(令和3年2月号)「市長!もう限界です」
2021年正月早朝に保健所を訪れたところ、所長から悲痛な訴えがありました。昨年末から感染者が増加し、特に大阪からの感染者が後を絶たない状況となり、年末年始を挟んで保健所には多くの職員が走り回っていました。1人陽性者が出ると、感染源を見つけ、広がりを抑えるため濃厚接触者を聞き取り、場合によっては数十人に及ぶ検体採取やPCR検査をしなければなりません。
現在、市役所の全部局から医師、看護師、保健師が応援に当たっていますが、さらに切羽詰まった状態となり、知事に応援をお願いしたところ、すぐに協力いただけました。
医療機関ではもっと深刻ですし、学校や職場などでもピリピリしながら活動を続けるなか、市全体の感染者数の増加は非常に深刻な状況です。
昨年春に続く2度目の非常事態宣言には、前回と比べて日本全体の受け止め方が違ってきているように感じます。それは、自粛疲れや経済への影響などこの1年間でさまざまなことを経験してきた私たちが、各々自身の中で新型コロナに対する一定の総括を行い、持論をもって各々の行動に繋げている結果なのでしょう。
しかしながら、今、私たちがとるべき行動は自分のためだけでなく、人のために徹底した感染防止を行う、ということです。例えば、若い人は重症化しにくいと言われていますが、自分が軽症や無症状だからかかっても大丈夫、ではなく、無症状で自分が罹患し、周りの重症化しやすい人にうつしてしまうこともある、という自覚が必要です。
ウイルスとの闘いは、終わりが見えません。今一度、飲食時、勤務中などあらゆる場面でご自身の行動を振り返っていただくようお願いします。