鏡で火災!?
平成28年11月、和歌山市内の民家において、火の気のないところから、座布団が焼損するという事案が発生しました。
幸いにも、在宅していた家人が早期に発見し、初期消火を行ったことから、大きな火災にはならず、負傷者も発生しておりません。
どうして火災になったの?
焼損した座布団の近くには、卓上鏡が置いてあり、よく調べてみるとカーテンの隙間から入ってきた太陽光をこの鏡が反射させ座布団に照射したことで、火災が発生したと分かりました。
また、この鏡は、顔などを拡大して映す『凹面鏡』でした。凹面鏡は、拡大して映す性質のほかに、太陽光を収束して反射させる性質があります。
太陽光を収束して、集中的に座布団に照射したことにより発火温度に達したものと考えられます。
このような火災を『収れん火災』といいます。
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実験してみました。
火災当時の状況を再現して、実験してみました。なお、鏡と座布団にあっては、火災現場にあったものを所有者の方からお借りしてきました。
20分実験を続けると、座布団の焦げは10cm角に拡大しました。
冬場は特に注意!
夏場は日差しが強く、このような火災事案が多いのかと思いがちですが、冬場あるいは夕方は、太陽の位置が低く、光が部屋の奥まで差し込みやすいため、特に注意が必要です
鏡以外でも火災になります!
室内で「収れん火災」の原因となるものは次のとおりです。
ステンレスのボール、花瓶、金魚鉢、水晶玉、ペットボトル、吸盤など
いずれも身近なものばかりです。
予防対策
- レンズ及び凹面鏡の役割を果たす可能性のある物体は、直射日光の当たらない場所に置くこと。
- 外出時は、カーテンをちゃんと閉めて室内に直射日光を入れないことなどが有効である。
このページに関するお問い合わせ
消防局 予防課
〒640-8157和歌山市八番丁12番地
電話:073-427-0119 ファクス:073-423-0190
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