潜水訓練「雨にも負けず、寒さにも負けず」
紀の川で潜水訓練を実施しました。
令和7年1月15日に紀の川右岸で潜水訓練を実施しました。
当訓練は、北消防署に所属する4隊(北指揮調査隊・北小隊・紀伊警防小隊・鳴滝小隊)が参加し、北小隊の潜水技術、他隊との連携、指揮能力の向上が目的の「部隊指揮運用訓練」として実施しました。
水の事故は夏が多い?
実は意外と冬にも・・
上の表は、過去4年に和歌山市内で発生した水難救助の出動件数です。
意外と冬場にも発生しており、水難救助に関する高い技術は、季節を問わず求められることがわかります。
今回、真冬にあえて水難救助訓練に取り組んだ理由はそのためです。
ボート上で釣りをしていた親子が・・
訓練想定は、家族3人(父、母、子供)がボート上で釣りを楽しんでいたところ、子供があやまって川に転落、父親が助けようとするも、2人とも溺れてしまったというものです。
状況確認と指揮所開設
最初に到着した鳴滝小隊は、関係者(母親)から状況を確認し、陸上から要救助者を検索します。
その後到着した指揮調査隊は、川がよく見える場所に指揮所を開設し、鳴滝小隊と情報を共有します。
無線で指令センターに情報を送り、防災ヘリ、ドクターカー等を要請します。
北小隊は、潜水隊員とゴムボートを準備する隊員に別れて準備を始めます。紀伊小隊は、ゴムボート準備の応援に入ります。
潜水開始
2名が溺れ、沈んでしまった位置を母親から確認し、その場所まで潜水隊員が泳いで移動し、目印となるブイ(浮き)を設置します。
ブイ(浮き)には、ロープと重りが繋げられています。重りを川底に沈め、伸びたロープの長さで水深を測ります。
隊員2名がロープを伝って潜り、重りを中心に360度周って川底を検索します(環状検索)。
検索できる範囲は、隊員の数、水中の透明度によって左右されます。
ゴムボートを準備
陸上の隊員はゴムボートを準備します。
ゴムボートに船外機(エンジン)を設置し、潜水隊員の近くまで移動します。
ボート上の隊員は、潜水隊員が次に検索する位置にブイ(浮き)を準備します。
要救助者発見!
訓練管理者(コントローラー)があらかじめ沈めていた要救助者(マネキン)を、潜水隊員が発見しました!
マネキンを岸壁まで移動させた後は、生体(本物の人)と交替します。実際の人の重さで担架を引き上げるために必要な技術を確認するためです。
雨にも負けず、寒さにも負けず訓練終了!
訓練を実施した1月15日は、気温も水温も低く、雨も少しパラついたため、予想通り潜水には厳しい環境となりました。
しかし、装備も無い要救助者はもっと寒く、1秒でも早く救出しなければ命が危険にさらされます。
今後も訓練を重ねて、潜水技術、隊員間連携の向上に努めてまいります。
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