危険。 画像9紀ノ川駅前郵便局-駐車場を広げてほしい。駐輪車と点字ブロックが交差して通行の妨げにならないか不安。 画像10梶取東停留所(河北コミュニティセンター前)-停留所に待合スペースを設置してほしい。 画像11市道30号側溝-側溝にフタがなく危険。 画像12梶取東停留所(県道152号南行)-停留所案内に点字を設置してほしい。 画像13市道40号-歩行空間が狭く危険。 画像14市道40号側溝-側溝にフタがなく危険。 画像15市道145号水路-水路に柵がなく危険。 画像16福島公園-広場を有効活用し欲しい。入口に段差があり危険。 画像17市道145号歩道-通学路は柵が設置されており安全。 画像18福島公園-小便器に手すりがない。洋式トイレにしてほしい。 画像19県道152号-交通量が多いため信号機を設置してほしい。 画像20市道145号側溝-柵がなく危険。 画像21市道145号路肩-カラー舗装を延伸してほしい。 画像22和歌山福島郵便局-スロープが設置されており良い。店内まで点字ブロックが設置されていて良い。 画像23県道152号-白線が薄い。 34頁 画像 グループで作成した問題点を記載した地図(紀ノ川駅、河北コミュニティセンター) 紀ノ川駅画像1券売機-券売機に蹴込みがない。券売機を2機設置してほしい。 紀ノ川駅画像2トイレ-きれいで使いやすい。聴覚障害者はインターホンでは意思疎通できない。 紀ノ川駅画像3スロープ-勾配を緩やかにしてほしい。2段手摺を設置してほしい。 紀ノ川駅画像4階段-EVを設置してほしい。両サイドに2段手摺を設置してほしい。 紀ノ川駅画像5点字運賃表-点字運賃表に小人運賃を記載してほしい。 紀ノ川駅画像6ホーム-転落防止柵を設置してほしい。 紀の川駅画像7跨線橋-カーブミラーを設置してほしい。 河北コミュニティセンター画像1駐車場-バリアフリー駐車場が設置されていて良い。 河北コミュニティセンター画像2トイレ-音声案内が機能していない。 河北コミュニティセンター画像3点字案内板-点字ブロックがしっかりと設置されていて良い。 35頁 3.紀ノ川駅周辺地区の問題点と課題の整理 アンケート及びまちあるきの調査結果を踏まえ、本地区のバリアフリーに関する問題点と課題をとりまとめました。 紀ノ川駅 箇所 ・階段 意見・問題点 ・1番線と2番線を繋ぐ跨線橋への移動方法が階段しかない 課題 ・エレベーターの設置 意見・問題点 ・手摺が片側にしかない 課題 ・手摺の設置 箇所 ・スロープ 意見・問題点 ・改札内のスロープの勾配がきつい 課題 ・スロープの改修 箇所 ・切符うりば 意見・問題点 ・券売機に蹴込みがない 課題 ・蹴込みの設置 バス停留所 箇所 ・バス停留所 意見・問題点 ・標柱に点字の案内サインがない 課題 ・点字サインの設置 意見・問題点 ・標柱が通行の妨げになっている 課題 ・標柱の移設 意見・問題点 ・待合スペースがない 課題 ・待合スペースの設置 施設等 箇所 ・河北コミュニティセンター 意見・問題点 玄関口に視覚障害者用の誘導チャイムがない 課題 ・誘導チャイムの設置 箇所 ・市小路公園 意見・問題点 ・トイレが老朽化している ・小便器に手すりがない ・個室トイレが和式である 課題 ・トイレの改修 意見・問題点 ・入口のグレーチングの目が粗い 課題 ・グレーチングの更新 箇所 ・福島公園 意見・問題点 ・トイレが老朽化している ・小便器に手すりがない ・個室トイレが和式である 課題 ・トイレの改修 意見・問題点 ・入口に段差がある 課題 ・段差の改修 交通安全 箇所 ・紀ノ川駅周辺 意見・問題点 ・自転車通行マナーが悪い、駅前で座り込んでいる 課題 ・マナー啓発 36頁 道路、信号機など 箇所 ・県道150号紀ノ川停車場平井線 意見・問題点 ・一部しか歩道がない、道路の幅員が狭い 課題 ・安全な歩行空間の確保 意見・問題点 ・県道152号紀ノ川停車場線との合流地点に横断歩道がない 課題 ・横断歩道の設置 意見・問題点 ・点字ブロックが一部剥がれている 課題 ・点字ブロックの補修 意見・問題点 ・カラー舗装が痛んでいる 課題 ・カラー舗装の補修 箇所 ・県道152号紀ノ川停車場線 意見・問題点 ・一部しか歩道がない、道路の幅員が狭い、和歌山大学前5号踏切の紀ノ川駅側に歩道がない 課題 ・安全な歩行空間の確保 意見・問題点 ・凹凸がある 課題 ・凹凸の補修 意見・問題点 ・白線が薄れている 課題 ・白線の補修 意見・問題点 ・市道野崎145号線との丁字路に信号機がない 課題 ・信号機の設置 意見・問題点 ・和歌山大学前5号踏切内に点字ブロックがない 課題 ・視覚障害者用誘導表示等の設置 意見・問題点 ・点字ブロックが一部剥がれている 課題 ・点字ブロックの補修 意見・問題点 ・カラー舗装が痛んでいる 課題 ・カラー舗装の補修 意見・問題点 ・グレーチングの目が粗い 課題 ・グレーチングの更新 箇所 ・市道楠見30号線 意見・問題点 ・歩道がない、道路の幅員が狭い 課題 ・安全な歩行空間の確保 意見・問題点 ・側溝にフタがない 課題 ・側溝蓋の設置 箇所 ・市道楠見130号線 意見・問題点 ・歩道がない 課題 ・安全な歩行空間の確保 箇所 ・市道野崎40号線 意見・問題点 ・歩道がない、道路の幅員が狭い 課題 ・安全な歩行空間の確保 意見・問題点 ・側溝にフタがない 課題 ・側溝蓋の設置 箇所 ・市道野崎145号線 意見・問題点 ・歩道がない、道路の幅員が狭い 課題 ・安全な歩行空間の確保 意見・問題点 ・側溝にフタがない 課題 ・側溝蓋の設置 心のバリアフリー 事項 ・心のバリアフリー 意見・問題点 ・認知度を更に向上させる 課題 ・各種取組の推進 37頁 第5章バリアフリー化の基本理念と基本方針 1.バリアフリー化の基本理念 第5次和歌山市長期総合計画では、将来都市像を「きらり輝く元気和歌山市」と定めています。また、第5期和歌山市障害者計画の基本理念は「ともに生き・ともに暮らせるまち わかやまし」、第8期高齢者福祉計画の基本理念は「高齢者が尊厳をもって、心豊かに自立した生活を送ることができる安心と共生のまちづくり」と定めています。 これらの上位・関連計画に表現されている考え方を踏襲し、物理的・心理的なバリアをなくしていくための紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想の基本理念を以下のように定めます。 「誰もが安全に、安心して元気に住み続けられるまちづくり」 2.バリアフリー基本構想の基本方針 バリアフリー化の基本理念の実現に向けて、移動等円滑化に係るバリアフリー化の基本方針を以下のように定めます。 (1)紀ノ川駅のバリアフリー化 現在の紀ノ川駅は、1番線と2番線を繋ぐ跨線橋への移動方法が階段だけであることや、スロープが急こう配、券売機の蹴込みがないなどの問題があり、今後、高齢者や障害者等にとってより利用しやすい駅にしていくため、紀ノ川駅のバリアフリー化を目指します。 (2)公共施設等のバリアフリー化 バリアフリーに未対応の施設もあるため、公共施設等のバリアフリー化を推進し、誰もが利用しやすい施設を目指します。 (3)安全・安心な移動経路の整備 物理的制約から歩道の設置などバリアフリー化が困難な箇所が多いため、安全な歩行者導線を検討するとともに、現在の歩行空間の維持・管理に努めます。 (4)心のバリアフリーの推進 高齢者、障害者等が安心して日常生活や社会生活ができるようにするために、施設整備(ハード面)だけではなく、高齢者、障害者等の特性を理解し支え合うという「心のバリアフリー」を推進します。 38頁 第6章 重点整備地区、生活関連施設及び生活関連経路の設定 1.生活関連施設の設定 (1)生活関連施設とは 生活関連施設とは、高齢者、障害者等が日常生活又は社会生活において利用する旅客施設、官公庁施設、福祉施設その他公共、民間を問わず様々な施設をいいます。想定される生活関連施設は以下のとおりです。 想定される生活関連施設 官公庁等 ・都道府県庁、市役所、区役所、役場、郵便局、銀行、ATM、警察署(交番を含む)、裁判所、市民・地区センター、コミュニティセンター等、都道府県税事務所、税務署 教育・文化施設等 ・図書館、市民会館、市民ホール、文化ホール、学校(小・中・高等学校)、公民館、博物館、美術館、音楽館、資料館 保健・医療・福祉施設 ・病院・診療所、総合福祉施設、老人・障害者福祉施設等 商業施設 ・大規模小売店舗等、商店街等(地下街を含む) 宿泊施設 ・ビジネスホテル、シティホテル等 公園・運動施設 ・公園、体育館・武道館その他屋内施設 その他の施設 ・結婚式場、葬祭場等冠婚葬祭に関わる施設、観光施設、路外駐車場 (図6-1 想定される生活関連施設) 資料:国土交通省「移動等円滑化促進方針・バリアフリー基本構想作成に関するガイドライン」 39頁 (2)紀ノ川駅周辺の主な施設 重点整備地区の区域を設定するために、紀ノ川駅を中心としたおおむね1kmの徒歩圏を対象として、高齢者、障害者等が日常生活、社会生活において利用すると思われる施設を選定し、紀ノ川駅周辺地区の主な施設の分布を把握しました。 鉄道駅 ・紀ノ川駅 バス停留所 ・梶取東、紀の川駅前、市小路、平井 官公庁等 ・楠見連絡所、紀陽銀行紀の川コミュニティプラザ、紀ノ川駅前郵便局、和歌山福島郵便局、JAわかやま きのかわ支店 など 教育・文化施設等 ・和歌山市立楠見西小学校、和歌山市立福島小学校、和歌山県立和歌山北高等学校、河北コミュニティセンター、平井ふれあいセンター など 保健・医療・福祉施設 ・平井福祉館、下間クリニック、いこいの森、山中歯科こども歯科クリニック、生活介護事業所あい、ありたクリニック、クレア歯科クリニック、河西診療所、有料老人ホームさくら など 商業施設 ・スーパーエバグリーン福島店、スーパーサンキョー楠見店、オークワオーストリート紀ノ川店 など 公園・運動施設 ・市小路公園、福島公園、平井公園 など 40頁 (図6-2紀ノ川駅周辺の主な施設 地図) 41頁 (3)生活関連施設設定の考え方 前項の施設のうち高齢者や障害者等だけではなく妊産婦等(妊産婦・乳幼児連れ・ベビーカー利用者)の多様な来訪者が多い施設とします。 (4)生活関連施設の設定 本基本構想においては、以下を生活関連施設と設定します。 鉄道駅 ・紀ノ川駅(1日平均乗降人員2437人/日(2022年度) 教育・文化施設等 ・河北コミュニティセンター(延床面積2000平方メートル以上、多数の人が利用、高齢者や障害者等の利用が見込まれる、避難所・避難場所) 公園・運動施設 ・市小路公園(都市公園、多数の人が利用、高齢者や障害者等の利用が見込まれる、避難所・避難場所) ・福島公園(都市公園、多数の人が利用、高齢者や障害者等の利用が見込まれる、避難所・避難場所) 官公庁等 ・紀ノ川駅前郵便局(多数の人が利用、高齢者や障害者等の利用が見込まれる) ・和歌山福島郵便局(多数の人が利用、高齢者や障害者等の利用が見込まれる) 2.生活関連経路 (1)生活関連経路とは 生活関連施設相互間の経路をいいます。本基本構想では、生活関連施設間を結ぶ主要な経路を「生活関連経路」として位置づけます。また、生活関連経路を補完し、地区内の移動の連続性や回遊性を高めるために「準生活関連経路」を設定し、生活関連経路に準じた整備を行うことで、バリアフリー化を進めていきます。 (2)生活関連経路等設定の考え方 ア 生活関連施設相互間を結び、主に徒歩で移動が行われる主要な経路とします。 イ 生活関連施設を訪れる人の多くが利用する経路、歩行者交通量が多い経路とします。 42頁 (3)生活関連経路等の設定 ア 生活関連経路 道路管理者和歌山県 ・県道152号紀ノ川停車場線 ・県道150号紀ノ川停車場平井線 道路管理者和歌山市 ・市道野崎145号線 ・市道野崎40号線 ・市道楠見30号線 ・市道楠見130号線 イ 準生活関連経路 道路管理者和歌山県 ・県道152号紀ノ川停車場線 道路管理者和歌山市 ・市道野崎145号線 ・市道楠見30号線 ・市道楠見31号線 ・里道 (図6-3生活関連経路 地図) 43頁 3.重点整備地区 (1)重点整備地区とは バリアフリー法第2条第24項において重点整備地区は以下の要件に該当する地区をいいます。なお、移動等円滑化の促進に関する基本方針において、重点整備地区の境界は、町界、字界、道路、河川、鉄道等の施設、都市計画道路等によって明確に表示して定めることが必要としています。 ア 生活関連施設の所在地を含み、かつ、生活関連施設相互間の移動が通常徒歩で行われる地区 イ 生活関連施設及び生活関連経路を構成する一部交通用施設について移動等円滑化のための事業が実施されることが特に必要であると認められる地区 ウ 当該地区において移動等円滑化のための事業を重点的かつ一体的に実施することが、総合的な都市機能の増進を図るうえで有効的かつ適切であると認められる地区 (2)重点整備地区設定の考え方 ア 紀ノ川駅を中心に、徒歩で移動可能な範囲とします。 イ 高齢者、障害者等が日常生活、社会生活において利用すると思われる施設が徒歩圏内に3か所以上立地している範囲とします。 ウ 現状の課題に対して、バリアフリー化の必要性が高い施設又は経路を含む範囲とします。 (3)重点整備地区の区域 紀ノ川駅周辺の重点整備地区については、以下のとおり前項の範囲を含む区域を設定します。 紀ノ川駅を中心に北は「粉河加太線」、西は「内手川」、南は「新和歌浦梅原線」、東は「野崎40号線、野崎1号線、南海線を挟んで楠見111号線、粟大谷線、楠見59号線」を結ぶ範囲です。 (図6-4重点整備地区 地図) 44頁 第7章 特定事業及びその他事業 1.目標年次 本地区で設定した重点整備地区内において、駅舎、道路、建築物などのバリアフリー化を重点的かつ一体的に整備していくために特定事業を実施します。 本地区で実施する特定事業は、公共交通特定事業、道路特定事業、都市公園特定事業、交通安全特定事業、その他の事業があり、特定事業の内容について各事業者が特定事業計画を策定して整備を行っていきます。  移動等円滑化の促進に関する基本方針の整備目標である2025年度(令和7年度)を短期目標として定め、事業の内容によっては中期、長期的に目標を定めて事業を実施していきます。ただし、事業の実施については関係機関との協議、財政状況などにより、事業内容及びスケジュールに変更が生じることがあります。 目標年次 短期 ・2025年度(令和7年度)までに事業を実施 中期 ・2030年度(令和12年度)までに事業を実施 長期 ・2031年度(令和13年度)以降に事業を実施 45頁 2.特定事業 (1)公共交通特定事業 ア 鉄道 事業者 ・南海電気鉄道株式会社 事業箇所 ・紀ノ川駅 主な事業内容 ・エレベーターの設置 整備時期 ・短期~中期 主な事業内容 ・スロープの改良(勾配の緩和) 整備時期 ・短期~中期 主な事業内容 ・跨線橋階段へ手摺設置 整備時期 ・短期~中期 主な事業内容 ・券売機の蹴込み設置 整備時期 ・短期~中期 具体的な内容 ・各ホームと跨線橋を結ぶエレベーターを設置します。 ・改札内のスロープの勾配を緩やかに改良します。 ・現在片側に設置している跨線橋の階段の手摺を両側に設置し改良します。 ・券売機に蹴込みを設置します。 ※各事業内容について、準備が整い次第、整備を進めていきます。 イ バス 事業者 ・和歌山バス株式会社 事業箇所 ・バス車両 主な事業内容 ・ノンステップバスの導入 整備時期 ・随時 具体的な内容 ・長期的な目標を定め、各年度に随時ノンステップバスを導入していきます。 46頁 (2)道路特定事業 事業者 ・和歌山県 事業箇所 ・県道150号紀ノ川停車場平井線 主な事業内容 ・道路の補修 整備時期 ・順次 事業箇所 ・県道152号紀ノ川停車場線 主な事業内容 ・道路の補修 整備時期 ・順次 主な事業内容 ・視覚障害者用誘導表示等 整備時期 ・短期~中期 具体的な内容 ・県道150号紀ノ川停車場線平井線は、沿線に家屋等が連担しており、歩道設置、拡幅等が困難であるため、順次、カラー舗装や点字ブロックなどの補修を行います。 ・県道152号紀ノ川停車場線は、沿線に家屋等が連担しており、歩道設置、拡幅等が困難であるため、順次、舗装などの補修を行います。 ※和歌山大学前5号踏切道の視覚障害者用誘導表示等の設置については、国の方針が確定次第、早期に整備を進めていきます。 事業者 ・和歌山市 事業箇所 ・市道楠見30号線 主な事業内容 ・道路の改良 整備時期 ・長期 事業箇所 ・市道楠見130号線 主な事業内容 ・道路の改良 整備時期 ・長期 事業箇所 ・市道野崎40号線 主な事業内容 ・道路の改良 整備時期 ・長期 事業箇所 ・市道野崎145号線 主な事業内容 ・道路の改良 整備時期 ・長期 具体的な内容 ・各路線に対し、沿線に家屋等が連坦しており、歩道設置、道路拡幅は困難ですが、可能な限り整備を進めます。 47頁 (3)都市公園特定事業 事業者 ・和歌山市 事業箇所 ・市小路公園 主な事業内容 ・既設トイレ解体工事(延床面積7.25平方メートル)、新築トイレ工事(浄化槽)(延床面積13.01平方メートル) 整備時期 ・短期(令和5年度整備済) 主な事業内容 ・グレーチングの更新 整備時期 ・長期 事業箇所 ・福島公園 主な事業内容 ・既設トレイ解体工事(延床面積7.39平方メートル)、新築トイレ工事(浄化槽)(延床面積13.01平方メートル) 整備時期 ・短期 主な事業内容 ・入口の段差解消 整備時期 ・短期 具体的な内容 ・市小路公園については、2023年度(令和5年度)にバリアフリーに対応した男子と女子兼多目的トイレを整備済。福島公園も同様に、バリアフリーに対応したトイレを設置します。 ・市小路公園のグレーチングは、現場状況を踏まえて長期的に検討していきます。 ・福島公園の入口の段差解消について、トイレ更新工事に合わせて実施します。 (4)交通安全特定事業 事業者 ・公安委員会 事業箇所 ・重点整備地区内 主な事業内容 ・交通違反や違法駐車などの取り締まり強化 整備時期 ・随時 主な事業内容 ・違法駐車及び放置自転車の防止や自転車の通行マナーに関する広報・啓発活動 整備時期 ・随時 事業箇所 ・県道152号紀ノ川停車場線と市道野崎145号線との丁字路 主な事業内容 ・信号機の設置 整備時期 ・長期 具体的な内容 ・重点整備地区内において、交通違反や違法駐車などの取り締まりを随時行います。 ・重点整備地区内において、違法駐車及び放置自転車の防止や自転車の通行マナーに関する広報・啓発活動を随時行います。 ・県道152号紀ノ川停車場線と市道野崎145号線との丁字路において、現場状況を踏まえて信号機の設置について長期的に検討していきます。 48頁 (5)その他の事業 ア、情報提供 事業者 ・和歌山市 事業箇所 ・河北コミュニティセンター 主な事業内容 ・誘導チャイムの設置 整備時期 ・短期 具体的な内容 ・玄関口に視覚障害者用の誘導チャイムを設置します。 49頁 イ、ソフト施策 (ア)情報のバリアフリーの推進 関係計画 ・第5期和歌山市障害者計画 事業種別 ・広報・情報媒体等を活用した広報・啓発 バリアフリーに向けた取組み ・市報わかやまやパンフレット、市のホームページ等の多様な広報媒体を通じて、障害のある人に関する情報の迅速な提供や啓発に努めるとともに、理解しやすい形での情報の周知啓発を図る。 ・ユニバーサルデザインに配慮したホームページを作成し、効果的な情報の提供に努めるとともに、障害のある人に関する情報について、情報が迅速、確実に届くよう、障害の特性に応じた伝達手段を用いるよう努める。 事業種別 ・障害のある人に配慮した情報の提供 バリアフリーに向けた取組み ・声の市報や点字市報の発行、手話放送等により、今後も障害のある人に配慮した情報伝達に取り組む。 事業種別 ・福祉情報提供の充実 バリアフリーに向けた取組み ・広い範囲にわたる福祉情報について的確に提供できるよう、ホームページ等の内容を工夫するとともに、関係機関窓口、電話相談等で適切に情報提供できるよう連携及び情報の共有に努める。 ・障害者差別解消法に定められた合理的配慮に基づき、福祉に関する情報等の分かりやすい形での周知・啓発を推進する。 事業種別 ・相談員や障害者団体等との連携による情報提供の促進 バリアフリーに向けた取組み ・障害のある人が様々な機会や場を通じて、制度や福祉サービス等に関する情報を入手できるよう、相談員や障害者団体等、地域福祉活動に携わる関係者との連携を強化し、タイムリーに情報が届くよう、情報提供の促進を図る。 事業種別 ・コミュニケーション支援事業の充実 バリアフリーに向けた取組み ・聴覚や視覚に障害のある人のコミュニケーションの手段を確保し、日常生活の支援及び社会参加の促進を図るため、意思疎通支援者養成の推進、講座内容の充実に努める。 ・手話通訳要約筆記者の養成の推進及び派遣、手話通訳者の設置、盲ろう者向け通訳介助員の養成及び派遣、点字市報・声の市報の発行等の充実を図る。 50頁 (イ)心のバリアフリーの推進 関係計画 ・第5期和歌山市障害者計画 事業種別 ・福祉体験学習、人権教育や福祉教育の推進 バリアフリーに向けた取組み ・子供たちの障害のある人への理解が深まるよう、学校教育や社会教育をはじめ、福祉体験学習を通じて障害のある人との交流機会を充実するとともに、人権のこころや福祉のこころの育成に努める。 ・地域活動やイベントでの啓発活動、講演会などを通じてあらゆる年代の幅広い市民を対象とした福祉教育の推進に努める。 事業種別 ・交流教育の推進と教職員の資質の向上 バリアフリーに向けた取組み ・インクルーシブ教育システムの構築に向けて、障害の特性にあった合理的配慮について考え、障害のある子もない子も共に学び合える交流及び共同学習を推進していくとともに、教職員の専門性の向上を目指すといった特別支援教育の充実を図る。 事業種別 ・精神疾患や精神障害に対する知識の普及・啓発 バリアフリーに向けた取組み ・市民のこころの健康づくりと精神疾患の発症を予防する取り組みを進め、精神障害のある人への正しい知識と理解を深めるための取組みを推進する。 ・パンフレット等を通じて、市民の精神疾患や精神障害に対する正しい理解の普及・啓発を、関係機関や家族会等の関係団体と連携して取り組む。 関係計画 ・第8期和歌山市高齢者福祉計画及び介護保険事業計画 事業種別 ・福祉教育の推進 バリアフリーに向けた取組み ・小学校・中学校ともに福祉教育を実施しているが、引き続き、それぞれの学校の年間行事にも組み込みながら、計画的に生徒の福祉に対する理解を深めるように取り組む。また、小学校、中学校における地域高齢者等との交流行事も継続的に実施する。 事業種別 ・児童生徒によるボランティア活動の普及 バリアフリーに向けた取組み:児童・生徒に対する福祉教育の一環として、小学校・中学校の児童・生徒と共に地域の人々、保護者と協力しながら、計画的に清掃活動等のボランティア活動に取り組む 事業種別 ・体験的な学習の充実 バリアフリーに向けた取組み ・児童生徒の高齢者や障害者などに対する豊かな心を培うため、より実践的な体験学習の充実に各学校において計画的に取り組む。 51頁 第8章 バリアフリー化の推進に向けて 1.心のバリアフリー 高齢者、障害者等が安心して日常生活や社会生活ができるようにするためには、施設整備(ハード面)だけではなく、高齢者、障害者等の特性を理解し支え合うという「心のバリアフリー」が重要です。施設の整備が進んでも、高齢者、障害者等に対して、国民ひとりひとりが特性を理解し、接することができなければ真の意味でのバリアフリー化は図れません。 「心のバリアフリー」とは、様々な心身の特性や考え方を持つすべての人が相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、支え合うことを意味しており、ユニバーサルデザイン2020行動計画(平成29年2月ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議決定)においては、次の3点が「心のバリアフリー」を体現するためのポイントとして示されています。 ① 障害のある人への社会的障壁を取り除くのは社会の責務であるという「障害の社会モデル」を理解すること。 ② 障害のある人(及びその家族)への差別(不当な差別的取扱い及び合理的配慮の不提供)を行わないよう徹底すること。 ③ 自分とは異なる条件を持つ多様な他者とのコミュニケーションを取る力を養い、すべての人が抱える困難や痛みを想像し共感する力を培うこと。 本市では、ユニバーサルデザインのまちづくりをすすめるに当たり、お互いに理解し、困っているときには気持ちよく支えあうよう、心のバリアフリーに取り組んでいます。 2.進行管理体制 基本構想作成後は、特定事業計画作成や事業実施までの期間にわたる継続的な進行管理を行っていく必要があります。 本市では計画で定めた方針や目標の実現と、特定事業計画等の実施状況を確認するとともに時代背景や利用者ニーズを考慮して適宜、計画の見直しを行うなど各事業の進行管理を行います。 52頁 3.段階的・継続的な取り組み 移動等円滑化を維持・継続・発展させるために、進行管理を踏まえながら基本構想を事後評価するとともに、必要により見直しを実施する「PDCA」による段階的・継続的な取組みが必要です。 具体的には、基本構想作成(Plan)後の事業実施(Do)と、実施状況を継続的に把握し、事業実施内容と事業実施の効果を評価(Check)する仕組みを構築して、必要により見直す(Action)といった「PDCAサイクル」により事業スケジュールの適切な管理と、事業の質の確保・改善を図ります。 (図 PDCAサイクル) 53頁 資料 1.策定の経過 令和5年6月15日紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想に係る協議会設置 令和5年6月15日第1回協議会開催 令和5年7月3日~7月21日アンケート調査 令和5年7月26日まちあるき、ワークショップ開催 令和5年10月18日第2回協議会開催 令和5年12月7日第3回協議会開催(書面開催) 令和6年1月12日~2月13日パブリックコメント実施 令和6年3月15日第4回協議会開催 令和6年3月紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想策定・公表 54頁 2.紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想に係る協議会規約 (目的) 第1条 紀ノ川駅周辺の重点整備地区について、移動等円滑化に係る事業の重点的かつ一体的な推進により、誰もが安心して住み続けられる持続可能なまちとするため、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第26条の規定に基づき、法第25条に規定する紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想(以下「基本構想」という。)の作成に関する協議及び基本構想の実施に係る連絡調整を行うことを目的とし、紀ノ川駅周辺バリアフリー基本構想に係る協議会(以下「協議会」という。)を設置する。 (協議及び連絡調整事項) 第2条 協議会は次に掲げる事項について協議及び連絡調整をするものとする。 (1)基本構想の作成に関する事項 (2)重点整備地区における移動等円滑化の基本的な方針に関する事項 (3)基本構想の実施に関する事項 (4)その他基本構想の作成及び実施に関する必要な事項 (5)前各号に掲げるもののほか、協議会の運営方法その他協議会が必要と認める事項 (組織) 第3条 協議会の委員は、法第26条第2項に基づき、次に掲げる者とする。 (1)学識経験者 (2)市民 (3)高齢者、障害者等の団体が推薦する者 (4)施設設置管理者 (5)関係行政機関 (6)和歌山市 (任期) 第4条 委員の任期は2年とし、再任を妨げない。ただし、委員が欠けた場合における補欠委員の任期は前任者の残任期間とする。 (会長及び副会長) 第5条 協議会に会長及び副会長を各1名置き、委員の互選によりこれを定める。 2 会長は協議会を代表し、会務を総理する。 3 副会長は会長を補佐し、会長に事故があるとき又は欠けたときは、その職務を代理する。 (会議) 第6条 協議会の会議(以下「会議」という。)は会長が招集し、その議長となる。 2 会議は、委員の過半数の出席がなければ開くことができない。 3 会議の議事は、出席者の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。 4 会長は、必要があると認めるときは、会議に委員以外の者の出席を求め、その意見又は説明を聴くことができる。 (守秘義務) 第7条 協議会の委員は、個人情報その他業務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。 55頁 (庶務) 第8条 協議会の庶務は、和歌山市都市建設局都市計画部交通政策課において行う。 (その他) 第9条 この規約に定めるもののほか、協議会の運営に関して必要な事項は、会長が協議会に諮り定める。 附 則 この規約は、令和5年6月15日から施行する。 56頁 3.協議会委員名簿 学識経験者 ・和歌山大学経済学部 教授 辻本勝久 高齢者、障害者等の団体が推薦する者 ・和歌山県老人クラブ連合会 会長 瀧口幹二 高齢者、障害者等の団体が推薦する者 ・和歌山市肢体障害者協会 会長 林和美 高齢者、障害者等の団体が推薦する者 ・和歌山市視覚障害者福祉協会 会長 畠中常男 高齢者、障害者等の団体が推薦する者 ・和歌山市聴覚障害者協会 会長 福田政和 市民 ・野崎地区連合自治会 会長 市川英治 市民 ・楠見地区連合自治会 会長 平原愼吾 施設設置管理者 ・南海電気鉄道株式会社 公共交通グループ鉄道事業本部えきまち計画推進部 課長 西谷興季 施設設置管理者 ・和歌山バス株式会社 営業部 部長 藤田和也 関係行政機関 ・国土交通省 近畿運輸局和歌山運輸支局 首席運輸企画専門官 一ノ瀬健 関係行政機関 ・和歌山県 企画部地域振興局総合交通政策課 課長 狭間裕司 施設設置管理者 ・和歌山県 県土整備部道路局道路保全課 課長 上柏卓弥 施設設置管理者 ・和歌山県 海草振興局建設部 参事建設部長 西畑雅司 関係行政機関 ・和歌山県 警察本部交通部交通規制課 課長 倉橋晶 関係行政機関 ・和歌山県 和歌山北警察署交通課 課長 木岡弘和 和歌山市 ・和歌山市 福祉局社会福祉部 部長 北山英之 和歌山市 ・和歌山市 都市建設局道路河川部 部長 川上泰弘 和歌山市 ・和歌山市 都市建設局都市計画部 部長 吉田哲雄 和歌山市 ・和歌山市 教育委員会学校教育部 部長 前北博文