和歌山県消防学校の街区訓練施設で警防訓練を実施しました(令和5年8月25日)

 

ページ番号1051317  更新日 令和5年9月5日 印刷 

和歌山県消防学校の街区訓練施設で警防訓練を実施しました(東消防署)

令和5年8月25日、和歌山市加太にある和歌山県消防学校の街区訓練施設をお借りし、警防訓練を実施しました。警防訓練とは、消火任務を主とする消防隊が、火災現場に対応する訓練のことをいいます。今回、街区訓練施設を活用した様々な訓練を実施しました。

まだまだ暑い時期ですが、貴重な訓練施設を活用して、全力で訓練に励みました。

街区訓練施設とは

写真:訓練施設

一般住宅や共同住宅を模した簡易建物を組み合わせ街並みを表現し、実践的な火災対応訓練を行える施設です。また、室内は住居を真似た構造となっており、リアルな環境下で訓練を実施することができます。

ちょこっと豆知識

写真:管槍
上:棒状放水 下:噴霧放水

今回の訓練では、クアドラフォグノズルという放水ノズルを使用しました。このノズルは、手元で水の流量を変えたり、放水の形状を棒状や噴霧状に変換することができます。今回の訓練では、この放水方法の使い分けも行いました。

訓練内容

レイン注水訓練

写真:放水

これは、レイン注水といい、燃焼している室内の天井へ放水を行います。この時の放水形状は、天井まで水がしっかり届くように棒状放水を行います。

そうすることで、煙の冷却と同時に燃焼物に水を降らすことができます。

水流ベンチレーション訓練

写真:水流1

水流ベンチレーションとは、放水によって、屋内の煙を計画的に屋外へ排出する放水方法になります。この時の放水形状は、噴霧放水になります。噴霧放水は、周囲の空気を巻き込むため、風の流れが発生します。

この風によって、煙を屋外へ押し出し、視界が改善されて、燃えている場所や逃げ遅れ者を早期に発見できます。しかし、誤った方法や燃焼状況によっては、火災を拡大させる危険性があるため、注意が必要となります。

写真:水流2

ホースコントロール訓練

写真:屋内進入

消防用ホース1本の長さは20メートルあり、水が入っていると約40キロの重さになります。そのため、ホースを持って屋内に進入するのは、大変な作業になります。

この訓練は、ホースを持って屋内に進入する隊員が楽に進入できるよう、サポートに重点を置いた訓練になります。

想定訓練

写真:想定1

写真:想定2

火災を想定した訓練です。住宅の2階から出火し、逃げ遅れ者が1名いるという内容で実施しました。火災現場で活動する時の個人装備品の総重量は約20キロになるため、過酷な火災現場でもしっかり動けるように、日々のトレーニングが必要になります。

おわりに

今回貴重な訓練施設をお借りでき、とても有意義な訓練を実施することができました。私たち消防隊は安全、確実、迅速に消火活動を行えるように、知識を深め、日々の訓練に励みます。

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