経営所得安定対策等の概要
経営所得安定対策では、担い手農家の経営の安定に資するよう、諸外国との生産条件の格差から生ずる不利を補正する交付金(ゲタ対策)と、農業者の拠出を前提とした農業経営のセーフティネット対策(ナラシ対策)を実施しています。
さらに、食料自給率・食料自給力の維持向上を図るため、米粉用米、麦、大豆など戦略作物の本作化とともに、地域の特色を活かした魅力的な産地づくり、高収益作物の導入・定着等を進め、水田のフル活用を図る水田活用の直接支払交付金を実施しています。
水田活用の直接支払交付金
水田で麦、大豆、米粉用米、加工用米等の戦略作物を生産する農業者に対して、交付金を直接交付することにより、水田のフル活用を推進し、食料自給率・自給力の向上を図ります。
交付対象者
水田を活用して販売目的で対象作物を生産(耕作)する販売農家・集落営農
支援内容
1.産地交付金
「水田収益力強化ビジョン」に基づき、地域の特色を活かした魅力的な産地づくりに向けた取組を支援します。
国から配分された資金枠の範囲内で、和歌山県と和歌山市農業再生協議会が助成内容(交付対象作物・取組・単価等)を設定しています。
取組内容 |
対象作物等 |
交付単価 |
---|---|---|
高収益作物の作付・販売 | 野菜、果樹、花き、花木 |
11,000円/10a |
地域振興作物の作付・販売 | なす、とうがん、きゅうり、しょうが |
31,000円/10a |
地域振興作物の作付拡大 | 前年と比較して栽培面積の増加面積分 |
6,000円/10a |
※令和5年度産の単価になります。交付単価は、変更することがあります。
※果樹は、2019年度から2023年度の5年以内の新植に限り対象
取組内容 |
交付単価 |
---|---|
そば・なたね、新市場開拓用米、地力増進作物の作付(基幹作のみ) |
20,000円/10a |
新市場開拓米の複数年契約(3年以上の新規契約を対象に令和5年度に配分) |
10,000円/10a |
2.戦略作物助成
対象作物 |
交付単価 |
---|---|
麦・大豆・飼料作物 |
35,000円/10a |
WCS用稲 |
80,000円/10a |
加工用米 |
20,000円/10a |
飼料用米、米粉用米 |
収量に応じ55,000円~105,000円/10a |
※基幹作のみ対象
※飼料作物は、飼料用とうもろこしを含む
※多年草牧草について、当年産において播種を行わず収穫のみを行う年は1万円/10aで支援
※飼料用米、米粉用米について、過去実績から標準単収以上の収穫が確実だったと認められる者には、自然災害等の場合でも、特例措置として標準単価(8万円/10a)で支援
申請手続のスケジュール(産地交付金)
内容 | 提出期限 | 提出書類等 |
---|---|---|
申請 | 6月30日 |
(1)交付申請書 (2)振込口座届出書、振込先通帳の写し ※新規申請の方、振込口座を変更する方のみ (3)営農計画書 ※農業共済未加入者のみ |
実績報告 |
12月10日 |
(1)実績報告書兼誓約書 (2)販売伝票等の写し(対象作物ごとに必要) |
※出荷・販売契約書、販売伝票等、種子や苗の購入伝票、作業日誌等については、5年間保管しておいてください。
水田活用の直接支払交付金の制度見直し方針について
令和4年度以降、今後5年間に一度も水張りが行われない農地は、令和9年度以降、交付対象水田としない方針が国から示されました。これは、転換作物の生産が定着した農地の畑地化を促し、水田機能を維持しつつ転換作物を生産する農地については、水稲と転換作物とのブロックローテーションによる地力の回復と収益性の向上を促すことを目的としています。
1.交付対象水田とは
前年度において水田活用の直接支払交付金の交付対象水田に該当したもの。ただし、「2.交付対象外水田とは」に該当する農地を除きます。
※交付対象水田の面積については、田本地面積(水張り面積)とし、畦畔、はざ場等の作物の作付けが不可能な農地は含みません。
2.交付対象外水田とは
(1)現況において非農地に転換された土地、または、転換されることが確実と見込まれる農地
(2)畑地化し水田機能を喪失する等水稲の作付けを行うことが困難な農地(畦畔や用水路がない等)
(3)3年間連続して作物の作付けが行われておらず、その翌年度も作付けが行われないことが確実な農地
(4)今後5年間に一度も水張り(水稲の作付)が行われない農地
交付対象水田の水張り確認方法について
水稲の作付けにより確認することを基本とします。 水稲の作付けを行わない場合は、以下のすべてを満たしていれば、水張りを行ったものとみなします。
- 5年間に一度以上、水張り(湛水管理)を1か月以上行う。
- 連作障害による収量低下が発生していない。
水張り(湛水管理)の実施前・実施後は、和歌山市農業再生協議会あて下記の書類を提出する必要があります。 届出書をもとに、事務局が現地調査を行います。
水張り(湛水管理)実施前に提出する書類
水張り(湛水管理)実施後に提出する書類
畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)
諸外国との生産条件の格差により不利がある国産農産物(麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょ、そば、なたね)の生産・販売を行う農業者に対して、「標準的な生産費」と「標準的な販売価格」の差額分に相当する交付金を直接交付するものです。交付金支払は、生産量と品質に応じて交付される数量払を基本とし、営農を継続するために必要最低限の額を面積払(営農継続支払)として、当年産の作付面積に応じて数量払の内金として先払いもできます。
米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)
米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)は、農家拠出を伴う経営に着目したセ-フティ-ネットであり、米及び畑作物の農業収入全体の減少による影響を緩和するための保険的制度です。
令和5年度から電子申請ができるようになりました
令和5年度から農林水産省共通申請サービス(eMAFF)で経営職安定対策等の電子申請が可能となりました。現在、申請手続は紙媒体で行われていますが、電子化により、申請者の申請に係る負担が軽減されます。
電子申請を希望する方
経営所得安定対策等の申請をご自宅のパソコンやスマートフォン等で行うためには、以下の手順に沿ってIDを登録いただく必要があります。電子申請を希望される場合は、対面での本人確認が必要となる場合がありますので、まず和歌山市農業再生協議会にご相談ください。
1. gBizIDの登録
最初に、gBizIDを登録します。以下のサイトにアクセスし、必要事項を記入の上、gBizIDを登録してください。
2. 共通申請サービスで申請者用のIDを登録
gBizIDを用いてeMAFFへアクセスします。必要事項を記入のうえ、eMAFFで利用する申請者用のIDを登録してください。
3.本人確認
gBizID に「エントリー」でアカウント登録した場合は、共通申請サービス 上で「本人確認」を行うことで「eMAFF プライム」になり、各種申請が可能 になります。本人確認の方法は、対面での実施又はマイナンバーカードと TRUSTDOCK アプリを使用したオンラインでの実施の 2通りあります。
このページに関するお問い合わせ
産業交流局 農林水産部 農林水産課
〒640-8511和歌山市七番丁23番地
電話:073-435-1049 ファクス:073-435-1264
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。