(令和2年5月号)思いやりの距離 ~新型コロナウイルス感染防止~
日本で初めての新型コロナウイルス感染が確認されて3か月あまりが経ちました。和歌山市でも、3月末から感染者が増加し始めましたが、ほとんどが隣接する大阪府などからの感染経路と考えられています。
和歌山県と大阪府では、当初から検査への考え方が違っていました。和歌山では仁坂知事の考えで、軽症などの段階でも疑いがあればPCR検査を行い感染者の把握や拡大防止を優先させていたため、比較的、和歌山市内を感染経路とする発症は少なかったのですが、大阪府などでの陽性感染者の増加に伴い、今後和歌山市でも急激に増加していく可能性があります。
そのため、市民の皆様には、大阪府を含む大都市などへの不要不急の外出は是非とも控えて頂くようお願いしたいと思います。また人が集まる場所への外出も自粛をお願いします。そして何よりも「3つの密」(密閉・密集・密接)を避けることと、専門家が言われている「2m以内の距離で30分以上の会話」を避けていただきたいと思います。この時期、知らないうちに自分が感染しているかもしれないと考えて距離を取ることは、相手を思いやる気持ちの表れでもあります。
日ごとに目まぐるしく社会や経済が大きく変わりつつある中では、変化の波に柔軟に対応していく姿勢が求められています。
和歌山市では、学校の休業が長引けば、子供たちの生活習慣が変わり、学習など将来に大きな影響も与えかねないことから、家庭での学習機会を充実させるため、ICT(情報通信技術)を活用した在宅学習の充実を図っています。
経済面では、市内の中小事業者の方が破綻しないよう、既存事業等の拡充・転換などに要した経費の支援や、国の制度を踏まえた固定資産税の減免制度。また中小・小規模事業者等に対する給付金や、生活支援臨時給付金(仮称)など、国の制度にも随時対応し、当面の資金を少しでも確保できるよう速やかに実行してまいります。
現在、感染拡大防止に努められている市民の皆様や事業者の皆様、そして医療関係の皆様に感謝いたしますとともに、引き続き一層のご協力をお願いします。
かつて想像しえなかった状況が続き、未曾有の事態に直面しています。こういう時こそ、みんなで知恵を出し合い困難を乗り越えていく必要があります。
収束へのシナリオは、人々の英知と良識の上に成り立ちます。和歌山市全体が一丸となって持久戦を乗り越えましょう!