(令和3年7月号)新型コロナ対策最前線

 

ページ番号1060175  更新日 令和6年10月21日 印刷 

 昨年2月以来、市の保健所には、日付が変わるころでも明かりの消えない大部屋があります。新型コロナ対策の現場本部です。和歌山市は、県内唯一の保健所設置市であり、県の7つの保健所と並んで感染症対策の最前線で発生当初から重要な役割を担ってきました。ここに陽性者の第一報が入ると、即座に行動歴の調査を行い、接触者を見極めたうえで、PCR検査と感染防止対策の指導を行い次への感染の連鎖を断つ。検体の採取・搬送、県との入院調整、陽性者の搬送に加え、搬送までの急な容体の変化にも24時間体制で対応するため、この大部屋には、緊張感が途切れることはありません。
 この保健行政は、さらに最前線である医療現場に支えられています。現在、高齢者へのワクチンの優先接種が進み、次に基礎疾患のある方、そして7月からは一般の方への接種と順調に進んでいますが、実は、当初、大きな壁がありました。それは、全国的な傾向として医療従事者へのワクチン接種が進まない中、高齢者への接種を躊躇される医療機関が多いことでした。そんな中、和歌山市医師会が、いち早く「個別接種を行おう」と立ち上がってくれました。現在は、通常の診療時間だけでなく、時間外やあるいは在宅で寝たきりの方には訪問診療で対応に当たっていただいています。また、医大、日赤、労災などの大病院は、患者の受入れと共に集団接種にもご協力いただき、和歌山市の医療現場は本当に心強く、全国に誇れます。
 こうした医療と保健行政との最前線での連携、そして、日々の生活の中で、ご協力を頂いている市民の皆様と共に、一日も早い「当たり前の日常」を取り戻していきたいと思います。