市長記者会見 令和7年2月12日

 

ページ番号1061472  更新日 令和4年8月4日 印刷 

令和7年度当初予算に係る市長記者会見
【令和7年2月12日(水曜日)9時30~】

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市長発表事項

発表項目

【2月定例市議会提出案件について 令和7年度予算と主要事業の概要】

おはようございます。本日は令和7年度の和歌山市の主要な新規事業について説明させていただきたいと思います。まず令和7年度の当初予算のポイントです。令和7年度は、民間企業とともに投資や共創を通じて、地域経済の活性化、まちの発展を行うことにより、福祉の充実、生活環境の向上に努める予算で、成長と福祉の好循環を形成する予算と名付けさせていただきました。それに沿って説明させていただきます。

和歌山市の若い人、特に大学を卒業してから県外へ就職される方が多くなっています。25歳以上の方も転職で和歌山市から出ていかれる方が多い状況です。そうしたこともあって、市内への就職、転職或いは新たに起業に対しての支援を行っていきたいと思っています。FAVTOWNに多くの若者が登録してくれており、市内の人もおられるし、市外へ出て行かれた方もおられます。そうした方へ就職、転職等の情報を出していくとともに、それぞれマッチングをうまくできるシステムを作っていきたいと思っています。もう1つは、今までは女性やシニアの方へ起業に対する日本政策金融公庫の融資への利子補給を行ってきましたが、それに若者を追加して若い人の起業への支援もやっていきたいと思っています。

賃金がなかなか物価上昇に追いついていません。また都市部と比べても和歌山市の賃金が低いということで、所得向上への補助金を拡充します。製造業、物流業に加えて卸売業、小売業など幅広く所得向上の補助をさせていただきます。給与を1%以上上げますと宣言していただければ、生産設備の5%を補助するという形で、所得向上、賃金上昇へつなげていきたいと思っています。

大阪・関西万博が4月からいよいよ始まります。大阪・関西万博で来られた国内外のお客様を和歌山市にできるだけ引き込みたいということで、最大5万円の宿泊券が当たるキャンペーンを行うとともに、様々な体験型のコンテンツを作り、和歌山市内でいろんな楽しみ方ができ、また来たくなるようにしていきたいと思います。また学校単位で小学生・中学生への万博の参加の支援をさせていただきます。実質無償となるように予算を組ませていただきました。

今年の4月から和歌山港へ入港するクルーズ船が過去最多になります。今まではなかなか消費に繋がっていなかったので、割引クーポンを配布してできるだけ市内での消費につなげていきたいということで、新たな試みで消費の拡大に努めていきます。

これは一昨年から始まってるんですけども、光のイルミネーションを活用してまちを元気にしようとやってきました。あわせて消費にもつなげようとやってきました。去年も100万球のイルミネーション、和歌山城内のライトアップやドローンショーをしてきましたが、非常に好評でした。天守閣でのドローンショーを秋、冬、春の3回行います。ドローンを400機から500機に増やし、より立体的にして、多くの方に楽しんでもらえるような和歌山の光のイメージというところをしっかり発信していきたいと思っています。また7月の港まつりも、今までは花火だけだったんですけれども、ドローンショーと組み合わせた形で新たな港まつりとして出発していきたいと思っています。

和歌の浦の地域価値は、潜在的にもまだまだ残っており、うまく活用できてないところもあるので和歌浦全体のブランド化をしていきたいと思っています。昨年、和歌の聖地・和歌の浦誕生千三百年記念大祭を行いました。和歌の聖地である和歌の浦で和歌を海外に広めていきたいということで、ピーター・マクミランさんと連携させていただいて、外国語で和歌を世界へ広めていければと思っています。これもピーター・マクミランさんがこういう言葉がいいよねって言ってくれたのですが、和歌の聖地・ベイオブポエムズという形で事業化していきたいと思います。

中心部にある和歌山城の整備に向けてです。江戸時代の紀州徳川家の城は非常に立派な城でした。復元できるところは復元していきたいということで、今復元している扇の芝の整備と北辺櫓の調査も随分進んできました。発掘調査を完了して次の段階へ移っていきたいということで、発掘調査に係る予算を計上させていただいています。また熊園舎をもっと飼育環境を良くして熊を迎えられるように、改修のための設計をしていきたいと思っています。

中心部以外の郊外の拠点をしっかりと作っていき、交通アクセス等で中心部と結んでいこうとその拠点化を目指して参りたいと思っています。その1つが紀伊駅です。県内でも非常に乗降客が多い駅ですが、駅前広場が狭いのでターミナル駅としてしっかりと強化していきたいと思っています。それと南海本線と加太線が交わる紀ノ川駅のバリアフリー化も進めて参ります。

これも拠点化の1つですが、西コミュニティセンターがこの4月にオープンします。西コミュニティセンターは砂山地区内にあり、いろんなイベントができ、交流の場にもなるオープンスペース、キッズスペース、テラス等、様々なスペースがあります。交流、学習の場或いは防災の拠点として活用していきたいと思っています。もう1つは郭家住宅です。国指定の重要文化財に昨年新たに指定されました。県と力を合わせて公有地化を図っていき保存活用につなげたいと思っています。

第6ブロックは和歌山市の宮地区で、コミュニティセンターの整備をして参ります。和歌山市には10ブロック10館構想というのがあり、それぞれのブロックで1館ずつコミュニティセンターを作ることになっており、今回が9館目になります。残っているブロックは市役所の近くのブロックなので、実質上は今回の9つ目の第6ブロックにできることで、それぞれの地域にコミュニティセンターがあることになります。近くには近畿地方で初めて発見された貝塚の鳴神貝塚があります。鳴神貝塚も文化公園としてしっかりと整備していきたいと思っています。

紀の川の河川敷の利用をしていきたいと思っています。様々なスポーツができる場所や公園を整備していく一環なんですけれども、第5緑地にグラウンドゴルフ場やゲートボール場を整備し、また市民スポーツ広場を拡充していき、よりスポーツに親しんでもらえるよう紀の川の河川敷を整備していきます。

だいたい1000人に1人が先天性難聴の可能性があると言われています。早期に発見することが非常に大事で、概ね生後3日以内に実施する新生児の聴覚検査に対する費用を補助していこうという事業です。1人当たり上限が5000円です。また、1か月児の健康診査を民間の医療機関で検査を受けてもらう場合に1人当たり6000円を上限に補助させていただきます。できるだけ早期に健康診査を受けていただき、先天性の病気の早期発見や乳児の健康保持に努めていきたいと思っています。

母子の産後ケアは非常に大事だと思っていますが、なかなか来てもらいにくいというのがあり、助産師等がお宅へ訪問していろんな聞き取り等指導させていただくアウトリーチ型の事業を追加したいと思っています。利用件数も多くなってきていますし、産後ケアサービスをより充実していきたいと思っています。

より楽しくスマートな子育て環境をしようということで、楽しみながら保育をするのが一番です。子育て支援アプリを導入して、子育て情報、イベントや関連施設での交流等を集約してプッシュ型で送らせていただく事業です。また一時預かり利用予約システムの導入で、保育園に通ってない児童がいる家庭の方が一時的に利用していただけることになってます。就労の都合であるとか、或いは育児の中でリフレッシュしたいとか、裁判員になられたとかそういった中で一時預かりを利用するのですが、そのシステムを導入していきたいと思っています。それとこども未来ギフトです。昨年からお米の配布も始めたんですけども、非常に人気が高くて、さらにメニューを追加したいということで、読育の絵本、眠育のスリーパーのギフトを追加させていただきます。

就労されてない方が、様々な都合で子供を一時的に預けたいという声もあり、こども誰でも通園制度を和歌山市の公立保育所で7年度からスタートしていきたいと思っています。1人当たりにつき月10時間であるとか時間の制約はあります。今回実施する施設は公立保育所2施設となります。待機児童がなかなかゼロにならない状況で、待機児童の解消に努めることにより保育を無理なく安心してできると思っています。潜在保育士が市内の中にかなりおられるということで、潜在保育士を採用された場合に一時金の支給をさせていただきたいと思います。市外からの移住者には最大30万円、市内に居住されている方には最大20万円を支援させていただきます。

安心して保育を受けられるようにということで病児保育を現在2ヶ所でしていますが、民間企業の方に協力いただきまして1ヶ所追加できることになりました。これからも保育環境の充実を図っていきたいと思います。

今物価高騰の影響により食材等で私立保育所が非常に苦労されています。そうした食材であるとか光熱費への物価高騰分の補助をしようということで実施させていただきます。

4月から夜間中学校が開校します。今は9人ぐらいの予定なんですけれども、そこからスタートしていければと思っています。外国人の方或いは学び足りなかった方等に参加していただければと思います。

次はヤングケアラーへの支援です。ヤングケアラーが法改正により支援の対象となる中で、こども家庭センターにコーディネーターを配置することによって、ヤングケアラーの早期発見、継続的な見守りや相談支援等、孤立させない支援体制の構築を図っていきたいと思います。

中学校の全員給食化に向けて中学校給食センターがこの7年度内に完成する予定になっています。8年度からは全員給食、そして中学校給食の無償化を開始させていただきたいと思います。あわせて給食については、主食である米を含めたオーガニック給食を初めて全小学校で出させていただきます。

中学校の体育館の空調整備については7年度で全て完了します。今まで小学校の体育館は、非常に数が多いのでなかなか整備ができていなかったんですけど、7年度より整備を行っていくことになりました。災害時の指定避難所としても活用されますので、避難所の環境の充実にも努めていきたいと思っています。

人口減少下の中でも、誰もが安心して暮らせるまちづくりということで、物価高騰対策を行います。これは国の臨時交付金を活用して7年度もプレミアム付きの商品券を発行させていただきます。プレミアム率は30%で、5000円で6500円分が買えることになります。省エネ家電についても冷蔵庫であるとか空調について、最大5万円の補助をさせていただきます。低所得者支援給付金は1世帯当たり3万円で対象世帯が和歌山市で約5万3000世帯です。できるだけ早期に3月下旬から給付を開始させていただきたいと思います。あわせて定額減税の補足給付金を不足が判明した方に不足額を給付させていただきます。対象者は約4万2000人です。

昨年から住宅の耐震化の希望が非常に増えており、地震に対する不安が広まっています。これも能登半島地震で家屋倒壊が原因で多くの方が亡くなられたこともあって、そうした不安が広がってる中で、できるだけ住宅の耐震化のペースを上げたいと思っています。補助金が大体116万円だったんですけども、リフォーム補助金と合わせれば一挙に約151万円まで補助させていただくのでかなり自己負担が少なくなります。ぜひこの機会に活用していただければと思います。また移住者の空き家改修と合わせれば約181万円まで補助します。現在使われていない空き家等も移住者の空き家改修と耐震化を利用していただければ自己負担が少なく済みますので活用していただければと思います。

気候変動による災害が年々激甚化しています。内水による被害も最近大きくなってきました。寝てる間に水位が上がり枕元まできているという事例もあるので、内水に対するハザードマップを作成していきます。小規模河川についても氾濫でお亡くなりになる方は全国でもおられました。これは昨年からやってるんですけども、小規模河川の洪水ハザードマップの作成ということでこの2つについて新たにハザードマップを作成していきたいと思っています。

これは以前に定例記者会見で発表しました安否確認の表示なんですけども、家族が全員逃げられたとわかる物を外に表示することによって、倒壊箇所での捜索を素早く行えるようにしようということで始めました。やっぱり統一的なものが欲しいという意見もあり、市の方で補助させていただくことになりました。安全確認の黄色い布を全世帯に配布する予算を組ませていただいて、希望のある防災会等へ配布していきたいと思っています。

水道の漏水を検知しようということで、衛星で水道水の漏れを検知できる技術が出てきたので、その衛星からの情報を元に漏水の箇所や疑いのある箇所を把握し、効率よく調査していこうということになりました。漏水或いは道路陥没に繋がりかねないようなこともありますので、しっかりと把握していきたいと思っています。それと水道の配水管が非常に老朽化してきていますので、配水管の老朽化対策を拡大することにしました。約35%拡大して参ります。

和歌山市の大きな事業は概ね終わってきているんですけども、市民のニーズが身近なところの生活関連に移ってきています。そうした中で、避難路に使える道路であるとか通学路であるとか生活関連道路の安全性を確保するために、新たな組織をつくり昨年度の予算より約17%増の2億円拡充します。買い物困難地域が市内で増えてきています。新たに企業が立地する際の促進奨励金は、スーパーマーケットは対象ではありませんでしたが、7年度から半径1キロ以内にスーパーマーケットがないところは奨励金の対象になります。

河西橋は、河北と河南を結ぶ2輪車と歩行者専用の橋で、令和7年夏に供用開始します。

粗大ごみの戸別収集をスマホから簡単に申し込みできるようにオンライン化します。それと家庭ごみを玄関に置いていただいていたら玄関まで取りに行きますというふれあい収集が、今まで70歳以上かつ要介護3以上が対象だったんですけども、65歳以上かつ要介護2の方まで幅を広げました。ぜひふれあい収集を活用していただければと思います。

帯状疱疹が非常に大きな問題になっています。帯状疱疹の予防接種で65歳の方、5年の経過措置として70歳~100歳まで5歳刻みの方、また令和7年度のみ100歳以上の方を対象とした定期予防接種を実施させていただきます。また和歌山電鉄貴志川線の70おでかけ回数券ですけども、6年度は3か月間が有効期間で、少し短いというお話もありましたので、6か月に延長して引き続き販売していきたいと思っています。最後のところで、障害者の相談に乗る基幹相談支援センターを増設していきたいと思っています。

中小企業の脱炭素をさらに推進するために照明のLED化も含めて、中小企業の脱炭素経営に対しての支援をしていきたいと思っています。あわせて物価高騰等の設備等に対する支援にも重なりますので、中小企業の支援をしっかりしていきたいと思っています。

令和7年度の一般会計の予算は過去最大の1603億9528万4千円となりました。過去最大なんですけども、これまでは当初予算はマイナスで3年前から収支均衡型になりました。3年連続で収支均衡の予算を組むことができたのとあわせて財政調整基金も170億円を超える見込みで、財政の健全化に向けて随分進んで参りました。予算合計が特別会計、公営企業会計合わせると2990億円という非常に大きな金額になります。本体での伸び率が4%という形になっています。歳出で見ると福祉関係、特に民生費関係が非常に多くなっています。10%増で、これから福祉関係の予算は増大する一方で、こうした財源をしっかりと確保することが大事だと思っています。減った部分は消防費で消防関係のシステムが完成してきました。また教育費については、今回経済対策補正でかなり要望させていただいて、トータルとしては教育関係予算が21%ほど増えています。そうした中で、できるだけこれからの財政の健全化を図りながら、福祉にもしっかり充当していける、そんな予算にできたんじゃないかなと思っています。

発表は以上でございます。よろしくお願いします。

記者の質問事項

(記者):

当初予算のポイントのところで、個別の説明の方に急がれた関係で、今の収支均衡とか財政健全化ということではなく、冒頭の7年度当初予算のポイントを改めてご説明いただけますでしょうか。

(市長):

令和7年度予算は民間企業と連携、共創しながらまちの発展を目指しつつ、福祉の充実を図る、成長と福祉の好循環を形成する予算とさせていただきました。

(記者):

冒頭の説明の中で文章には地方経済とあるんですけれども、市長は地域経済とおっしゃったんですが、和歌山市の経済という理解でいいんですよね。

(市長):

和歌山市の経済です。

(記者):

令和7年度予算としてこういうふうにまとめていただいて、中に2月補正の額も含めて、項目立てて説明をされているんですけれども、私どもが紹介する際に、例えば中学校の給食センターとか、余りにも7年度の規模が小さくなっているので、これまでの経緯も含めて補正もあわせて取り上げたいと思ってるんですけれども、差し支えないですか。わざわざ2月補正もと断るのも少し煩雑なので、その辺のところいかがですか。

(市長):

現在国の当初予算は非常に少なくなっています。経済対策補正予算が国は非常に大きな部分を持っているので、実質的には執行もその翌年度になってきます。ただそういう意味では、昔もあったような14か月予算であるとかそういった形に近い形になっていて、今回はもう経済対策補正予算と当初予算を合わせた形で説明させていただくのが一番実質的だなと思い、こういった形で説明させていただきました。

(記者):

全体の規模の話で、今回初めて1600億円を超える過去最大の大型予算となっていると思いますけれども、その理由、要因としてどのようなことをお考えか教えてください。

(市長):

先ほども説明しましたが、歳出が増えている理由は福祉予算がかなり増大しています。特に高齢者或いは障害者の支援といった福祉関係が非常に増えてきています。また子育て支援等もいろんな無償化も進めていますし、全体的には人にかかる関係の予算が、かなり増えているので歳出としては増えている状態です。歳入の方についても、いろんな民間企業との連携共創による民間投資も入ってますし、また国の効率的な予算も活用させていただきました。そういったところで、歳出も増え、歳入も増えた状態になり、均衡の予算がつけれたのだと思っています。

(記者):

財政調整基金の取り崩しの回避が3年連続となったのは26年ぶりということなんですけれども、それを達成したことの受け止め等、どうして可能になったと考えてらっしゃるか教えてください。

(市長):

私も就任してから財政調整基金を取り崩さないし、過去の借金を返済していき、財政の健全化というところに重きを置いてきました。3年前に始めて26年ぶりに収支均衡型予算ができました。そうした面では財政の健全化に対して、非常にうまくきてるんじゃないかなと思っています。財政調整基金の例えば、今回補正の中でも財政調整基金の一部を庁舎の建て替え等未来のまちづくり基金に積み立てています。多額の市債残高があるわけですけども、将来に備えていこう、そして将来世代に負担をかけたくないという思いもあって、できるだけ減らしたいという思いで予算を組ませていただいています。

(記者):

これが可能になった一番の要因は何だと思いますか。

(市長):

さきほども申し上げた話なんですけど、歳出をできるだけ効率化して、効率的なところに振り向けています。それと歳入については同じ答えになるんですけども、民間投資を呼び込みたい。市だけでやれることは少なくなってきていて、イルミネーションもそうなんですけど当初予算が1500万円で3年間イルミネーションやっていただこうというのが、民間の方の協賛が非常に多くて100社以上いただいて、イルミネーションやけやきライトパレードを実施していただいてるんですけども、そうした民間との共創という部分が非常に多くなってきました。民間の資本のノウハウを活用したり、国費もできるだけ有利なものを取っていったりしたことが可能にしたのだと思っています。

(記者):

今市長がおっしゃった将来世代に負担をかけたくないというのは、市債残高も減少傾向にあると思いますけど、そこら辺も市長の意図があれば教えてください。

(市長):

平成19年に和歌山市は財政再生団体に近いような状況になりました。連結実質赤字比率が早期健全化基準を超え、非常に危ない状態であったんですけども、当時は臨財債を除いても3000億円を超えるような起債が生じていました。今は臨財債を除くと2000億円台になっていますが、まだまだ市債残高が大きい状態です。普通の自治体から見ると和歌山市はまだまだ安心できるような状態ではないと思っています。交付税措置されるものを除いた実質的な借金が1700億円台あります。1700億円もあると金利を返すだけでも大変な状態なので、まだまだ減らしていかなきゃいけない。そうした中で財政の健全化に努めているところです。

発表項目以外について

(記者):

予算の説明でもありましたが、水道を衛星で検査していこうとか、埼玉県の八潮市の下水の陥没の問題とか、二、三日前にも水道が何か出たとかありましたが、これらの事案を見て和歌山市で今まで経験したことは予算とかに反映できているとお考えでしょうか。

(市長):

それは十分反映しています。例えば、水道では毎年老朽化対策の費用は非常に少ない予算でした。企業局とも相談して最終的には2倍ぐらいの予算になっています。毎年老朽化している箇所が増えていく中で、老朽化部分を減らしていくことが大事なので、予算上も増やしましたし、今回衛星を利用して老朽化して水漏れしているような箇所を一挙に把握して、効率的な執行にも繋がりますので、そういったところは十分反映させていただいてます。また点検等についてもしっかり点検していくということで、過去の経験を活かしています。

(記者):

過去の漏水とか陥没とか、水管橋が落ちるとかいろいろあったんですけども、今の各地で起こっている、関連付けて注目を集めたりはしていますか。例えば他府県から照会があったりとかはあるんですか。

(市長):

照会があったりとかはないです。例えば水道であれば、国交省から水管橋の復元はどうやったんだとかはいろいろ聞かれたので、今の全国の水道で活きているんじゃないかなと思っています。

(記者):

すみません予算関連に戻ります。防災に関して、昨年度も柱の1つで次の年度も耐震化ですとか、体育館の空調整備といったお話がありましたが、防災に関しては予算で、どういったフェーズに入ってるとお考えでしょうか。

(市長):

防災予算の全体ですか。

(記者):

はい。

(市長):

防災の括りをどうするかもあるんですけど。例えば小学校の体育館の空調整備も、防災関連予算として位置付けています。そうした面を含めると、防災予算はかなり膨らんでいます。小学校体育館は、和歌山市では50校以上の空調を整備しなければいけないので、かなりのハイペースでこれからしていかないといけないと思っています。全体的な防災予算というのはまだできていません。どれを防災予算に入れるかという括りはやっていなくて、予算項目別で性質別や款別では整理をしているんですけども。今のところまだできていないので、必要であればまた出させていただきます。

(記者):

対策の中身としては、これまでやってきたことがどういうふうに進んできてるみたいな市長の所感はございますか。

(市長):

まず国土強靱化基本計画が国で平成26年にできました。和歌山市では国土強靱化に基づく地域計画を平成28年に策定しました。県とともに国土強靱化地域計画は策定したんですけども、それ以来、毎年地域計画に基づいて、強靱化防災関係はやってきています。国の国土強靱化の加速計画がもうすぐあるので、実施中期計画へ入ってくることになります。その中で、予算の枠も決まってくるので、さらに次の国土強靱化の防災関係についてもしっかりと組み込んでいきたいと思っています。

(記者):

予算のことで、先ほど紀伊駅前広場の整備のところで、こういう中心部以外の拠点化をして、つないでいきたいというお話でしたけども今回は紀伊駅前ということですけど、今後も何ヶ所かお考えということで、どういう場所をお考えなんでしょうか。

(市長):

まずは中心市街地を活性化していかないと郊外に広がっていかないので、中心市街地の活性化を中心にやってきました。今後、中心市街地以外の集落をどうするのかという問題があるんですけども、郊外の集落を拠点化していきたいなと思っています。それぞれの拠点がコンパクト化していって、市民サービスが受けられやすくなり、歩いて暮らせるようなまちづくりをやっていければと思っています。紀伊駅だけではなく、地域の個性を生かしながらそれぞれの郊外についても拠点化していきたいと考えています。

(記者):

駅とかでしょうか。どういった場所が想定されますか。

(市長):

市街化調整区域内も含みます。例えば、四季の郷を中心とした地域であれば伊太祈曽駅付近ですが、四季の郷は観光にも繋がるし市民の憩いの場にもなるし、熊野古道が近くに通っており、移住者も呼び込めるような地域でもあります。或いは今整備している和泉山脈の丘陵部もあるし、次の拠点開発の場所の候補としてはいろいろあります。和歌浦も観光を中心とした拠点化になってくると思っていて、それぞれの地域の拠点化を進めていければと思っています。

(記者):

今回和歌の浦ブランド化プロジェクトであったり、かなり市のPRにかけるお金もあると思うんですけれども、4月からは大阪・関西万博も始まりますし、PR関連での思いというか意気込みを教えていただければと思います。

(市長):

和歌山市は、様々な歴史や文化がありながらあまり発信できていなかったところがあります。発信をしっかりプロモーションとしてやっていきたいという思いがあって、今回予算をかなりプロモーションにかけさせていただいてます。ただ、発信だけでは駄目なので、地域の魅力も上げていくブランド化という形で実質的な魅力を上げて、体験型コンテンツを始め、いろんなコンテンツを作っていき、こんなことがあるから和歌山市に来たいと思ってもらえるようにしていきたいです。地域の魅力づくり、そしてそのプロモーションをしっかりやっていきたいと思っています。もう1つは、和歌山市が高野山や熊野古道への入口にも当たるので、ゲートウェイとしての和歌山市というところもプロモーションでしっかりとやっていきたいと思っています。

 

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