市長記者会見 令和6年9月30日

 

ページ番号1060090  更新日 令和4年8月4日 印刷 

9月市長定例記者会見
【令和6年9月30日(月曜日)10時~】

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市長発表事項

発表項目

【市内住宅地平均地価が 34 年ぶりに上昇-人口減少下でのコンパクトシティ政策-】

おはようございます。9月最後の定例記者会見を始めさせていただきます。本日発表項目6項目ございます。和歌山市内の住宅地の平均地価が34年ぶりに上昇に転じました。ようやく和歌山市も住む土地の平均価値が上昇に転じたということで、非常にありがたいと思っています。地価上昇地点を見ると、市内の中心部が多くなっています。平成26年度からコンパクトシティ政策、効率的で持続的なまちづくりをしようと、市内の中心部に空き校舎を活用した大学誘致、リノベーションや開発規制の条例も平成28年に無秩序な郊外への開発を抑制するということで改正しました。まちなかへの転出入を見ると、これまでは転出も多かった時もありますが、平成30年からは、継続的にまちなかへの転入超過になってきています。また、人口予測で見ると、人口減少はなかなか止まらない中で、当初、平成22年ベースで予測した国の社人研の予測値に基づく推測よりも実績の方が、約1万人上振れしてきています。郊外の方の拠点化と合わせて、中心部と郊外とのネットワーク、公共交通等で繋いでいくという多極型のコンパクトシティ政策をさらに進めていきたいと思っています。

【令和6年度自動運転実証運行について~実証運行の受託候補者が決定~】

今年の冬に自動運転の実証運行を実施しましたが、引き続き、今年度も来年の1月からの予定で、自動運転の実証運行を実施したいと思っています。今年度は、和歌山バスと連携して、運転手に和歌山バスの乗務員に入ってもらいます。また、今回は、JR和歌山駅のバス乗降口まで乗り入れさせてもらいたいと考えています。実証ルートについては、左回りでJR和歌山駅から西汀丁の交差点、県庁前の交差点、和歌山城をぐるっと1周してJR和歌山駅前まで戻るという循環型のコースで、距離も去年の2倍以上になります。今回の車両はEV車両で、観光客が乗りたくなるような小型車両です。NTTビジネスソリューションズ株式会社が受託していただけるということで候補に決定しました。完全自動運転のレベル4に向けては、信号連携や遠隔監視も必要になってきますので、それも合わせて実証し、早期のうちにレベル4の実証運行を行い、本格運行に繋げていければと思っています。

【市堀川夜市が10月1日(火曜日)から開催 ~「かわまちづくり」と連携し水辺空間の利用を進めます~】

市堀川の夜市が10月1日から開催されます。これは私もすごく想いがあって、平成27年、28年に市営駐車場を活用して屋台村をやりました。その時は、市からも補助金を出して試験的にやりましたが、駐車場だったので歩道がなく、人が溢れたらだめだということで、警備費用が非常にかかり、民間の方が独自でやるところまでいきませんでした。そうした経緯を踏まえて、市営駐車場を水辺空間として市の公園にして、屋台村等で活用してもらいます。民間の方が、まず3年間続けていただき、できたら3年以内に自走して、市の補助金なしで通年開催できるように持っていきたいと思っています。水辺空間の活用と合わせた屋台村ができていくんじゃないかなと思っています。和歌山市内は、夜に閉まる店が多いですが、夜10時まで開催していただけるということで、非常に賑わいにとってありがたいことだと思っています。

【空き店舗お試し活用「まちなかイロドリ」をぶらくり丁商店街・北ぶらくり丁商店街で開催します】

和歌山市は非常にシャッター街が多いということで、空き店舗を2日間お試し活用していただきます。合わせて、人に多く来てもらうよう周辺でいろんなイベントを開催し、2日間でお試し活用の結果、実営業につなげていただければと平成27年度から続けてきました。対象物件がこれまで延べ56物件のうち24物件が実営業につながりました。今までは面的にいろいろなところで空き店舗を活用してきましたが、今年度は線でつなげたいと思っています。ぶらくり丁や北ぶらくり丁で、お試し活用する空き店舗をできるだけ線につなげていくことにより、さらに商店街の活性化につながればと思っています。今年度は、ぶらくり丁・北ぶらくり丁で8店舗が限定出店します。大勢の方に来ていただくと共に、空き店舗の実営業につながればということで実施していきたいと思っています。

【「サマータイムレンダ」の劇中に登場したスポットがいっぱい アニメの舞台「日都ヶ島」のモデルになった「友ヶ島」の玄関口『野奈浦桟橋』がこのたびリニューアル!!】

友ヶ島の桟橋が非常に老朽化していました。ようやく桟橋が新しくなり、10月9日から供用します。友ヶ島といえばサマータイムレンダが非常に有名になっており、海外からサマータイムレンダを目がけて来ていただける方もいます。友ヶ島の砲台跡は、これまでコスプレ等でも非常に賑わった時がありますし、葛城修験道の始まりの地でもあります。虎島から始まり、山岳宗教としては非常に珍しく、海から始まる修験道もこの友ヶ島です。灯台を始め、砲台跡、また夕陽も綺麗で、新しくなった桟橋を活用していただき、友ヶ島、また加太へ全国からぜひお越しいただければと思っています。

【北辺櫓群の整備に向けた調査が前進!-TV番組ロケ及びお堀の清掃活動へのご協力に感謝-】

先日ロケをしました北辺櫓の反響が非常にありました。当日は非常に多くのボランティアや関係者の皆さまにご協力いただけたので、当初の目的が達成できたのではないかと思っています。このロケに合わせて、石垣基礎部分の調査をしたいと思っていました。基礎部分の調査もできましたし、翌日にはドローンを活用して3次元の測量ができたので、今後の北辺櫓の整備に向けて大きな進展になったと思います。当日に捕獲した様々な生物等も状況に合わせて対応させていただいてます。遺物は、8点ほど貴重な瓦等が出てきました。また石垣の基礎部では、90個以上の刻印が入っていることも発見されました。和歌山城の魅力も全国にもPRできたし、取り組みとしては良かったのではないかなと思っています。

発表項目は以上でございます。

よろしくお願いします。

記者の質問事項

(記者):

自動運転実証運行ですが、前回の実証運行を踏まえて、今回の市長が特に視点としてお持ちの検証したい部分を教えていただきたいです。

(市長):

今回も自動運転レベル2で運転手が横に乗って、操作はしませんが補助的につきます。自動運転レベル4は、一定区間において運転手も乗らない完全自動運転になります。レベル4になることで、運転手不足や今後のバスの効率化・採算性の向上にもつながるので、自動運転化を目指していきたいと思っています。今回の実証運行は、レベル4に向けてさらに距離を延ばし、循環ルートにしました。また和歌山バスに協力いただいて、前回は駅の中に入れませんでしたが、駅前乗り場から乗れるように調整しています。けやき大通りは本市のメイン通りで、非常に乗降客も多く、通勤時間帯はバスの頻度が非常に高くなっていますが、その時間帯をできるだけ自動運転で補助することによって、大型バスの頻度を減らし、より効率的な乗客の輸送につながると思っています。JR和歌山駅と和歌山城の区間は距離的にもいいし、和歌山城は観光地でもあるので、観光客にも乗ってもらえるようにという点を、今回特に力を入れました。EVのグリーンスローモビリティに近い車両で最大速度が19キロになっています。19キロでも結構早いですが、安心して乗れる車両になっているので、観光客の方にも乗っていただき、検証できればと思ってます。

(記者):

前回よりも定員が減っており、小型のものを使うというのは、その辺は一応対応できるというか、十分だとお考えになっていらっしゃいますか。

(市長):

定員数と頻度は関係すると思いますが、前回は1便あたりの乗車人数の最大が11名でした。今回は運転手含めて12名なので、実質乗れるのは11名までですが、乗降客のニーズによって頻度を高めることで、対応可能だと思っています。

(記者):

今のお話ですと、もっと頻繁に循環するのと、前回は夜間の運行があったと思うんですけどその辺はいかがですか。

(市長):

夜間もやりたいと思っています。今回10日間ということですけど、日数も含めて時間帯をこれから業者と詰めることになっています。

(記者):

後で担当の方にも聞きますけれども、この信号連携と遠隔監視っていうのを簡単にどういうことをやるのか教えて欲しいです。

(市長):

信号連携は、今までセンサーやカメラで信号の赤・青を判断することになっていましたが、それを信号とデータ連携することで、より正確に信号の変わるタイミングを判断できるものとなります。遠隔監視は、自動運転車両内外のカメラ映像等を遠隔監視システムを用いてリアルタイムで確認するものとなります。

(記者):

もともと始められる際にできるだけ令和7年度からはレベル4を目指すというふうにおっしゃってたと思うんですけど、もう一度、その先の社会実装に向けて、意気込みというか、お考えを聞かせていただけますか。

(市長):

これから自動運転というのは、世の中の常識になってくると思っています。特に路線バス等は、運転手不足、また乗降客の減少による採算性の悪化等、地方都市においては非常に大きな課題になっています。今後、自動運転がそうした課題に対して、非常にいい結果をもたらしてくれるんじゃないかなと思っています。今後そういったDX化を通じて、地域の方々に公共交通に乗っていただき、さらには、観光客の方にも乗っていただくことで、地方の公共交通の維持や活性化につながっていければと考えています。

(記者):

今の質問に関連してなんですけれども、今年2月に行った実験から見えた課題を改善するという意味で、もし今回のポイントがあれば教えてください。

(市長):

乗車後にアンケートを取った中では、非常に乗り心地がよかった、ブレーキが少しきつかったなど、様々な意見がありました。特に乗り心地の面では、プラスの面が非常に多かったと思っています。今後、実用化に向けていけるかという点で、前回は日数も少なかったし、距離も少なかったということで、今回は交差点の右左折も実証します。左折するところが3ヶ所あるのと、右折で入るところも1ヶ所あります。そうした新たな面も含めて、今回の実証の中で、前回できなかったことをさらにカバーしていければと思っています。

(記者):

お堀の話で、土木専門の市長さんが、実際入られてどんな感触をお持ちになったのかということと、土木工学的な側面でおっしゃられるかどうかわかりませんが、感想などを聞かせていただければと思います。

(市長):

まず市としては、石垣の調査が目標でした。北辺櫓群をこれから整備していきたいということで、基礎となる石垣調査をしっかりやっていきましょうと文化庁からも言われています。水面下に埋まっている部分が、特に重要で、私も実際に基礎部分の調査をしていました。見たところ、割としっかりしているという感じがしました。昔の工法ですが、石垣基礎部についても割としっかりしてるので、そのまま使えるんじゃないかと思っています。ただ万が一壊れたりしたら大変なので、今回3次元調査をして、地震等で壊れても元の形に戻せるような調査をし、速やかに復旧できるようにしたいと思っています。そうした中で北辺櫓の設計・検討に入っていければと思っていますので、非常に効果があったんじゃないかなと思います。

発表項目以外について

(記者):

自民党の総裁選挙についてなんですけれども、今まだ総裁という段階ですけれども、明日新しく総理が変わるということも含めて尾花市長の石破新総裁に期待するところがあれば教えてください。

(市長):

石破さんは地方創生に非常に力を入れてこられました。地方の活性化に対して、非常にいろんな形で前向きにされてきた。和歌山市も全国の地方都市も、東京一極集中、そして圏域内での一極集中というところも進んでいます。その原因は、やっぱり若い人がどんどん流出していくのが止まらないということがあって、我々地方にとっては、大都市に流出しなくてもいい若者を何とかとどめたいと思っています。県外へ、特に大都市へ出て行ってしまっていますが、福祉、子育て環境、まちの魅力といった地方創生のところに力を入れていただけないかなというのが我々の切なる願いです。お金のあるところが、福祉や子育ての部分をどんどん充実させていって、圏域内の一極集中であるとか東京集中が進むというのは、国の責任において財源も平等にしていただきたいし、地方創生に思い切って舵を切っていただければと期待しています。

(記者):

選挙で逆転みたいなところがあったんですけども、その辺、ご覧になっていかがでしょう。

(市長):

私も別に誰がということは持ってなかったんですけども、和歌山県は石破さんが1位になったということで、自民党員の意思が反映できてよかったんじゃないかなと思っています。全国的に見るとそれぞれ地方によって考え方も違うところであって、それはもう当然の結果じゃないかなと思います。

(記者):

解散総選挙が10月27日にもという報道がありますけれども、その点についての受けとめと、個人としてどう対処されるかとかあれば、おっしゃられる範囲でお願いします。

(市長):

解散自体は総理の特権事項ですので、総理が決めるもんだと思っています。野党の方も、立憲や公明党の代表が代わられています。国会等の論戦も踏まえて解散の時期が決まってくるんじゃないかなと思います。我々としては、まず選管を抱えていますので、解散に備えた準備は、しっかりやっていかなきゃいけないし、個人としても今後国政の中で地方の大事さ、重要性をしっかり訴えていきたいので、国政選挙が開催されて新たな国の舵取りが決まっていけばと思っています。

(記者):

和歌浦1300年についてなんですけど、この前、遠北宮司がすごく期待していましたが、これについて今思っていらっしゃることとか、感想をお願いできますか。

(市長):

10月5日から和歌の聖地和歌の浦誕生1300年の記念行事が始まります。いくつも事業はありますが、市でも独自事業として市立博物館で聖武天皇の特別展を開催したり、なぜ聖武天皇が就任してすぐ玉津島行幸されたのかとか、そうしたところをしっかり捉えていって、和歌山の魅力を分析していければと思います。10月27日が玉津島行幸の1300年に当たるということで時代行列を行います。まず奈良時代の聖武天皇から始まり、和歌を通じての時代変遷になりますので、聖武天皇時代の万葉歌人であるとか、そういったところが行列されます。実行委員会から発表しましたが、平安時代の和歌に非常に詳しい歌人であった藤原公任役としてNHKの「光る君へ」に出演されている町田啓太さんも来ていただけるということで非常にありがたいと思っています。丹生神社さんに聞いていたら、非常に関係が深かったという話なので、江戸には和歌祭もありますし、江戸も和歌は非常に活発でしたので、そうした時代背景で奈良から平安、鎌倉、室町、そして現在へと、実行委員会では未来へもということで、いろいろ考えていただいています。時代絵巻は、ぜひご覧いただいて、和歌の本当の発祥地である和歌の浦の魅力を多くの人に感じていただければと思います。大変期待していますので、ぜひお越しいただければと思います。

(記者):

昨日オープンされたあしべ庵はご覧になってどうでしたか。

(市長):

あしべ庵は、もともと福島嘉六郎邸で明治時代に捺染業紀州ネルで非常に活躍された方が、昭和4年に別荘として建築されたものです。ずっと空き家だったので落ち葉などの清掃活動が大変だということで、地域の方から平成29年頃に私の方に、市で活用できないかと打診があり、買収させていただきました。結果的には非常にいい建物になったと思っています。数寄屋造りで、前に庭園があって、後ろには聖武天皇や万葉歌人が登られた奠供山があって、さらには伽羅岩という模様が非常に綺麗な珍しい岩が全面にあります。和歌浦については非常に多くの方が活動してくれています。文化や歴史が集積してる場所は、和歌山でも珍しいので、今後多くの方の観光拠点や情報発信拠点として、また活動されている方の拠点としても活用いただきたいです。この文化や歴史を守っていただくとともに、全国、海外に発信していければと思っています。そうした面では、1300年の行事にも繋がるということにもなりますので非常によかったんじゃないかなと思ってます。

 

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