水銀大気排出規制について
水銀に関する水俣条約の的確かつ円滑な実施を確保するため、平成27年6月19日に大気汚染防止法の一部を改正する法律が成立し、水銀排出施設に係る届出制度の創設や排出基準の遵守義務、自主測定義務が課せられることになりました。
施行日
平成30年4月1日
水銀排出施設として対象となる施設及び排出基準の遵守義務
水銀排出施設ごとに新たに水銀濃度の排出基準が定められ、当該施設から水銀等を大気中に排出する者は当該排出基準を遵守しなければなりません。
番号 |
水銀排出施設の種類 | 排出基準(μg/Nm3) | |||
---|---|---|---|---|---|
既存施設※ | 新規施設 | ||||
1 | 小型石炭混焼ボイラー | 15 | 10 | ||
2 | 石炭専焼ボイラー及び大型石炭混焼ボイラー | 10 | 8 | ||
3 |
非鉄金属(銅、鉛、亜鉛及び工業金)製造に用いられる精錬及び焙焼の工程 |
一次施設 | 銅又は工業金 | 30 | 15 |
4 | 鉛又は亜鉛 | 50 | 30 | ||
5 | 二次施設 | 銅、鉛又は亜鉛 | 400 | 100 | |
6 | 工業金 | 50 | 30 | ||
7 | セメント製造の用に供する焼成炉 | 80 | 50 | ||
8 | 廃棄物焼却炉 | 50 | 30 | ||
9 | 水銀含有汚泥等の焼却炉等 | 100 | 50 |
※施行日(平成30年4月1日)の時点で、現に設置されている施設
規模要件等については、以下を参照してください。
水銀排出施設に係る届出
届出が必要なとき | 届出時期 | 届出書 | 根拠条文 |
---|---|---|---|
水銀排出施設を設置しようとするとき |
工事着手の 60日前まで |
水銀排出施設設置(使用・変更)届出書 |
法第18条の28第1項 |
法施行時に、既に水銀排出施設に該当するものを設置しているとき |
法施行から 30日以内 |
法第18条の29第1項 |
|
以下の変更をしようとするとき ・水銀排出施設の構造 ・水銀排出施設の使用方法 ・水銀等の処理方法 |
工事着手の 60日前まで |
法第18条の30第1項 | |
以下の変更があったとき ・届出者の氏名、名称、住所、法人代表者氏名 ・工場・事業場の名称又は所在地 |
事由発生から 30日以内 |
氏名等変更届出書 | 法第18条の36第2項 |
水銀排出施設の使用を廃止したとき | 使用廃止届出書 | ||
水銀排出施設を譲り受け・借り受けたとき | 承継届出書 |
水銀濃度の自主測定
当該水銀排出施設に係る水銀濃度を下表の頻度で測定し、その結果を記録し、3年間保存しなければなりません。
施設の種類又は規模 | 測定頻度 |
---|---|
排出ガス量が4万Nm3/h以上の施設 | 4か月を超えない作業期間ごとに1回以上 |
排出ガス量が4万Nm3/h未満の施設 | 6か月を超えない作業期間ごとに1回以上 |
専ら銅、鉛又は亜鉛の硫化鉱を原料とする乾燥炉 | 年1回以上 |
専ら廃鉛蓄電池又は廃はんだを原料とする溶解炉 |
経過措置
排出基準に適合しない既存施設は、基準の適用が最大で2年間猶予されます。その間に、基準を遵守できるよう水銀排出施設や処理施設の改修などを行ってください。ただし、排出基準の適用猶予期間も、届出や排出ガスの測定は行わなければなりません。
要排出抑制施設設置者の義務
届出対象外であっても水銀等の排出量が相当程度多い施設で、排出を抑制することが適当である要排出抑制施設(製銑の用に供する焼結炉、製鋼の用に供する電気炉)の設置者は、排出抑制のための自主的取組として、単独又は共同で、自ら遵守すべき基準の作成、水銀濃度の測定・記録・保存等を行うとともに、その実施状況及び評価を公表しなければなりません。
なお、詳細については、以下の環境省ホームページを参考にしてください。
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このページに関するお問い合わせ
市民環境局 環境部 環境政策課
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