(令和3年9月号)青春は密です
この言葉は、今年夏和歌山で開催された、全国の高校生が集い文化部のインターハイと呼ばれる文化祭「紀の国わかやま総文2021」の新聞部門の中で見かけたメッセージです。青春真っただ中。勉学やスポーツ・文化のクラブ活動など人生の中でも活動が密に詰まった高校時代…のはずが、コロナ禍という誰も経験したことのない困難な中で、大きな制約を受け続けた高校生が、自らの力で文化祭をやり遂げました。
総文は、総合開会式での生徒実行委員長 前冬磨さんの「誰かを思い、温かみがあふれ、優しさに包まれた、そんな総文が、誰かの希望となるように。前に進むことをやめさえしなければ道は開ける。」という思いのこもった挨拶から始まり、パレードや県内10市町で各部門に分かれて開催されました。
東京など緊急事態宣言下で参加できない高校や、密を避けて人数制限や観客が少ない中で、私も少しでも励ませればと思い、できるだけ多くの会場に応援に行ったつもりでしたが、励まされたのは逆に私の方でした。
高校生たちが2年間準備に準備を重ねた、歌える喜び、演奏できる喜び、はちきれんばかりの笑顔、「和歌山に来るのがとても楽しみでした」の言葉。和歌山県内12の特別支援学校が一つになった部門では、「おおきに」を合言葉に感謝と笑顔を全国の学校に伝えようと全力疾走。
こんな数々の姿を目の当たりにすると胸が熱くなり、言葉になりません。高校生たちの密なメッセージ、確かに受け取りました。コロナと戦いながら青春を駆け抜けている姿は、後輩たちや社会に伝わり、暗い気持ちを吹き飛ばしてくれる、そんな素晴らしい文化祭でした。