市長記者会見 令和7年9月2日
9月市長定例記者会見
【令和7年9月2日(火曜日)11時30分~】
市長発表事項
発表項目
【9月定例市議会提出案件について】
(1)「和歌山市教育機関支援等基金」を設置します
9月定例記者会見を始めさせていただきます。本日の発表項目は2点ございます。1点目は9月議会への補正案件で6項目ございます。和歌山市教育機関支援等基金を設置します。これまで、大学誘致を通じて、市内の大学には地域との交流をしていただいて、地域の活性化に大変ご尽力いただいています。今回新たにインターナショナルスクール誘致に関する協定を締結させていただきました。今回ふるさと納税或いは企業版ふるさと納税で寄附を募り、教育機関を支援していこうと創設させていただきます。地方での大学の運営は非常に厳しい中で、こうした基金を通じて教育の充実に繋がればと考えています。事業概要として、本市と地域の活性化や地方創生の協定を締結していただいている大学、専門学校や各種学校などが対象です。想定される教育機関は、現在協定いただいている大学とインターナショナルスクールになります。基金の使途は、教育機関への補助ということで、地域との交流事業や教育施設の充実といったことに充てられるようにして参りたいと思っています。
(2)第75期王将戦和歌山対局を開催します
第75期の王将戦和歌山対局が決定しました。第4局になります。5月に内定して正式に8月に決定しましたので、9月補正議案に上げさせていただいています。来年の2月に和歌山城ホール4階の和室で開催します。昨年に竜王戦を開催した場所で、非常に環境も良いと評価もいただいていて、今回の王将戦も和歌山城ホールの和室に決定しました。和歌山の将棋文化の発展、そして和歌山市のいろんな魅力を全国に発信していければと思っています。
(3)和歌山城など歴史をテーマとした観光PRを実施します
和歌山城の歴史をテーマとした観光PRということで、来年に全国放送される歴史ドラマで注目を浴びている豊臣兄弟の歴史に関係するところの観光マップの作成や歴史、観光資源のシティプロモーション、またシンポジウムを通じて、豊臣兄弟が活躍した時代の和歌山の歴史をPRして観光客を全国から呼べればと考えています。
(4)ナイトタイムエコノミー推進の一環として「ナイトマルシェ」を開催します
今年も11月23日からけやきライトパレードを開催していただけることになりました。ちょうどディズニーのパレードもその日にあるんですけども、けやきライトパレードと連携して消費を増やしていきたいと思っています。食を通じて消費を増やし、にぎわいをさらに相乗効果で出していきたいと思っています。そうしたことでナイトマルシェを月に2回ぐらい開催していきたいと考えています。
(5)扇の芝の整備を推進します
扇の芝の整備が随分進んで参りました。地権者との契約も大体完了してきて、年内にはほとんど建物を解体してしまうということになります。できるだけ綺麗にしていこうと基礎部分の撤去を今年度内にして、来年度から芝を張るなどの作業に着手をしていきたいと思っています。早期に江戸時代の紀州徳川家の和歌山城の復元を少しでもやっていければと考えています。
(6)水道・下水道管の安全対策を実施します
水道、下水道管の安全対策ということで、今年の5月29日に西浜地区で水道管の破裂が発生しました。老朽化した周辺部分の補修工事と八潮市の事故を受けて、和歌山市独自の2メートル未満の管の調査で穴が空いているということで緊急工事を実施したので、その予算の計上をさせていただいています。
【和歌山市に新しい病児保育施設がオープン!!】
病児保育のニーズが非常に高くなっています。病気になっても、こどもを預ける場所が少ないということで、これまで和歌山市では2つの施設で病児保育を行ってきました。受入可能数が足りていないので、今回3つ目の病児保育施設を開始させていただきます。9月1日から和歌山生協病院さんにご協力いただいて、大幅に受入人数が増えることになります。まだ少し足りないと思うんですけども、これまで以上に受入れができるということで、少しでも安心して子育てができる環境づくりに取り組んで参りたいと思っています。
発表項目は以上でございます。よろしくお願いします。
記者の質問事項
(記者):
先ほど扇の芝のお話が出ましたが、今回大河ドラマも来年放映されるということで、改めて和歌山城とその周辺をどういう形にしていきたいのかというところと、市長が考える意義を伺ってもよろしいでしょうか。
(市長):
和歌山城は、これまで私もできるだけ昔の和歌山城を復元したいということで、可能なところをずっと調べて参りました。その結果、復元できる場所が限られていることがわかってきました。何かというと遺構がなかなか出てこないということで、復元できることがかなり限られています。いろんなところを調べた結果、扇の芝には建物がなかったということで、扇の芝という形で復元できることがわかってきていて、整備に着手してから順次やってきました。今後できるところを探していくと北側の石積みの上になるんですけども、北辺櫓群に遺構が出てきたということで、これも復元していけるということになっています。和歌山市の中心にそびえ立っていた和歌山城をできるだけ復元していって、多くの市民の方に見ていただき、観光で訪れた方にも和歌山の文化、歴史を知ってもらえる機会になるんじゃないかなと思い、これまで整備を進めてきました。今回の歴史ドラマと扇の芝は直接関係ないですけども、これまで江戸期は注目を浴びていましたが、戦国時代の黎明期はあまり注目されていませんでした。それを今回歴史ドラマに合わせて、関係のある和歌山城や太田城を多くの人に知ってもらえればということで、予算を組ませていただいています。
(記者):
扇の芝の整備に関連して、芝を張った後、このエリアをどのように活用していきたいというお考えはありますでしょうか。
(市長):
あそこには背の高い石垣があります。石垣自体が折れていて横から見ると段になっているんですけども、そうした珍しい石垣と天守閣が見える非常に景観のいいところになっています。和歌山城を感じてもらえるような場所になりますので、扇の芝を復元することによって、当時の姿を見てもらえるというのが1つだと思っています。また、できるだけ歴史に忠実にはするんですけども、多くの市民の方の憩いの場になればと考えています。
(記者):
教育機関支援等基金のお話の中で、地方の大学の運営が、やはり厳しい状況にあるっていうことも先ほどおっしゃられていたと思うんですけれども、現状の和歌山市内の学校の状況等はどのように認識されていらっしゃいますでしょうか。
(市長):
誘致した大学については、その地域に必要な学生が集まってきていると思います。地域の方を中心に、県外から来られている方もおられるんですけども、中には定員を若干割っているところもあるんですけど、非常にうまくやっていただいているんじゃないかなと思っています。これからどんどん人口が減っていき、こどもの数も減っていく中で、地域に必要な学生や、地域から出ても和歌山を支えてくれるような学生の教育をしっかり充実できるような支援をこれからもしていきたいと思っていますので、そのための基金を設立させてもらえればと思います。
(記者):
この度改めてとなりますけれども、和歌山城は本当にすばらしく、大きな目玉かと思うんですけれども、その歴史をテーマとした観光PR実施するためということで、観光案内マップであったり、SNSを活用ということでご発表いただいてますが、ドラマとの関連もあるかもしれませんが、改めて意気込みというか市長の思いを教えていただければと思います。
(市長):
本当は奥歯にものが挟まったようで言いにくいんですけど、今まで和歌山でいろいろな歴史を再現したりしていただいています。織田信長が和歌山を攻めた紀州攻めがあるんですけれども、鷺の森を中心に雑賀孫市の歴史再現をやっていただいています。和歌山城を築城されて、秀長が城主になられたところは、今まであまり脚光を浴びていなかったので、ちょうどそういった歴史ドラマがあるということで、和歌山としてもその時期は大事な時期でもあるし、和歌山にゆかりの強い部分が和歌山城であったり、また太田城の水攻めで豊臣兄弟から攻められたりと大きな歴史として残っています。そうした跡地であったり、紀三井寺であったり、和歌浦であったりと豊臣兄弟とも縁のある場所が市内各地にありますので、PRすることによって多くの方に訪れていただければと思っていますので、しっかりと力を入れていきたいと思っています。
(記者):
王将戦の件で、2年度続けてのタイトル戦の誘致ということですが、昨年の竜王戦の評価とか、そういった部分もこの王将戦の誘致でプラスに働いた面とかがあるのかっていうことと、評価されたんであれば、どういうところが評価されたとかそういうところをお話できる範囲でお願いいたします。
(市長):
まず和歌山城ホールの環境を評価いただいたと思っています。静寂度、部屋の様子、ホテルも近いですし、いろんな面で評価いただき、第4局へ立候補して内定をいただき、開催が決定しました。和歌山の場所の良さと食について、いろんな方のご協力をいただいて、和歌山にはこんないいものがあるねとしっかりPRできたんじゃないかなと思っています。そうした地域振興も含めて、今年の王将戦も昨年の竜王戦に引き続いて和歌山をしっかり発信できればと思っています。
(記者):
今の王将戦に関連して、この令和6年度の竜王戦の時にシティプロモーションをいろいろされたと思うんですけど、今年度はプラス何かするというような予定とかございましたら、教えていただけませんでしょうか。
(市長):
去年は、藤井聡太竜王と佐々木八段のお二人に和歌山をかなりPRしていただいたと思っています。王将戦は、いつも対戦の後でコスプレみたいな形でされていますよね。そういったところが、本市に関係したようなコスプレをやっていただければと新たな期待をしており非常に楽しみなんですけども。それ以外でも、食の面でしっかりとPRしていければと思っています。
(記者):
病児保育の部分で、新しく3施設目を増やすということで、それでも足りないというふうにおっしゃられたと思うんですけれども、今の和歌山市内の病児保育の受入状況であったりですとか、その辺りはいかがでしょうか。
(市長):
予約制になっているのでどれだけオーバーしたかはわからない状態なんですけども、オーバーしているのは確かなようです。受入数が足りていない状態で、インフルエンザなどの感染症が流行っている時は、特に足りない状態になっていると聞いています。今回大幅に増やすのでかなり解消されていくんじゃないかなと思っています。ただ感染症などで一気に病児保育の利用希望者が出た時は、まだまだ足りていないのでこれからも必要だと思っています。
発表項目以外の質問
(記者):
昨日、防災の日で防災の日というと、この間のカムチャツカの津波のことが記憶に新しいと思うんですけれども、翌日の会見で市長から約2000人の市民が避難所に避難されたということで良い傾向とおっしゃっていましたけど、その後の知事の会見で交通渋滞のこととかも課題とおっしゃってて、体の不自由な人とか、地域に実情に踏まえた対応を検討していく旨のことをおっしゃってたんですけど、和歌山市としては、今、交通渋滞に関してどんな感じになっていますか。
(市長):
その時の避難状況をまとめたんですけど、赤い線は1時間以上交通渋滞があったところで、オレンジ色は1時間未満になります。北側のイオンモール付近であるとか大型商業施設へ行かれる方が多かったです。赤丸が1000人以上で、オレンジ色が500人から1000人で、大きく集まっているのがイオンモールと和歌山駅周辺です。和歌山駅周辺は帰宅困難の方が、和歌山駅周辺の近鉄さんとかに集まっておられます。黄色はそれぞれ商業施設であるとか、南にいくと道の駅の四季の郷公園などにも集まっています。車で避難された方には避難は原則徒歩でとしっかり訴えていきたいと思っています。今回は遠隔地での地震による津波だったので、時間的な余裕があったわけなんですけども、南海トラフの場合は時間的な余裕がない中で、こんな状態であれば、本当に命を奪われる可能性は非常に高いので、避難は原則徒歩でとしっかり訴えていきたいと思っています。地区津波避難計画を作っていますが、あまり周知ができていないので、地区津波避難計画の周知もしっかりやっていって、まず一時避難は近くのところへ徒歩で、少しでも高いところを目指していただこうという周知を進めていきたいと思っています。その中で高齢者や要支援者の方で車でないと避難所まで行けないという方については、県と一緒なんですけど、ある程度ルール化して、限定的に車の利用を可能にしていくんじゃないかなと思っています。今後はしっかりとその辺の検討も深めていかなければいけないし、遠隔地であるとかケースバイケースになるんですけども、南海トラフであればそうした余裕は全く無くなるので、かなり限定的な車の利用にしないと多くの命を救えないことになりますので、しっかり検討していきたいと思っています。
(記者):
今年なかなか夏が暑くてという中で、取材をしていると市長の体調を気遣うような声も聞かれるんですけれども、今の市長の体調の方はいかがですかというところと、来年の8月24日で市長の任期が来るとは思うんですけれども、その任期が1年を切る中で、改めて今後1年の意気込みであったりとかをお伺いしてもよろしいでしょうか。
(市長):
去年3月にステージ3.の膵臓癌が判明して、手術ができないんだけど抗癌剤治療を受けています。順調に抗癌剤治療を受けている中で、あまり詳しいことは言えないんですけど、癌自体はそんなに大きくなっていないし、小さくもなっていないという状況です。今までどおり仕事もできますし、体調的に変わったところは無いです。抗癌剤治療を受けているので、治療中は若干影響がありますけど、それ以外の時はほとんど変わらず、以前の健康な時とあまり変わらずやれています。来年で任期が切れますが、来年以降のことはあまり考えていなくて、まずは今の3期目でやろうと思っていることをしっかりやっていくということに尽きるんじゃないかなと思っています。その中で3期目以降のことは考えたいと思っています。
(記者):
一般会計補正予算の産後ケア事業のことで、思いをお伺いしたいというところで、産後ケア事業で、利用件数が当初よりも多かったというところで、和歌山市でも今回増額補正するんですということで、市長も双子のお子さんをお持ちであったり、私もこどもがいますけど、やっぱり産後ケアはとても重要だなと思うんです。そのあたりの補正予算に込めた市長の思いは何かございますでしょうか。
(市長):
産後ケア事業は、今おっしゃっているどおり非常に重要なことだと思っています。特に妊婦さんが、産後に精神的にも肉体的にも非常に負担がかかった中で、しっかりケアしていくということが大事で、和歌山市としてもこれまで産後ケア事業をやってきました。こうした産後ケア事業というのはまだまだ必要ということで、しっかりケアを深めていきたいと思っています。幅を広げることと併せてケア度合いも、しっかりと中身も踏み込んでやっていきたいと思っています。
(記者):
豊臣兄弟の件で、太田城の水攻めの話をマップとかに落としていくと話があったんですけど、実は太田城の水攻めは日本3大水攻めじゃなかったかなと思うんですけど、今まで太田城にフォーカスしたようなイベントとか取り組みはやっていたんでしょうか。
(市長):
市としてはあまりやっていなくて、地元の方が祭りとして行列を組んでやっていただいています。祭りに多くの方が参加されたり、神輿をされたり、お寺までずっと行列を組んでやられています。太田左近に因んでそうした祭りをやられているのと併せて、太田城の水攻めでは、3大水攻めっていろいろ定義があって、3大水攻めに入ってたり、入ってなかったりするので、よくわからないところがあるんですけども、紀の川から引いた大きな水攻めであったことは間違いないし、和歌山の雑賀衆も根来衆も太田党も集まって抵抗されたという深い歴史があるので、もっともっと市もPRしていかなければいけないと思っていますので、この機会にしっかりやっていきたいと思っています。
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