(令和5年6月号)長いトンネルの向こうに

 

ページ番号1060155  更新日 令和6年10月21日 印刷 

 5月8日から新型コロナ感染症の位置づけが「2類」から「5類」に移行し、マスクを外される方も増え、人々が交流するイベントも増えてきました。観光客もほぼコロナ前の水準に戻りつつあり、コロナ禍の長かったトンネルも出口の光が見え始めたような気がします。これまで医療機関やエッセンシャルワーカーの皆様、そしてご協力頂いたすべての市民の皆様にお礼申し上げます。しかし、コロナウイルスが無くなったわけではありませんので、引き続きご苦労をおかけすると思いますがよろしくお願い申し上げます。和歌山市では、感染拡大に備えた保健所の体制やワクチン接種を維持しつつ、社会や経済活動の正常化に向け、コロナ禍からの脱却を目指してまいります。
 先日、久しぶりに家内の実家に車で行く途中、急に家内が「山が笑っている」と言い出しました。そう言われてみると山々に芽生えた新緑が風に揺れ、山全体が表情豊かに笑っているように見えます。同じ景色なはずなのに、コロナ禍からの心境の変化からなのか、山が笑い、滴り、風薫るのを感じ、この3年間とは違う景色に見えます。大事な人に会える、施設に入っている家族に会える、笑顔でお互いの健康を確認し合う再会ができる。コロナ禍で失ったものは大きかったけれど、人と人が会える大切さを改めて学んだように思います。
 トンネルの向こう側は、4年前と景色が少し変わるのか、まだはっきりとは見えないけれど、当たり前の日常を当たり前に過ごせる日も近いことを信じています。