(令和3年6月号)夢をかなえる図書館
和歌山市民図書館が、キーノ和歌山とともにグランドオープンして今月でまる1年が経ちます。
コロナ禍の中で、消毒、換気、席の間引きなど感染対策を講じながらスタートしましたが、以前と比べ4倍を超える約80万人の方に利用していただきました。
通勤帰り、買い物ついでなど、新しい利用の形が生まれるとともに、子どもたちから高齢の方まで、新たな居場所、生活空間となりつつあります。
世界的に有名な「ニューヨーク公共図書館」は、単に本を借りるための場所ではなく、夢をかなえたい、人生を変えたいと思うニューヨーク市民が最初に行く場所となっており、アメリカを代表するビジネス、文化・芸術家が数多く巣立っていると言われています。
今、和歌山市民図書館にも、学習室で黙々とペンを走らせる学生、仕事のスキルアップを目指す社会人、趣味を極めたい方などが集まり、まさに十人十色の夢を応援する場所となりつつあります。
インターネットの時代では、知りたい情報は図書館に行かなくても得られるかもしれません。しかし、知りたい情報を単に得るだけでなく、一冊の本をじっくり読むことによって考えもしなかったアイデアが生まれたり、たまたま目に留まった一冊の本で人生が変わったりするかもしれません。市民一人ひとりが持つ潜在能力を引き出し、知的財産を増やし、社会を活性化させることも図書館の大きな役割ではないかと思います。
これからも、様々な世代の方が、それぞれのスタイルで、もっと図書館を楽しんで利用していただけるようにするとともに、「夢をかなえる図書館」として時代に合わせて進化してまいりますので、皆様には是非気軽にお越しいただければ幸いです。