要救助者を鉄塔照明から救え!多種多様化災害対応訓練6(中消防署)

 

ページ番号1037154  更新日 令和3年9月25日 印刷 

和歌山市中心部から南へ約8kmが今回実施する訓練の舞台!

要救助者を鉄塔照明から救え!和歌山市消防局中消防署各隊出動!!

和歌山市の風景

気合は十分!紀三井寺公園到着!

ちょっと、その前に今回実施させていただく訓練場所について紹介します。

紀三井寺公園正面の風景
 和歌山市紀三井寺にある紀三井寺公園

 ここは高校球児の憧れ「甲子園出場」の切符をかけ、全国高等学校野球選手権和歌山大会が行われる場所であり、2021年第103回大会で甲子園全国優勝を果たした智弁和歌山をはじめ、いくつもの感動が生まれた野球場が公園内にあります。

 さらに、収容人数約20,000人を要する陸上競技場も併設されており、サッカーやラグビー、陸上競技など老若男女を問わず、様々なスポーツが連日繰り広げられています。

 そんな和歌山市民が愛して止まない、紀三井寺公園!夜になっても、みんなが気持ち良く体を動かせることができるようにと照らしてくれる鉄塔照明があります。

 いつもありがとう鉄塔照明

 そんな鉄塔照明、定期的に職人さんが塔上まで登り、ライトなどの点検を行ってくれております。

この鉄塔照明の高さはなんと!!50メートル!

鉄塔照明の写真
 普段はあまり気に留めなかった鉄塔照明。

 近くで見るととても迫力があって、何と言っても高い!!

 ところで先ほど職人さんが点検を行っていると申し上げましたが、この鉄塔照明、どのようにして上まで登って行くのかご存じですか!?

これは鉄塔照明の柱の中に入るための進入口です!

最下部にある蓋(進入口)を開けると、中にはしごが見えます。このはしごを使って一段一段登って塔上へ行きます!

鉄塔照明入口の写真

鉄塔照明入口の写真

先が見通すことが出来ない程、高い!!

高い!狭い!暗い!三拍子揃っているとても過酷な環境

鉄塔照明下から上を撮影
 と・・・ここで救助要請!!
 
 ライトを点検作業中の職人さんから、「熱中症で自力では塔上から降りられない。」との119番通報がありました。
 必要装備を付け、急いで現場に向かいます!

和歌山市中消防署高度救助隊いざ出動!

いち早く助けを求めている要救助者のもとへ安全・確実・迅速にはしごを登ります

救助隊到着時の写真

 まずは、進入する開口部から助けを求めている要救助者に呼びかけを行います。

 この日の気温は35.9度、そんな暑さを、ものともせず安全・確実・迅速にはしごを登って行きます。

 それでも、助けるためのロープなどを携行しているため、塔上まで到達するのに約5分程度かかってしまいます。    

 助けを求めている要救助者に絶えず呼び掛けを行い、励ましながら塔上まで登って行きます。

救出準備を行っておる写真
 特殊な機材とロープを使って要救助者と隊員1名(合計体重130kg)を同時に50メートル下の地上に降ろすことができるように設定しています。
 また、自身も転落しないように黄色の命綱(ランヤード)を強固な柱に取り付けて、転落しないようにしています。
 
 隊長から「救出はじめ!!」の合図が出ました。

 少しずつロープを緩めていきます。
救出完了の写真
 無事に要救助者を地上に救出することができました!
 
 しかし、最後まで気が抜けません。
 塔上まで登って行った隊員が下に降りて来て、資器材を撤収するまで訓練終了ではありません。

救出完了!訓練検討会実施

さらに良い活動になるようにと、各自意見を出し合っております。

訓練して終わりではなく、良かったこと、悪かったことをしっかり発言して次の成長に繋げていきます!

と・・・またもやここで救助要請が!点検作業中の職人さんがケガをして動けないとの内容です。

すぐに出動準備をして、現場に向かいます!

検討会の写真

検討会の写真

和歌山市中消防署各隊いざ出動!!(野球場照明 高さ25m)

はしご車を使用しての連携訓練を実施!!

はしご隊到着時の写真

 和歌山市消防局では、高所救助指令(概ね高さが10メートル以上で助けを求めている人がいる。)では、指揮調査隊1隊(管轄するエリア内の現場指揮をする中隊長が乗っています。)、救助小隊1隊、はしご小隊1隊、タンク隊1隊、救急小隊1隊の合計5隊約20人が出動します。

 中消防署特殊消火隊が運用している、はしご車は長さ35メートルまで伸ばすことができるため、現場指揮をする中隊長から「はしご車を効果的に使用し救出せよ!」との指示が出され、はしご車を使用して救出に向かいます。

すぐに助けるよ!!待っててね!

はしご隊救出活動時の写真

はしご隊活動時の写真

指揮調査隊活動時の写真

はしご隊活動時の写真

救助隊活動時の写真

ありがとう鉄塔照明!また訓練に来ます。

塔上から撮影した風景
 今回の紀三井寺公園を使用した高所救助訓練は今までに経験をしたことが無いような危険な環境下(高い・暗い・狭い)で行いました。
 困難な現場を想定した内容であり、とても良い緊張感を持ち訓練を行うことができました。

 この日は高校野球の新人戦が行われており、高校球児の熱い声に我々消防も負けてはいられず、大きな声で活気のある訓練をすることができました。(感染対策ももちろんバッチリです。)

 和歌山市民の皆さんが「消防さん来てくれてほんまに安心やわ」って言っていただけるように、今後も中消防署職員一同訓練に励んでいきたいと考えています。
 今回この訓練を実施(令和3年8月23日・24日)するにあたり、無理なお願いを快く「好きなように使って下さい!」と言って頂いた「紀三井寺公園管理事務所 紀の国はまゆう様」におかれましては、感謝しかありません。

 本当にありがとうございました。

 和歌山市の安心のために、今日も消防士は走り回っています。
 
 

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消防局 中消防署
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電話:073-432-0119 ファクス:073-432-0981
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