令和3年度部隊指揮運用訓練
令和3年度部隊指揮運用訓練~中高層建物での火災も任せろ!~(令和3年10月26日)
和歌山県消防学校にて中高層建物での火災を想定した訓練を実施しました
この訓練は、多くの飲食店などが入る6階建ての中高層ビルの2階から出火し、3階のベランダから黒煙が噴出、また上階への延焼危険があり、多数の要救助者が建物内に残されている状況を想定したものです。中消防署、南分署、宮前出張所に勤務する指揮調査隊、警防隊、救助隊、救急隊の計8隊31名で実施しました。
また、各隊の小隊長の指揮能力及び隊員個々の消防活動における技術の向上を目的とし訓練に臨みました。
隊員の活動
中隊長は、出火建物の構造、災害の状況及び要救助者の情報を素早く整理し、各隊に的確な活動指示を送り、指揮調査隊がその補佐を行います。優れた情報処理能力、指揮能力また様々な知識を有したエリート消防吏員たちであり、彼らの現場指揮が災害終息の大きな鍵を握っています。災害が大きくなればなるほど、指揮調査隊の能力が求められます。
今回の訓練でも、出火建物の各階の構造、要救助者情報及び各隊の活動等たくさんの情報を管理し、現場指揮を担いました。
警防隊は、火勢の鎮圧及び隣接建物への延焼阻止を行います。現場到着後、1秒でも早く放水を始めることが要救助者を救い、被害を最小限に抑えることにつながります。その際、現場の最前線で活動する隊員に水を送る機関員も大きな役割を担っています。
中高層建物での火災においては、はしご車での救助活動や放水活動も警防隊の任務です。
今回は、ベランダで逃げ場を失った2人の要救助者をはしごを伸ばし救出しました。
救助隊は、要救助者の救出を最優先で実施します。
実際にスモークマシンにより、煙を発生させ、視界不良な環境で救出活動を行いました。自分の手すら見えない程の暗闇や濃煙の中でも、手探りによって要救助者を見つけ、助け出します。視界が悪く、声も届きにくい中での隊員間の連携、要救助者を搬送する強靭な体力が必要とされます。
救急隊は消防隊及び救助隊が救出した負傷者の観察を行い、病院へ搬送します。迅速的確な観察力が命を救う鍵となります。
複数の負傷者が存在する想定となっていましたが、的確な観察及び管理を行い、対応することができました。
今後の災害活動に向けて
令和3年度部隊指揮運用訓練、無事終了しました!
訓練後は、各隊、各個人で活動を振り返り、良かった点と改善すべき点を抽出しました。頭で理解していても、活動しなければ発見できないことも多く、たいへん貴重な訓練となりました。私たち中消防署の管内は和歌山市の中でも、中高層建物が他の消防署の管内と比べ多いため、より中高層建物火災における活動能力が求められます。また、今回の訓練は中高層建物において火災が発生したという想定のもと、訓練を実施しましたが、災害の種類は多数あり、いつ災害が発生するかわかりません。私たちの訓練に終わりはありません。
これからも市民のみなさまの生命、身体、財産を守るべく懸命に走り続けます。
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