(令和6年12月号)和歌山市のふところ事情

 

ページ番号1060913  更新日 令和6年12月12日 印刷 

 早いもので今年もあと1か月となりました。この時期になると年末の様々な行事の中で来年度予算の準備に追われます。自治会などの皆様から様々な要望を頂いており、あれもやりたいこれもやらなければと思いながらも、将来に借金を残さないよう予算の検討に入っています。
 実は、和歌山市は平成元年から10年くらいの間で3,000億円まで借金が膨れ上がり、平成19年には財政破綻寸前までになり、大橋前市長さんも大変苦労され財政再建に取り組まれました。私が市長に就任した時もまだまだ再建途上。あちこち走り回り企業誘致や国の支援などで収入を増加させるとともに、若者の流出に歯止めをかけ、誰もが安心して暮らせる福祉の充実などの施策を財政収支のバランスを取りながら段階的に進めてきました。
 一挙に色々なことを進めたいと思いながらも我慢し、借金を徐々に減らしてきた結果、昨年から26年ぶりに当初予算が黒字の予算となり、貯金にあたる財政調整基金も過去最高の150億円を突破し、やっと普通の市町村並みの財政状況に近づきました。
 しかし、増加する福祉予算を考えると安心できるレベルではありません。そのため、更に大規模な企業誘致や活性化を進め収入を増やすとともに、市民の皆様の声を聴きながら防災関連や子育て等、市民の方が必要とする生活に身近な事業などに重点化していこうと考えています。来年度だけでなく、財政面からも10年、20年先の未来を見据え、誰もが住み続けたいと思ってもらえるまちづくりを進めてまいります。