(令和2年11月号)森林を守る―大規模太陽光発電計画―

 

ページ番号1060185  更新日 令和6年10月21日 印刷 

 日々秋の深まりを感じる季節となり、天気の良い日には、新型コロナウイルスに注意しながら、お出かけされる方も多いと思います。
 私も、休日を利用して、平井地区の和泉山脈の大規模太陽光発電計画地域周辺を実際に歩いてみました。この計画については、市の条例に基づき慎重に審査した結果、景観や防災上の観点から不許可といたしました。
 計画地は以前車で案内してもらいましたが、自分の足で歩いてみないと状況がわからないと思い、課員と2人で鳴滝不動から登り始めました。ところが、どう探してもマップの道が無い。やむを得ず、付近の山に詳しい知人に電話を掛け、急遽一緒に登ってくれることになりました。
 それでも道がわからず荒れた谷筋を登っていき、背丈ほどあるシダの中に突っ込んだりしながらも何とか尾根に到着。尾根では紀泉アルプスから続くハイキングコースが整備されており、平井峠までの間、紀の川平野を眼下に見ながら山を観察すると、土砂崩れなどの箇所もあり「森林を守る」ことの大切さ、大変さを改めて感じることができました。大規模太陽光発電計画は不許可との判断はしたものの、今後どうやって山を守れるかが課題です。
 昨年、地球温暖化防止、国土の保全や水源の涵養などの森林の機能を守るため森林環境税の法律が創設されました。和歌山市にとっては、和泉山脈は貴重な里山でもあります。人間の営みのなかで、どうかかわり守っていくか改めて真剣に考える時期に来ていると思います。 「山は青き故郷、水は清き故郷」 いつまでも口ずさめるように。