市長記者会見 令和6年9月4日
9月市長定例記者会見
【令和6年9月4日(水曜日)10時~】
市長発表事項
発表項目
【9月定例市議会提出案件について】(民間建築物の耐震改修工事の支援を拡充します)
おはようございます。9月の定例記者会見を始めさせていただきます。本日の発表項目6項目ございます。まず1点目です。9月議会への議案、補正議案の主な事業を説明させていただきます。まず今回補正であげさせていただいた、「民間建築物の耐震改修工事の支援を拡充します」ですが、今年の1月能登半島地震があって、全国的に耐震改修補助費が非常に足りなくなってきました。国の方で、まず足りなくなって、市への国からの補助の通知も非常に減額されています。1億1600万円、国県市が一緒に補助していますので、国県市合わせた額ですが、9500万円に内示落ちしました。能登半島地震で非常に多くの方が、耐震診断、そして耐震改修しようという形で動き出した。 和歌山市民も一緒で、今まで大体年100件レベルで来ていましたが、それが8月時点で115件の要望が来ており、33件が足りない状況でした。先日、南海トラフ巨大地震の臨時情報が出て、我々も対策本部で総括をしました。今回注意ということで、南海トラフ巨大地震については注意で、それぞれ津波から備えましょう、あるいは地震への対策から、家の倒壊等に備えましょうということで、我々も呼びかけはしていたのですが、呼びかけする一方で、耐震改修の補助費が十分足りていないので、市民の方には待ってもらっている状態になります。33件が8月15日時点で待ってもらってる状態で、片一方では耐震改修をお願いしますと言いながら、予算が足りないので、総括した結果、今回臨時情報を受け、いくつか今回の補正で入れさせていただきました。その1つがこの耐震改修補助になります。国県の補助を待つまでもなく、もう市の方で出していくということで、今までだったら国費・県費・市費でしたが、全て市費3800万円の補正予算で、そのキャンセル待ち分を補っていこうということになり、その予算を上げさせていただいています。
(「防災ラジオ」の無償貸与台数を増やします)
これも南海トラフの臨時情報を受けて、今後、住民への周知というところで、防災行政無線ではそれぞれ流していましたが、防災行政無線が聞こえにくいという方がおられますので、防災ラジオを貸与させていただいています。今年度予算は1000台で予算を組んでいましたが、これも非常に希望が多くなっています。そのため200台を増加して対応する予算を組ませていただいてます。
(不妊治療助成制度を拡充します)
不妊治療の体外受精であるとか顕微授精は保険対象になりましたが、合わせてできる先進医療については補助がありませんでした。和歌山市も県の補助対象となったこともあり、今回この不妊治療の助成制度を和歌山市もスタートします。全体で保険の効かない分、先進医療の分は限定されますが、厚労省のホームページに載っています。その先進医療に対して7割を補助させていただく、上限が10万円までという形で4月に遡って終了した治療分から適用させていただくことになります。
(野犬対策を強化します)
野犬対策です。和歌山市で非常に野犬が多いと問題になっていますが、特に雑賀崎周辺、集団で野犬がいて、場合によっては40頭ぐらい集団でいる時もあるので、市民の方も非常に不安を覚えています。一刻も早くその野犬対策をしたいということで、まずはその捕獲について、今まではあまり早朝はいけなかったんですが、人件費を予算化して、早朝の捕獲活動をする。もう1つは、捕獲檻に野犬が慣れてきていて、ちょっとでも音がしたり違和感があると檻に入らないので、改良型の捕獲檻を設置します。改良型は音がしないことや、段差がないなど、違和感を感じさせないような檻になっています。檻自体に慣れてきている野犬もいるので、餌を食べれば捕獲できるというバケツトラップを新たに導入させていただきます。それと大きな問題は、餌やりの問題があります。夜間に来られて、餌やりされる方がいるので、どうしても野犬が集まってきたり、なかなか捕獲できない状態が続いています。そういった夜間に対する指導というところも強化していきたい、そうした予算を組ませていただきました。
(公共施設への太陽光発電設備等の導入を進めます)
和歌山市役所、東庁舎であるとかコミュニティセンターなどの公共施設で、屋根を使えるところはPPAの事業で民間に屋根を貸し出して、その発電分を買い取りする購入契約を結び、再生エネルギーを使っていこうということです。PPAを活用した公共施設への太陽光発電等の導入を進めることにしました。脱炭素への推進、あるいは停電時も太陽光の再生可能エネルギーが使えるので、レジリエンスの強化等に繋がります。
(地下水における有機フッ素化合物(PFAS)の検査を開始します)
水道については、和歌山市今までも十分調査をしています。ただ地下水については、これまで和歌山市で調査をしていませんでした。今回の補正で、市内13箇所の地下水を調査することになります。今後PFASの問題は、これからも大きくなる可能性もあるし、和歌山市としては自主的に市内13箇所の地下水でPFASを調査していくという形になります。
(令和7年4月開校に向けて夜間中学校を整備します)
夜間中学校の設備の予算です。まず物品等の購入、もう一つは、今の市立和歌山高等学校に夜間中学を入れるための設備費それと校務支援システムなどいろんなシステムを入れさせていただくということで、6400万円の予算を組ませていただきます。
9月になっても熱中症に注意しましょう!~7月・8月は熱中症救急搬送者が急増~
今年の8月の熱中症救急搬送者は、去年の8月とほぼ同じくらいでした。 ただ7月が、過去10年間で最多の181人で、8月時点で昨年の1年間の熱中症の救急搬送数を超えています。問題はこれからですが、9月もやっぱり残暑も続くので、是非9月も熱中症には十分気を付けていただきたいと思っています。年齢別で見ると高齢者の方が多いので、高齢者の方は特に注意していただくとともに、若い人も同じですが、それぞれ注意をお願いできればと思います。9月9日は、語呂あわせで救急の日で、9月8日から14日までは救急医療週間ということで、救急の日フェスのイベントをさせていただくことになっています。
道の駅「四季の郷公園」にパークPFI制度を活用した宿泊施設がオープンします!
和歌山市の道の駅「四季の郷公園」の中に、パークPFI制度を活用して、宿泊施設を11月8日にオープンします。道の駅内に宿泊施設ができるのは珍しいのと、もう1つ、この四季の郷では初めて都市公園法の改正に伴うパークPFI制度を活用させていただきました。宿泊棟のヴィラが20棟で、ペットと一緒に泊まれるところが10棟、一般棟が10棟になります。また、バーベキュー設備があったり、 サウナ4棟も入っています。メインの入り口の一番奥のバラ園の近くに「かなたのさと」という、新たな宿泊施設ができます。周辺には、大型犬・中型犬・小型犬が遊べるドッグパークもありますし、子供たちの遊び場もあります。また様々なアウトドアレジャー等も楽しめますので、是非、四季の郷公園にお出かけいただき、また宿泊等も予約していただければと思います。
9月は認知症月間です -認知症について知ってください-
今年の1月1日に認知症基本法が施行され、9月21日が「認知症の日」となりました。それに合わせて認知症の啓発月間として、様々な展示や和歌山城ホール、市堀川にかかる橋梁をオレンジ色のライトアップをします。また民間の団体で和歌山城のライトアップをしてもらうことになっています。それぞれの期間は記載のとおりで、認知症の啓発をしていきたいと思っています。和歌山市では、認知症総合相談事業という事業があります。これは市内の15箇所の地域包括支援センターで認知症の相談を受けることができますので、ご利用いただければと思います。認知症サポーター養成講座は、5人以上おられれば、出前講座もさせていただきます。サポーターとして広く普及していきたいし、またご自分のためにもこのサポーター養成講座が色々勉強にもなりますので、ご活用していただければと思います。認知症見守り支援員派遣事業は、認知症の方を家の用事でなかなか見守れないという時にご活用いただければと思います。それと合わせて、認知症の初動対応期の集中支援が大事ということで、医師会とタイアップして、自立生活のサポートを行っています。もう1つ、もし徘徊されてしまう時に、位置情報が分かるottaの貸し出しもしています。元々は子供の見守りの事業でしたが、通学路付近で、もし高齢者の方がこの機械をつけておられると大体の位置が分かることができます。それと認知症カフェ等、様々な認知症施策をやっていますので、是非ご利用いただければと思います。
健康づくりの応援に対する感謝状贈呈式について
東洋ライスさんと市内スーパーのご協力をいただいて、わかやまシニアエクササイズやWAKAYAMAつれもて健康体操を5年以上継続されている方に対して、お米の引換券を送っていました。2136人分を送付させていただいて、今引き換え期間になっています。東洋ライスさんをはじめ、市内スーパー各店舗にご協力いただき引き換えしています。ご協力いただいている企業に対し、感謝状贈呈式を行います。本文に載せていますが、今お米不足になっているため、8月末まででしたが10月31日までに引き換え期間を伸ばしています。今後新しいお米も出てきますので、待っていただければと思います。
令和6年度、百歳を迎えられる高齢者をお祝い!和歌山市の高齢者向け施策もまとめました
敬老の日、老人の日がこの9月にあります。昨日、一昨日に100歳訪問をさせていただきました。毎年100歳の方の人数も増えてきています。推移が少し分かりにくいですが、65歳の方の最近の状況です。最近多いのは75歳以上の後期高齢者の方が非常に増えてきています。それと合わせて、100歳あるいは100歳以上の方の長寿命化っていうのが非常に増えてきています。特に100歳以上の方が、毎年増加している状態で、本当に人生100年時代に近づいているなと感じます。高齢者への支援施策が、あまり整理されていなかったので、ホームページでまとめて見てもらいやすいようにしました。いろんな支援制度がありますので、是非これを見ていただいてご活用いただければと思います。
発表項目は以上でございます。
よろしくお願いします。
記者の質問事項
(記者):
補正予算の、一番最初の耐震改修工事への支援の拡充についてなんですけれども、先ほどお話がありましたが、能登半島地震以降ということなんですけれども、先月の南海トラフ地震の臨時情報、データっていうのも影響してると思うんですけれども、その辺のところで、先ほど増えているのに待ってもらってるっていう状況だっていうお話があったと思うんですが、そこのところもう一度、市として一般財源で取り組むねらいについてお話いただきたいのと、来年度以降も、とりあえず国県市で補助してますけれども、例えば申し込みの関心が高まって出てきた場合、同様のことをされるおつもりがあるのかどうか伺えますでしょうか。
(市長):
今年は特に能登半島地震を受けて耐震診断、また耐震改修を希望される方が非常に増えてきました。8月までに、国の予算が減ったっていうのもあって、枠が33件足りないという状態になってます。和歌山市としては先日の南海トラフ臨時情報を受けて、できるだけ地震に備えていかなきゃっていうところで非常に機運も高まってるところだと思います。そうした中で、津波への備え或いは地震、建物の倒壊等への備えというところで、ぜひ市民の皆様には、備えていただきたい。その中で予算が足りないから、今年の希望に沿えないっていう形、今の状態になってますので、和歌山市としても、もう国の予算に変わって、市の単独予算で予算を組ましていただいて、建物の耐震改修というところを進めたいと思いますので、今後、ご希望ある方は、さらに希望していただければ、国も今非常に少なくなってるところは、国の方も対策を講じようとされてますので、そうした中で力を合わせて、耐震改修の促進をしていきたいと思います。
(記者):
予算の中の野犬対策についてなんですけれども、先ほどおっしゃったこととかぶるかもしれませんが、現状、かなり住民の方が不安を覚えていらっしゃって市としても危機感が高いのかなと思うんですが、現状の受けとめを改めてということと、また新しい檻の導入とか取り組みをされるということで、対策への意気込みを改めてお願いします。
(市長):
野犬は、特に雑賀崎に集中してます。大きな原因というのは、やっぱりエサやりが集中されてて、報道を受けて余計そのエサやりに来られる方も多くなってる状態になってます。そうしたえさやりについては、もう遠慮していただきたいというかやめていただきたいと思ってます。パトロールっていうところは強化していきたいし、捕獲はなかなかやっぱり難しい状態です。追いかけていっても逃げるようだし、なかなか顔を出さないということもあって、捕獲は非常に難しいんですけども、今までにない早朝であったり、新たな捕獲器を使って、多くの野犬を捕獲できればと思います。市民の方にも不安を与えないように、多くの野犬がまとまるとやっぱり不安になりますので、その辺は対策をしっかり講じていければと思いますので、よろしくお願いします。
(記者):
今の関連で、野犬が40頭という数もおっしゃったと思うんですけども、現状の把握をどうされてるのかということと、何かそういう調べるようなお考えがあるのかとかその辺も教えていただけますか。
(市長):
野犬の実態調査ってことですか。これなかなかやっぱり難しいなっていうところがあって、今回の予算の中にチップを入れるようにしてます。捕獲されて譲渡させていただく犬に対してはチップを入れていこうかなと思ってます。譲渡されてからさらに野犬になっている場合も、ないこともないような感じなので、そうしたところも含めて、野犬の実態把握っていうところをもっとできれば、チップ等を通じてできればと思ってますので、できるだけ実態把握をしていきたいと思ってます。
発表項目以外について
(記者):
先月政府が結婚を機に地方に移住する若い女性に支援金を支給するっていう方針を、事実上撤回しましたが、それについて市長から何かお言葉をいただければと思います。
(市長):
今回、女性に限ったというところがちょっとよくわからないなあっていうところがあります。地方から特に若い女性が、大都市へ転出してしまうというのは、これは大きな問題ではあるんですけども、今和歌山市は幸いにも、女性の転出よりも男性の方が転出が多いです。これ幸いと言うのかどうかわからないけど、そんな状態です。多分女性の就労の場であるとか、女性の地域での住みやすさとかそういったところもあるんだと思うんですけども。補助金があるから、女性に大都市から地方へ移ってくださいよっていう施策っていうより、むしろその地域の魅力を高めていって、それは我々の努力もあると思うんで、地域の魅力を高めることによって、和歌山地元でこれからも住みたいって思われる男性の方、女性の方は、住んでいただけたらいいし、また転入される方も、その地域の魅力を感じていただいて、転入していただければと思います。我々も支援金というのを出させていただいてるんですけども、それは別に、男子女子を分けての話じゃなくて、移転費用等の助けになればっていう形で支援金出させていただいてるんですけども。今回の政策についてあんまり評価しにくいなっていうところがあります。
(記者):
お城の水が抜けてきてるようなんですけど、明日からお城の水を抜く話ですが、市長は参加されるんですか。
(市長):
はい。ぜひ見たいなと思ってます。やっぱりずっとこう今下がってるところ見るとですね、基礎の石がだいぶ弱いなという感じが、だいぶ見えてきました。石垣の基礎の石っていうか、そこをしっかり見ていって。もともとは浚渫したいなというのがあったんです。非常に泥が溜まってきてるんで。浚渫予算を組もうとしたんだけど、石垣が危ないという専門家の意見があって、浚渫と合わせた池の水全部抜くができなかったんですけど、今回そうしたところを見て、それでもともとの北辺櫓っていうのは和歌山城の二の丸っていう非常に和歌山城の中では一番立派な場所でした。普通は本丸が居住の場所なんですけど、和歌山城の場合は本丸が上にあったので、二の丸が実質は居城として一番立派な大奥もあるし、御殿もあるし、その周りを二重の北辺櫓がこう取り巻いてたっていうのは非常に立派なものなんで、北辺櫓ぜひ復元したいと思ってます。そのための石垣の基礎っていうところは、今回の池の水でしっかり調査したいなと思ってるし、次の浚渫等の参考にもなればということで、非常にそういう意味では、私は期待してるんですけど。もう埋蔵金でも出てくればさらにいいんだけど、そうした中で、明日楽しみにさせていただいてて、是非いろんな調査とか清掃活動もできればと思ってます。
(記者):
水道料金の改定についてお伺いしたいんですけれども、独自採算で現行料金だと成り立たなくなるといった事情があると思いますが、この物価高の中で市民に一言メッセージいただけますでしょうか。
(市長):
水道料金については、和歌山市は20年以上据え置きで来てました。もともと20年以上の据え置きになってるので、その中でいろんな経費等、嵩んできてます。また施設の老朽化等もあってですね、そうした対応のための今回水道料金の値上げになってます。その点はですね、これからの独立採算を維持する中で、どうしても今回やっぱり適正な料金というのは必要だと思ってますので、ぜひご理解いただければというふうに思ってます。
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